Mats Gustafsson
(sax, fl) Sweden; 1964-
last updated: 9 November 2007
● ライブレポート: The Thing vs Zu @ Scene USF / Nattjazz (29 May 2007)
● ライブレポート: The Thing plus Ken Vandermark @ Missouri / North Sea Jazzfestival (16 July 2006)
● ライブレポート: Another Silence @ Bridge, Osaka (16 April 2006)
● ライブレポート: Peter Brötzmann Chicago Tentet @ Blå / Oslo Jazzfestival (18 August 2005)
● ライブレポート: Sonic Youth @ Enga / Øyafestivalen (12 August 2005)
● ライブレポート: Diskaholiks Anonymous Trio @ Sjøsiden / Øyafestivalen (12 August 2005)
● ライブレポート: The Thing @ Enga / Øyafestivalen (12 August 2005)
● ライブレポート: Anderson / Gustafsson / Drake / Nilssen-Love quartet @ Blå / Oslo Jazzfestival (14 August 2004)
● ライブレポート: The Thing @ Blå / Oslo Jazzfestival 2004 (12 August 2004)
as a leader:
Hidros 3 // Mats Gustafsson / Sonic Youth with Friends (2004; Smalltown Supersound; STS080)
Mats Gustafsson (contrabass sax)
Kim Gordon (vo)
Lindha Kallerdahl (processed voice)
Thurston Moore (g)
Lee Renaldo (g, bells, live electronics)
Loren Connors (g)
Steve Shelley (g)
David Stackenäs (amplified ac-g)
Lotta Melin (audiobox)
Jim O'Rourke (live mix)
2000年10月9日、スウェーデン Ystad で行われたフェスティバルでのライブ録音。Part 1〜9 の9トラックから成るインプロで、一応 Mats Gustafsson の作曲というクレジットがあり、同フェスティバルの委託作品でもある。複数のギターがかき鳴らされる中、奇妙な電子音が飛び、Mats Gustafsson のコントラバスサックス(※コメディーとしか思えないほど大きなサックス)が呻き、Kim Gordon の煽るような不安定なメロディーのボーカルが流れる。終始安定しない音楽でレコーディングとして聴くと不安をかき立てるようだけれど、ライブで視覚的な要素が加わるとまた違った雰囲気がありそうだ。ギターの鳴り方はどの部分をとってもかなり面白い。 (2004/11/04)
as a co-leader:
Boots Brown / Boots Brown (2007; Slottet; SLM7)
Johan Berthling (double-b)
Magnus Broo (tp)
Mats Gustafsson (as, ts, slide sax, electronics)
David Stackenäs (ac-g, low budget electronics)
with
Tomas Hallonsten (hammond organ on #3)
* datails >> pick-up 2007 Vol. 9 (2007/11/09)
Alt Star 7" / The Thing (2004; Smalltown Superjazzz; STS071)
Mats Gustafsson (bs)
Ingebrigt Håker Flaten (double-b)
Paal Nilssen-Love (ds, per)
アルバム "Garage" からのシングル。7" のみのリリースで 700 枚限定。A面はアルバム冒頭の Yeah Yeah Yeahs の曲。B面はアルバムにも収録されている Sonics "Have Love Will Travel" の "Alternative Version"。このシングルのバージョンは(私のアナログプレイヤーが壊れていないと仮定すれば)Ingebrigt Håker Flaten のベースの音が異様な低音で唸っている。アルバムバージョンの方がタイトで、確かにこちらのほうがアナログ盤向きの音だ。 (2004/10/27)
Garage / The Thing (2004; Smalltown Superjazzz; STS078CD)
Mats Gustafsson (ts, bs)
Ingebrigt Håker Flaten (double-b)
Paal Nilssen-Love (ds, per)
"The Thing" (2000)、"She Knows" (2001) に続く3作目。Yeah Yeah Yeahs、The White Stripes、Sonics などのカバーに加え、School Days / The Thing の合体盤 "The Music Of Norman Howard" (2002; Anagram Records) でも取り上げていたトランペッター Norman Howard の曲、Peter Brötzmann の曲、それにオリジナル2曲を含み、それらの全く別ジャンルの音楽を同列に並べる「ガレージ・ジャズ」。ビートの強いロックのカバーは他のインプロ色の強いフリージャズとは異なるノリを持っているけれど、違和感はなく、むしろ面白いメリハリを生んでいる。がらんとした空間に力強い音でぐいぐいと音楽を描いていく3人の演奏は不敵な面構えのジャケと同様迫力と説得力がある。ただ、彼らもまたレコーディングとライブの凄まじさとのギャップは相当に大きい。 (2004/10/31)
I Love It When You Snore / Paal Nilssen-Love, Mats Gustafsson (2002; Smalltown Supersound; STS063CD)
Paal Nilssen-Love (per)
Mats Gustafsson (bs)
何でもありとはいえ一応エレクトロニカやノイズ系で評判のオスロのレーベル Smalltown Supersound が突然即興演奏物をリリース、その第1弾となるのが本作。2001年11月21日ストックホルムでの録音。音が鳴っていない時間/空間が多い完全な即興演奏。音程がほとんど把握不可能なほど短い音を大量に吐き出し、時折その音が長くなったときには雄叫びになる Mats Gustafsson (スウェーデン)と、パーカッションとクレジットされているように様々な音を鳴らすけれどどれも長く伸びず、一瞬で鳴り止むこれも短い音を叩く Paal Nilssen-Love (ノルウェー)。別人格の人間が2人、それぞれ別の楽器を演奏しているとは思えないほどの合い方を見せる。7曲で33分弱、適切な長さ。 (2002/09/25)
The Music Of Norman Howard / School Days & The Thing presented by Mats Gustafsson (2002; Anagram Records; ANA LP 001)
Mats Gustafsson (as, ts)
Ken Vandermark (cl, bcl, ts, bs)
Jeb Bishop (tb)
Kjell Nordeson (vib)
Ingebrigt Håker Flaten (b)
Paal Nilssen-Love (ds)
Flaten / Nilssen-Love のノルウェー人リズム隊が共通で、スウェーデンの Gustafsson とのトリオが The Thing、一方シカゴ組の Vandermark / Bishop にスウェーデンの Nordeson とのクインテットが School Days。このアルバムのA面は "The Thing" with guests、B面は "School Days" with Mats Gustafsson と丁寧に書かれているけれど、要は全てこの合計6人による演奏。2001年11月19日、スウェーデン・ストックホルムのレーベル Anagram Records の地下で行われたレコーディングで、Albert Ayler らと共演があるトランペッター Norman Howard の知られざる(オリジナルはカセットリリースしかないそうだ)作品にスポットを当てたもの。60年代的フリージャズの素材はこの両ユニットにはぴったりで、勝手に咆哮する管楽器、暴れるヴィブラフォン、斜めに傾いたまま安定性を拒絶し突進するリズム隊、と異様なテンションに包まれた演奏。両面にそれぞれ2曲ずつ計4曲、1曲のみ7分の曲がある他は10分を超える演奏は、オリジナルに基づくと思われる骨組みは残し、他はかなりフリー度の高い演奏でそれぞれの演奏も聞き応えがある。200gの超重量級アナログのみの750枚限定リリース。 (2004/06/06)
Double Or Nothing // AALY Trio / DKV Trio (2002; Okka Disk; OD12035)
AALY (left channel):
Mats Gustafsson (as, ts)
Kjell Nordeson (ds)
Ingebrigt Håker Flaten (b)
DKV (left channel):
Hamid Drake (ds)
Kent Kessler (b)
Ken Vandermark (B flat & bcl, ts)
右チャンネルはシカゴのDKV Trio、左チャンネルは AALY Trio (北欧連合変則バージョン)で両サイドからインプロヴィゼーションを繰り広げる企画。このレコーディングの AALY のベースはノルウェーの Ingebrigt Flaten だけれど、1999年9月23日録音の本作より後の録音 "I Wonder If I Was Screaming" (2000) ではレギュラーのスウェーデン人 Peter Janson が弾いているので一時的なフォーマットのよう。1曲目は冒頭から延々と繰り広げられるドラムバトルを含む13分を超える Ken Vandermark のオリジナル。2曲目は長いベースデュオから始まる Albert Ayler の "Angels" 。21分を超えたところで突然、鮮やかにテナー2本のリードにより Don Cherry の "Awake Nu" (17分)になだれ込む強力な合計51分。ひたすらとんがっているフロント2人のブロウ、一番外側から聞こえてくるドラムはギクシャクバタバタと大変な叩き合い、その間に(録音のせいか)すこし大人しめのベース2本の低音が響く。緊張感漂うというよりなぜか和気藹々と即興演奏を楽しんでいるように感じられる。 (2002/07/24)
She Knows... / The Thing w/ Joe McPhee (2001; Crazy Wisdom; CW 006)
Mats Gustafsson (ts, bs)
Ingebrigt Håker Flaten (b)
Paal Nilssen-Love (ds)
Joe McPhee (pocket tp, ts)
Mats Gustafsson、 Ingebrigt Håker Flaten、 Paal Nilssen-Love によるスウェーデン/ノルウェー連合トリオ The Thing のセカンドアルバムで、今回はゲストに Joe McPhee を迎えている。冒頭いきなり PJ Harvey (!) の "To Bring You My Love"、次がバンド名の元になった Don Cherry の " The Thing"、あとはJames Blood Ulmer の "Baby Talk" 、"Kathelin Gray"、果てには "Going Home" ・・・と続く。既に The Thing の音、のようなものが出来ていて、何をやっても「らしい」(ワンパターンという意味ではない)、フリーだけれど微妙にメロディーもある音になっている。Mats Gustafsson と Joe McPhee の吹きっぷりも面白いけれど、この若いノルウェー産リズムセクションがいい。コンビでいろんなセッションを渡り歩いている2人、段々凄みみたいなものが増してきている。このアルバムではベースの Ingebrigt Håker Flanten が存在感大。ダイナミックで鮮やかなアレンジが素晴らしい。 (2002/02/17)
Diskaholics Anonymous Trio / Diskaholics Anonymous Trio (2001; Crazy Wisdom; CW 005)
Mats Gustafsson (tubax, ts, french flageolet)
Jim O'Rourke (syn, computer)
Thurston Moore (g)
2000年9月〜12月の3ヶ月間に渡ってスウェーデン最南端の町イースタッドで行なわれた KULTURBRO 2000 というアート/音楽フェスティバルにおけるライブ録音で、このトリオとしての初めての演奏とのこと。66分のこのアルバム、収録されているのは3曲、"Three Collectors of Bird Note" (16:36)、"Totally Gump (Gump Completist)" (23:07)、"Yellow Label Silence" (26:43) 。出だしこそ Thurston Moore のメタリックなギターがジャーンとわかりやすく鳴るけれど、徐々に挑戦的というのか、前衛な方向へ展開。いずれも恐らく完全に即興演奏と思われ、緊張感の溢れる音が続く。ギターを弾かない Jim O'Rourke の音(時にギターと渾然となる)、それに最後まで普通に吹かない Mats Gustafsson。アグレッシブな場面よりも、むしろ音が最小になったときの恐ろしい程の緊張感が印象に残る。それにしても Mats Gustafsson の楽器はテナーサックス以外はなじみのないものばかり。 (2002/02/14)
I Wonder If I Was Screaming / AALY Trio with Ken Vandermark (2000; Crazy Wisdom; CO 003 / 013111-2)
Mats Gustafsson (ts, as; right channel)
Ken Vandermark (ts, cl; left channel)
Peter Janson (b)
Kjell Nordeson (ds)
AALY Trio は Mats Gustafsson と Kjell Nordeson がギタリストと共に1986年に始めたグループ。その後ギターに替えてベースの Peter Janson が入り、シカゴのサックス奏者 Ken Vandermark を迎えて現在の形になったのが1996年。このアルバムがこの「カルテット」の4作目。 Mats Gustafsson と Ken Vandermark は一瞬にしてどちらの音かわかるほど違うけれど、共通点のようなものも多い。本質的には似ているけれど語尾が違うというのか。とにかく両者のブロウは力強く、爽快に感じるほど潔い。ベースとドラムは、そしてこのユニット全体もラフな手触りで何やら凄みを感じる。パワフルな曲が並ぶ中、Ken Vandermark の #5 が、ミニマルで・・・と思ったら唐突にサックスが咆哮する。しかしなんといっても最後の #6、"Würzburg" とタイトルされた Peter Janson の曲がノスタルジックなメロディーを持つ名曲。最後にこのグループの音楽についてライナーノートの Joe Morris の言葉を引用:「彼らの音楽は若々しくて力強く、クールでホット、新しくて古い、すぐにそれとわかるけれど上手く言葉にできない」。 (2002/01/21)
The Thing / Mats Gustafsson / Ingebrigt Håker Flaten / Paal Nilssen-Love (2000; Crazy Wisdom; CW 001 / 159073-2)
Mats Gustafsson (as, ts)
Ingebrigt Håker Flaten (b)
Paal Nilssen-Love (ds)
スウェーデンのサックス奏者とノルウェーのリズム隊によるトリオ、これ以降アルバムタイトル "The Thing" をそのままグループ名にして活動している。その "The Thing" は Don Cherry の曲から取られていて、このアルバムも全6曲中4曲が Don Cherry の曲。フリージャズなのだろうけれど、どしゃめしゃではなく1曲ずつが表情をもった曲になっている。アンサンブルの部分はもちろん、ふと気が付くと延々と誰かがソロを演っていたりして、それがいくら長くなっても、静かになっても激しくなってもきちんと曲の部分として機能している。べらんめえにまくし立てるように吹くサックス、時にはそのサックスとユニゾンしたりとよく動くベース、ポリリズムを自由に叩くドラム。Don Cherry の曲はかなりパワフルに演奏される中、"Ode to Don" と題されたオリジナルが、この3人の別のサイドを見せるかのように静かでミニマル、他と強いコントラスト。どこかの瞬間を切っても全体を見ても素晴らしい演奏。ところで Don Cherry の息子でシンガーである Eagle-Eye Cherry (彼はスウェーデン人)が印象的なライナーノートを寄せている。 (2002/01/17)
Opus Apus / Anders Jormin, Mats Gustafsson, Christian Jormin (1996; LJ LJCD 5212)
Anders Jormin (ac-b, cel)
Mats Gustafsson (ts, bs, fluteophone, fl)
Christian Jormin (ds, per)
Anders Jormin、Christian Jormin の兄弟に Mats Gustafsson を加えたスウェーデンのトリオの、現在のところ唯一のアルバム。三者三様のスタイル― Christian Jormin はダンス系からフォーク系、Anders Jormin は所謂 ECM 系、Mats Gustafsson はフリー系とまるで異なるスタイルを持つ3人の珍しい顔合わせです。このアルバムではそれぞれが持ち味をだして、らしい演奏を繰り広げながら、ユニークなアンサンブルを聴かせています。トータルではかなりフリー寄りの演奏で、冒頭 #1 は Ornette Coleman の曲、その後も 3人のクレジットの曲が多く見られますが、全くのフリーインプロヴィゼーションではなく、曲はかなりきっちり構成されているようです。スリリングさは保ちつつあまりドシャメシャ度は高くなく、どちらかというと思索的、静寂感といったものを感じさせる音です。珍しく Anders Jormin がチェロを弾いていて、その音がクラシカルとさえ言えるような音で、しかも鋭く響くのがとても印象に残ります。 (2001/01/14; 2001/10/23)