Terje Isungset
(per, etc) Norway; 1964-
last updated: 22 February 2007
● ライブレポート: Terje Isungset & Arve Henriksen @ 千歳・支笏湖氷濤まつり (16/17 February 2007)
as a leader:
Two Moons / Terje Isungset (2007; All Ice 0702)
Terje Isungset (ice per, voice, icehorn)
Per Jørgensen (voice, ice tp)
Terje Isungset の6枚目のソロアルバム。氷の小屋イグルーの中で録音されており、スタジオとも屋外とも異なる独特の空間を感じさせる音響だ。全ての楽曲に作曲のクレジットがあることからこの音楽が完全な即興演奏ではなく幾分書かれたものであること、それに音数が非常に少なく、先の音響を活かすような演奏になっている点で Terje Isungset の他の作品とは大きく異なる。Per Jørgensen のとても人間的なエネルギーを感じるボーカルがとても効果的に挟まれ、氷の奏でるミステリアスな響きに命を吹き込むかのようだ。氷の音楽も "Iceman Is", "Igloo" に続きこれが3作目だが、1作ごとに異なるコンセプトでまとめられたそのユニークなアイディアはまだまだ尽きない。 (2007/02/16)
Igloo / Terje Isungset (2006; All Ice 0601)
Terje Isungset (ice per, ice bass drum, iceofon, icehorn, iceharp, vo, whirling overtone hose)
Sidsel Endresen (vo)
毎年1月に氷の音楽のCDを1枚ずつリリースする Terje Isungset のレーベル All Ice Records の最初の作品で、氷の音楽のアルバムとしては "Iceman Is" (2002; Jazzland) 以来2枚目、Terje Isungset のリーダー作としては5作目となる。アルバムタイトルはイヌイットの言葉で、雪や氷で出来た家/小屋の意の iglu の英語表記。Terje Isungset はこの作品では全ての氷の楽器や、また楽器というよりもっと原始的な音を奏でる物体も演奏しており、その音は氷とは思えないほど豊かな音色で、とても深く、冷たさよりむしろどこか温かみを感じさせる(特に #5 の穏やかな暖色系の音響が印象に残る)。Sidsel Endresen は前衛度は比較的抑え目に、とてもナチュラルな、言葉以前の歌を静かに歌っている。 (2007/02/07)
Middle Of Mist / Terje Isungset (2003; NORCD 0348)
Terje Isungset (voice, jew's harp, drums, per, ram's horn, stones, wood, waterphone, whirling overtone hose)
"Reise" (1997), "Floating Rhythms" (2000), "Iceman Is" (2002) に続く Terje Isungset の単独リーダー作4作目で、初めての完全なソロアルバム。レコーディングからポストプロダクションまで全て Helge Sten が手がけており、オスロ市内のソフィエンベルグ教会とエマニュエル・ヴィーゲラン博物館というよく響く特殊な音響のスペースでの録音と相まって、宇宙的な「Helge Sten の音」に仕上がっている。特に極端に残響が長い後者での録音は、ジューズハープなどがまるで別の楽器のように太い音で弾け、その後に轟々とした風のような音が続き迫力がある。しかし中盤、細かな打楽器をかき鳴らし始めたあたりから、Terje Isungseg らしく「よくわからないけれど気がついたら何だか盛り上がっている」状態に突入する。音楽以前の原始的な音の表現者 Terje Isungset と、スペイシーな音響を得意とする Helge Sten という2つの異なる強い個性の調和が面白い。 (2007/01/10)
Iceman Is / Terje Isungset (2002; Jazzland / Universal; 067 458-2)
Terje Isungset (ice percission)
Arve Henriksen (ice trumpet, iceophone, ice horn, voice)
Iro Haarla (ice harp)
w/
Lena Willemark (voice)
Palle Mikkelborg (trumpet)
Hilmar Jensson (electronics)
Skuli Sverrisson (electronics)
* datails >> pick-up 2002 Vol. 15 (2002/12/04)
Floating Rhythms / Terje Isungset (2000; Via Music; VCD 379)
Terje Isungset (per, jew's harp, factory sounds)
Ajangila Sakirat Ayandokun (vo)
Helge Norbakken (ds)
Rabju Ayandokun (ds)
Muideen Ayankunle (ds)
Hilmar Jensson (ds)
Ståle Storløkken (key, sampled factory sounds)
Jorma Taipo (sax, bcl, bfl)
Karl Seglem (sax, ram's horn)
Arve Henriksen (tp, vo)
1999年7月12日、モルデジャズフェスティバル(ノルウェー)でのライブ録音、しかもフェスティバルのオープニングコンサート。メンバーはいかにもモルデらしい取り合わせで、リーダーの Terje Isungset (per)、Helge Norbakken (ds)、Ståle Storløkken (key)、Karl Seglem (sax)、Arve Henriksen (tp) は地元ノルウェー、Hilmar Jensson は Jim Black の初リーダー作 "Alasnoaxis" でギターを弾いているアイスランド人、Jorma Taipo (sax) はフィンランド人。他の3人はナイジェリア出身。Terje Isungset は即興音楽と民俗音楽の融合といった音楽性の持ち主で、そのパーカッションは清涼感溢れる音が特徴。単独リーダー作としては2作目、それ以外に既に以前にナイジェリアのドラマーとの共演があり、そのパーカッションの音、北欧的な管楽器・エレクトリックな楽器、それにアフリカの民俗音楽をベースにしたビートと歌の組み合わせは意外なくらい見事にはまっています。壮大で、力強い音楽。Terje Isungset の吹くジューズハープはむしろアフリカ的ともいえるような響きで、とても印象に残ります。アルバムは(恐らくステージも)2部構成になっていて、何と言っても第1部の21分にも及ぶ "Fast Float" が圧巻。第2部は様々なタイプの曲が7曲。 (2001/08/17)
* datails >> pick-up 2002 Vol. 15 (2002/12/04)
Reise / Terje Isungset (1997; NOR-CD; 9724)
Terje Isungset (ds, per, voice, jews harp)
Arve Henriksen (tp)
Per Jørgensen (tp)
Nils Petter Molvær (tp)
* datails >> pick-up 2002 Vol. 15 (2002/12/04)
as a co-leader:
Aihki / Jorma Tapio & Terje Isungset (2006; Ektro Records; EKTRO-039)
Jorma Tapio (fl, bell, voice, kantele, per)
Terje Isungset (ds, jews harp, voice, per)
Jorma Tapio は Edward Vesala との共演などで知られるフィランド人サックス奏者 (b. 1954) だが、この Terje Isungset との共演では、扱っている楽器、それに演奏も相当その共演者に接近したものになっている。3分の2のマテリアルは2005年3月フィンランド・タンペレでのライブ録音、残りはスタジオ録音で、全て即興演奏とクレジットされている。最近の Terje Isungset のリリースの中でもひときわ原始的な音で、録音まで素朴な手触りのため、音楽というよりパフォーマンスに近い印象を受ける。ほんのわずかにフリージャズの要素が感じられるのは Jorma Tapio のカラーだろうか。 (2006/02/14)
Live At Vossa Jazz 2003 // Didier Petit / Terje Isungset (2006; Vossa Jazz Records; VJ06011-2)
Didier Petit (cel)
Terje Isungset (per)
タイトルどおり、Terje Isungset とフランスのチェリスト Didier Petit の2003年4月13日ノルウェー・ヴォスでの共演ライブ録音盤で、リリース元はフェスティバルの独自レーベル。CDに書かれた楽器のクレジットはシンプルだが、実際は Terje Isungset は口琴なども演奏しており、また両者ともに声のパフォーマンスがかなり入る。様々な細かい音の打楽器と、長い音を弾くことができるチェロが好対照をなす場面もあるにはあるが、どちらかというとこのデュオを2人の演奏に区分することは難しい。全て即興演奏のようで、音楽はジャズ色は皆無、本能的な音と声のセッションとでも言うべきだろうか。これがこの2人の初めての共演と知り驚かされた。 (2007/02/13)
Live In China / Bridges (2005; Heilo / Grappa; HCD7201)
Wu Chuan Ping (vo)
Lu Yingmei (vo)
Pan Zin Xhi (vo)
Wu Anhua Donliang (vo, Dong pipe, ox-bone fiddle, Dong flute, lusheng)
Unni Løvlid (vo)
Frode Haltli (accor)
Terje Isungset (per)
ノルウェーのトラッドシンガー Unni Løvlid が2003年〜2004年に中国南西部に位置する貴州省の唐安という村を訪れたことから始まったプロジェクトで、その Unni Løvlid がイニシアチブを取っている。2004年にノルウェーで一度共演した後、2005年6月に中国で再共演した際のライブ録音がこの作品。少数民族トン族の民俗音楽とノルウェーのトラッドなどのミクスチュアで、収録されている曲のタイトルも半分はノルウェー語で半分は中国語、しかしその音楽は見事に融合しており、この異国のミュージシャンたちの共演の理由を音楽から聞き取るこができる。音楽や楽器、メロディーなどはノルウェーのものもトン族のものも日本人の耳にはエキゾチックだがお互いにはあまり違和感がなく、唯一発声法のみが大きく異なる。ブックレット写真ののトン族の服装など風俗、棚田、そしてアルバムタイトルにもなっている家のような屋根を持つ木製の橋など視覚的なものの方が音よりエキゾチック。 (2007/02/06)
Song / Utla (2003; NORCD 0351)
Håkon Høgemo (hardanger fiddle)
Karl Seglem (ts, ram's horn)
Terje Isungset (ds, per, jew's harp)
with
Berit Opheim (vo)
Høgemo / Seglem / Isungset によるトリオ Utra (グループ名は英語の placed にあたる)の、"Juv" (1993), "Brodd" (1995), "Dans" (1999) に続く4作目、さらにそれより前に Høgemo / Seglem のデュオ名義で Isungset も参加する "Utla" (1992) がある。ノルウェー語(ただし Nynorsk)のアルバムタイトル「歌」の通り、全面的にゲストの女性トラッドシンガー Berit Opheim をフィーチャーしている。Utla の根ざすものも Berit Opheim の歌もトラッドというよりもっと深く土着の精神を追求するものだが、表現方法はバラエティーに富んでいて型にはまっていない。楽器の構成などから思い描く音より相当ダイナミックだ。 (2007/01/23)
Fire / Isglem (2003; NORCD 0343)
Terje Isungset (ds, per, ram's horn, voice)
Karl Seglem (ts, ram's horn, electronmics, voice)
1987年に結成された ISungset + seGLEM デュオの "Rom" (1991), "To Steg" (1992), "Null G" (1996) に続く4作目で、アルバムタイトルはノルウェー語の「4」。Glemis - Melsig - Glimse … とアナグラムのタイトルが付けられた12曲はいずれも短めのインプロセッション。ただし、楽器の音、特に角笛の音が土着の響きで、普通のインプロとはずいぶん印象が異なる。あくまでジャズ的なものではないが、Terje Isungset が比較的規則的なビートを持ち込む曲が数曲あり、その素朴なグルーヴがアルバムのアクセントになっている。 (2007/01/19)
Shadows And Lights // Frode Gjerstad / Terje Isungset (2001; FMR; FMRCD89-1101)
Frode Gjerstad (cl)
Terje Isungset (per)
相当な枚数がリリースされているイギリス FMR Records からの Frode Gjerstad (b.1948) のデュオ・シリーズの1枚。ノルウェーのフリージャズの礎を築いた(そしてもちろん今でも現役の)リード奏者と民俗音楽色が強いパーカッショニストの組み合わせは意外に思えるが、2人は1980年代後半から交友関係があり、1990年代に入ってからは様々なグループで共演しているという。Terje Isungset の住むベルゲンの、彼の娘が通う小学校の体育館で録音されたこのアルバムは、フリーな演奏の中にもメロディアスなラインを残すクラリネット/バスクラリネットの柔らかな音と、木や石、ベルなどの素朴な音が心地よい、リラックスした雰囲気だ。全12曲、順に Part 1〜12 と番号が振られた自由なセッションの記録だが、それぞれのトラックの異なる楽器や演奏のアイディアにより飽きさせない。(2007/01/11)
Daa // Arve Henriksen / Terje Isungset / Karl Seglem (2000; NOR-CD; 0039)
Arve Henriksen (tp, alt horn, loops, fingerpiano, voice)
Terje Isungset (ds, per, ram's horn, voice)
Karl Seglem (ts, ram's horn)
* datails >> pick-up 2002 Vol. 15 (2002/12/04)
as a sideman:
Sáivu / Torgeir Vassvik (2006; Iđut; ICD061) (2007/02/09)
Boahjenásti - The North Star / Geir Lysne Listening Ensemble (2006; ACT 9441-2) (2007/01/26)
Nye Nord / Karl Seglem (2002; NOR-CD; NORCD 0246) (2002/07/29)
Haugtussa / Lynni Treekrem (1995; Kirkelig Kulturvergsted; FXCD 159) (2001/05/15)