Maria Kannegaard
(p) Denmark; 1970-

last updated: 10 September 2008


● ライブレポート: Maria Kannegaard Trio @ Herr Nilsen / Oslo Jazzfestival (20 August 2005)


as a leader:


Camel Walk / Maria Kannegaard Trio (2008; Jazzland; 0602517800601)
Maria Kannegaard (p)
Ole Morten Vågan (b)
Thomas Strønen (ds)
デンマーク出身でノルウェーで活動する Maria Kannegaard の、自身のトリオ名義としては "Breaking The Surface" (2000), "Quiet Joy" (2005) に続く3作目。このラインナップでの2作目の本作では、3人による音というよりもトリオという1つのユニットの音による表現が全面に出て、ぴったりと隙のないアンサンブルになってきている。楽曲は全て Maria Kannegaard によるもので、主として彼女の演奏スタイルによるところもあり、独特の和音やハーモニーにより引っ張られる部分が多いが、それにより逆に時折挟まれる美しいメロディーも印象に残る。ミディアムテンポのメロディアスな #1、アップテンポで切れのよい演奏の #7、それに時折展開する以外はほとんどワンコードの演奏がロックにも共通する余韻を残す #9、不思議な声のパフォーマンスが織り込まれたユーモラスな #10…とバラエティーに富んだ佳作。(2008/09/10)

Quiet Joy / Maria Kannegaard Trio (2005; Jazzland; 6024987045-9)
Maria Kannegaard (p)
Ole Morten Vågan (double-b)
Thomas Strønen (ds)
コペンハーゲン出身で10歳の時にノルウェーに移住したというピアニスト Maria Kannegaard (b. 1970) の、"Breaking The Surface" (2000; ACT) 以来となるセカンドアルバム。前作からのメンバーであるドラマー Thomas Strønen が、いかにも彼らしい、前にも後ろにも揺れない、音を落とすようなドラミングを見せる一方、ベーシストが Mats Eilertsen から Motif などで知られる Ole Morten Vågan に替わったことで、ざっくりしたラフな手触りの躍動感が加わり、前作よりダイナミックな音になっている。それらの3人のプレイヤーは互いにかなり密に入り組み1つのユニットとしての音楽を形づくっている。Maria Kannegaard は自身のピアノの和音、そしてベースやドラムとの和音の響かせ方の微妙な色合いに個性があり、うっすらと透明感を湛えているが、それが暖色系という点でステレオタイプな北欧系と異なる。Radiohead のカバーをやるジャズミュージシャンは多いが、彼女たちが選んだのはアメリカのヒップホップ系アーティスト Outcast のヒットソング "Hey Ya" というのがユニーク。 (2005/06/28)

Breaking The Surface / Maria Kannegaard Trio (2000; ACT 9283-2)
Maria Kannegaard (p)
Mats Eilertsen (b)
Thomas Strønen (ds)
Maria Kannegaardは1970年デンマーク生まれのピアニストで、現在はノルウェーで活動。ベーシストMats Eilertsen (1975年生まれ)とドラマーThomas Strønen (1973年生まれ)はノルウェー人で、この2人はIain Ballamyのグループ"Food"のメンバーでもあります。3人の共作を含めて全てMaria Kannegaardのオリジナルで構成されるこのアルバムは、出だし(と終わり)こそ穏やかなのですが、曲目が進むにつれだんだん本領を発揮するといった感じで、少々前衛というか唐突というか予想のつかない展開とメロディーを見せます。ピアノは力強いタッチで、ベースは沈み込むような重さがあり、ドラムは特にシンバルの響きが独特の怪しげな雰囲気を醸し出しています。ただしそんな中でも常に美しさがあり、また3人のバランスもいいです。このアルバムはノルウェーのシーエンSkienにあるAudun KleiveのAudiopol Studioで録られていて、エンジニアはそのAudun Kleive(メンバー3人とともにプロデュースも手がけています)、ミックスはRainbow Studio (Jan Erik Kongshaug) という取り合わせで、個性的な音楽と共にこのクリアな音にも注目です。 (2001/05/30)

as a co-leader:


TINGeLING / TINGeLING (1997; NOR-CD 9726)
Eldbjørg Raknes (voice)
Nils-Olav Johansen (6 stting bass g)
Maria Kannegaard (el-p)
Per Oddvar Johansen (ds)
Curing Legs レーベルからアルバムをリリースする女性ボーカルグループ KvitrettenJazzland レーベルにレコーディングがある女性ボイスパフォーマンストリオ ESE などの活動でも知られるノルウェーの女性シンガー Eldbjørg Raknes ( b. 1970) の実質的な初リーダー作。このユニット TINGeLING は様々な詩に Eldbjørg Raknes が曲をつけるというコンセプトで、このアルバムでは James Joyce、Dorothy Parker、Pablo Neruda らの詩を扱っている。音楽のほうも詩のようにミニマル、拡散するイメージで、メロディーもやや抽象度が高い。このユニットはそもそも 1996年に Eldbjørg Raknes とギタリスト Nils-Olav Johansen により始まったそうで、その Nils-Olav Johansen の弾く6弦ベースがギターとベースの両方の役目を果たし、そのミニマルなサポートがこの非常にデリケートな音楽のバランスを保っている。Eldbjørg Raknes のボーカルは特に変わった声質でもなく聴きやすい声で、さりげないけれど声のニュアンスに微妙な変化がつけられる繊細さを持ち合わせている。 (2004/05/21)

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