Kjell Nordeson
(ds, vib) Sweden; 1964-
last updated: 2 October 2006
● ライブレポート: Kjetil Møster Sextet @ Missouri / North Sea Jazzfestival (16 July 2006)
as a co-leader:
MZN3 / MZN3 (2005; Jazzaway; JARCD013)
Kjetil Møster (sax)
Per Zanussi (b)
Kjell Nordeson (ds, per)
いくつかの他のグループでも活動を共にしている若いノルウェー人ミュージシャン2人 Kjetil Møster と Per Zanussi、それに彼らより1回りほど年上のスウェーデン人ドラマー Kjell Nordeson による比較的新しいトリオのファーストアルバム。全8曲のうち、2曲が3人のクレジットになっている以外は全て Per Zanussi のオリジナルで、この時点での彼らはかなり書かれたマテリアルを扱っており、時折耳に残るメロディーも覗かせる。トリオ編成のシンプルな音作りの中、咆哮するサックス、重みのあるベース、切れのよいドラムで疾走したかと思えば、一転それぞれがつぶやくようなインプロに突入、静かな音響を作り出したりするが、終始緊張感は途切れない。即興演奏の部分はもちろん、それより作曲されたパートの3人のやり取りがとてもスリリングで、瞬発力と反射神経に優れた、硬派でダイナミックなトリオだ。アグレッシヴになっても拡散し過ぎない、凝縮されたような演奏が魅力。(2006/10/02)
Nuclear Assembly Hall // Atomic / School Days (2004; Okkadisk; OD12049)
Magnus Broo (tp)
Jeb Bishop (tb)
Fredrik Ljungkvist (reeds)
Ken Vandermark (reeds)
Håvard Wiik (p)
Kjell Nordeson (vib)
Ingebrigt Håker Flaten (double-b)
Paal Nilssen-Love (ds, per)
2003年8月12日、リズムセクションが共通の2つのクインテットのメンバーによる合体オクテット(内訳はオスロ3人、ストックホルム3人、シカゴ2人)はオスロジャズフェスティバルに登場、その絶賛されたパフォーマンスの勢いをそのままに、翌13日と14日にオスロ市内のノルウェー国営放送のスタジオで録音されたのがこの2枚組の大作。全9曲のマテリアルは8人のメンバーそれぞれ1曲ずつ(Fredrik Ljungkvist のみ2曲)の持ち寄りの全曲オリジナルで、まずはそれぞれに力のこもった作曲と、予想外なほどに丁寧に練られたアレンジが圧巻だ。大らかな Vandermark 、一方の Ljungkvist は Atomic よりも自身のリーダー作で見せるような余裕のある繊細なトーン、開放的なようでコントロールされたトーンの Bishop と、逆にコントロールしつつも開放的な Broo、クールで華やかなアクセントを加える Nordeson、スマートに自身の音をアンサンブルに織り込むことができる Wiik、もはやリズム楽器という域を越えた多彩なドラミングの Nilssen-Love、そして核になっているのが骨太でしなやかな Flaten のベース。メンバーはそれぞれに与えられた持ち場でそれぞれの持ち味を発揮している。60年代のアメリカのフリージャズを確実に現代の自分達の音楽として力強く表現するミュージシャン達の熱い意気込みが感じられる名録音だ。 (2004/06/08)
In Our Times / School Days (2002; Okka Disk; OD12037)
Ken Vandermark (reeds)
Jeb Bishop (tb)
Kjell Nordeson (vib)
Ingebrigt Håker Flaten (b)
Paal Nilssen-Love (ds)
School Days は2001年にスウェーデンの Kjell Nordeson の(ドラムではなく)ヴィブラフォンを加えて北欧=シカゴ連合クインテットにパワーアップ。同年2001年11月にスカンジナヴィアツアーを行い、その最終地オスロの有名なライブハウス Blå での異例の3日間連続公演の記録がこのセカンドアルバム。新加入の Kjell Nordeson の力強さを感じさせるヴィブラフォンがこのグループのサウンドをドラマチックに変化させている。アヴァンギャルドなのにとてもメロディーが耳に残り、クールな雰囲気をたたえている。それぞれの演奏も、グループとしての演奏もただひたすら素晴らしく、ライブ録音なのに荒さは全くなく、ライブならではの説得力がある。特に Ken Vandermark のパワフルなソロからメインのメロディーに展開するブローと、ヴィブラフォンが入ったことを計算に入れてか、前作よりずっと重心を低めに据えた Paal Nilssen-Love のフロント勢を煽る怒涛のようなドラミングが圧倒的。とにかく名演! (2002/07/31)
The Music Of Norman Howard / School Days & The Thing presented by Mats Gustafsson (2002; Anagram Records; ANA LP 001)
Mats Gustafsson (as, ts)
Ken Vandermark (cl, bcl, ts, bs)
Jeb Bishop (tb)
Kjell Nordeson (vib)
Ingebrigt Håker Flaten (b)
Paal Nilssen-Love (ds)
Flaten / Nilssen-Love のノルウェー人リズム隊が共通で、スウェーデンの Gustafsson とのトリオが The Thing、一方シカゴ組の Vandermark / Bishop にスウェーデンの Nordeson とのクインテットが School Days。このアルバムのA面は "The Thing" with guests、B面は "School Days" with Mats Gustafsson と丁寧に書かれているけれど、要は全てこの合計6人による演奏。2001年11月19日、スウェーデン・ストックホルムのレーベル Anagram Records の地下で行われたレコーディングで、Albert Ayler らと共演があるトランペッター Norman Howard の知られざる(オリジナルはカセットリリースしかないそうだ)作品にスポットを当てたもの。60年代的フリージャズの素材はこの両ユニットにはぴったりで、勝手に咆哮する管楽器、暴れるヴィブラフォン、斜めに傾いたまま安定性を拒絶し突進するリズム隊、と異様なテンションに包まれた演奏。両面にそれぞれ2曲ずつ計4曲、1曲のみ7分の曲がある他は10分を超える演奏は、オリジナルに基づくと思われる骨組みは残し、他はかなりフリー度の高い演奏でそれぞれの演奏も聞き応えがある。200gの超重量級アナログのみの750枚限定リリース。 (2004/06/06)
Double Or Nothing // AALY Trio / DKV Trio (2002; Okka Disk; OD12035)
AALY (left channel):
Mats Gustafsson (as, ts)
Kjell Nordeson (ds)
Ingebrigt Håker Flaten (b)
DKV (left channel):
Hamid Drake (ds)
Kent Kessler (b)
Ken Vandermark (B flat & bcl, ts)
右チャンネルはシカゴのDKV Trio、左チャンネルは AALY Trio (北欧連合変則バージョン)で両サイドからインプロヴィゼーションを繰り広げる企画。このレコーディングの AALY のベースはノルウェーの Ingebrigt Flaten だけれど、1999年9月23日録音の本作より後の録音 "I Wonder If I Was Screaming" (2000) ではレギュラーのスウェーデン人 Peter Janson が弾いているので一時的なフォーマットのよう。1曲目は冒頭から延々と繰り広げられるドラムバトルを含む13分を超える Ken Vandermark のオリジナル。2曲目は長いベースデュオから始まる Albert Ayler の "Angels" 。21分を超えたところで突然、鮮やかにテナー2本のリードにより Don Cherry の "Awake Nu" (17分)になだれ込む強力な合計51分。ひたすらとんがっているフロント2人のブロウ、一番外側から聞こえてくるドラムはギクシャクバタバタと大変な叩き合い、その間に(録音のせいか)すこし大人しめのベース2本の低音が響く。緊張感漂うというよりなぜか和気藹々と即興演奏を楽しんでいるように感じられる。 (2002/07/24)
Nacka Forum / Nacka Forum (2002; Moserobie; MPCD005)
Jonas Kullhammar (as, ts, bs)
Goran Kajfes (tp, flh, pocket tp)
Johan Berthling (double-b)
Kjell Nordeson (ds)
スウェーデンの現在のシーンの実力者4人によるユニット。アヴァンギャルド系のメンバーの顔合わせの中、クラブ寄りというのか、ラウンジ系にも通じるリーダー作 "Home" (2000; Kaza / EMI) で知られるトランペッター Goran Kajfes のみやや色合いが異なる気もする。このアルバムでは非常によくコントロールされたトーンのトランペットを吹いていて、大らかなテナーを吹く(Moserobie のレーベルオーナーでもある) Jonas Kullhammar とは対照的。Ken Vandermark や Mats Gustafsson といったところとの共演で知られる Kjell Nordeson は意外と目立つ演奏をしていて、一方の Johan Berthling の演奏は安定感があり、相変わらずアルコ弾きが素晴らしい。音楽はこのレーベルらしいラフな手触りのアヴァンギャルドジャズ。 (2004/01/24)
I Wonder If I Was Screaming / AALY Trio with Ken Vandermark (2000; Crazy Wisdom; CO 003 / 013111-2)
Mats Gustafsson (ts, as; right channel)
Ken Vandermark (ts, cl; left channel)
Peter Janson (b)
Kjell Nordeson (ds)
AALY Trio は Mats Gustafsson と Kjell Nordeson がギタリストと共に1986年に始めたグループ。その後ギターに替えてベースの Peter Janson が入り、シカゴのサックス奏者 Ken Vandermark を迎えて現在の形になったのが1996年。このアルバムがこの「カルテット」の4作目。 Mats Gustafsson と Ken Vandermark は一瞬にしてどちらの音かわかるほど違うけれど、共通点のようなものも多い。本質的には似ているけれど語尾が違うというのか。とにかく両者のブロウは力強く、爽快に感じるほど潔い。ベースとドラムは、そしてこのユニット全体もラフな手触りで何やら凄みを感じる。パワフルな曲が並ぶ中、Ken Vandermark の #5 が、ミニマルで・・・と思ったら唐突にサックスが咆哮する。しかしなんといっても最後の #6、"Würzburg" とタイトルされた Peter Janson の曲がノスタルジックなメロディーを持つ名曲。最後にこのグループの音楽についてライナーノートの Joe Morris の言葉を引用:「彼らの音楽は若々しくて力強く、クールでホット、新しくて古い、すぐにそれとわかるけれど上手く言葉にできない」。 (2002/01/21)
as a sideman:
7 Pieces / Christer Bothén Acoustic Ensemble (2001; LJ; LJCD 5230) (2002/09/13)