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2003-07-27 (Sun)
| David Sylviam "Blemish" (2003, Samadhi Sound; sound-cd 0001) produced, composed, perfomed, engineered by David Sylvian except tracks 2/5/7 guitars Derek Bailey. composed by Derek Bailey and David Sylvian. track 8 electronics and arrangement by Christian Fennesz. |
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5月28日付diary で書いた David Sylvian "Blemish" をやっとこさ聴いた。準備中だったという新作のレコーディングをちょっと中断して作られたアルバムだそう。音の面ではほとんど David Sylvian が1人であれこれやっていて、クレジットにもあるように3曲で Derek Bailey 、最後のトラックで Fennesz が参加している。
大半はミニマルなエレクトロニカというか音響のみをバックに David Sylvian
が歌う。少し低めの音が中心で、そのせいかストレートで、力強い感じですらある。そんな中、
Derek Bailey との初顔合わせ(多分)はなかなか面白い。奇妙に歪んだギターを爪弾く
Derek Bailey とそれに静かに向かい合う David Sylvian 。20年前には自身を守るためにああいう見かけで音楽をやっていたという
David Sylvian 、このアルバム、特に Derek Bailey とのデュオで奏でられるトラックには現在のリアルな彼が映し出されているような気がする。
それにしてもこの、温かみがあって人間的で素朴な手触りのこのアルバムにどうして
"blemish" などというタイトルが付けられたのだろう。アイロニーだろうか。
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天神祭の花火を見物。梅雨もあけないやけに涼しい天神祭。と思ったら翌朝に梅雨あけ。
2003-07-25 (Fri)
タワーレコードのポイントカードが何枚かたまっていた(私ってそんなにたくさん買ってるのか…)ので、前から欲しかったLed Zeppelin の再発紙ジャケを買おうとしたら、勢い余ったからか、いくつかピックアップするのも難しかっからか、いきなり全部レジに持っていってしまった。…。合計10タイトル(うち2枚組み2タイトル)。友達には Led Zeppelin 好きだったの?!と結構驚かれた(もっともだ)。Led Zeppelin、紙ジャケ再発盤を全部買うくらいだからこれまで一枚も持っていない。結構好きだったのは誰かから聴かせてもらったりしたからだろうか、よくわからない。紙ジャケ再発盤のいいところはプラスチックケース盤に比べて場所(幅)を取らないということももちろんだけれど、それより大抵が結構安いことのような気がする。
2003-07-24 (Thu)
Cookie Scene の前号(Vol.31)に掲載された Supersilent の Helge Sten のインタビューを www.supersilence.net のレビューページ(トップページからだと小文字の L のロゴから)にアップ。もちろん許可を得ての転載。
ここしばらくいくつかの雑誌(ほとんどが国外)にコンタクトをとって、インタビューやレビューなどの転載の許可をとっている。当たり前なのだけれど、記事を転載するには雑誌(編集部)とその記事を書いているライター両方の許可が必要になる。問い合わせるとたいていとてもフレンドリーですばやい回答をくれる。中にはサイトを評価してくれた上で、頑張ってね、という一言を添えてくれる人もいて、とても励まされる。しかしあまり深く考えなかったものの、OKが出た後にはリタイプという面倒な作業が待っている。母国語である↑の記事でも実際自分で打ち直してみたらかなり長く感じたのに、英語やドイツ語やノルウェー語の記事なんて…どんな作業かあまり考えたくない…。それでも雑誌を手に入れられない人で記事を読みたいと思っている人は結構いるはずだから、その価値はあると思う。
2003-07-23 (Wed)
Kornstad Trio や Food のメンバーとして知られるベーシスト Mats Eilertsen の今月のユニット2つ:
7月18日 @ Herr Nilsen
Mats Eilertsen Kvartettt:
Mats Eilertsen (b), Per Oddvar Johansen (ds), Rob Waring (vib), Knut Riisnæs (sax)
7月31日/8月1日 @ Herr Nilsen
Mats Eilertsen s "Bandit"
Nils Olav Johansen (g), Florian Zenker (g), Mats Eilertsen (b), Thomas Strønen (ds)
"bandit" とは…。彼が自分のバンドでどういう音楽をやるのか興味シンシン。
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今日の驚き。Ståle Storløkken の髪型の変化。
2002年11月→2003年5月26日/2003年5月30日→ 2003年7月18日(右側)
| Eivind Opsvik "Overseas" (2002, Fresh Sound; FSNT 146) Eivind Opsvik (b), Tony Malaby (ts), Loren Stillman (as), Jason Ridby (ss, bcl), Jacob Sacks (p), Craig Taborn (hammond c3 org), Wells Hanley (fender rhodes, p), Gerald Cleaver (ds), Jeff Davis (ds), Dan Weiss (tablas, kanjira, framedrum) |
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2年前のモルデ・ウィーク最終日、フェスティバルを1日残してオスロへ移動した私は、Herr Nilsen という小さなジャズクラブで Petter Wettre のカルテットを見た。メンバーは Petter Wettre (ts), Håvard Wiik (p), Eivind Opsvik (b), Thomas Strønen (ds) 。その段階で、このベーシストは名前は知っていたけれど、音は初めて聴いた。(>
live report 2001)
今年2月のオスロへ行った時このアルバムを見つけてあっと思った。それで初めて彼がオスロではなくニューヨークを基盤に活動していることを知った。
"Overseas" は彼の初リーダー作。ライブで見た時に一番思ったのは「ソロの発想がなかなか面白い」プレイヤーだということだったのだけれど、それはそのまま変化に富んだ構成としてアルバムに表現されていて、彼の作曲家/バンドリーダーとしての実力を示す1枚だと思う。それからタイトルとエアメールをあしらったアートワーク、それにニューヨーク録音ながらマスタリングはオスロの
Audun Strype だったりするところに彼のこだわりのようなものを感じる。(※アルバムの紹介はまたちゃんと書く予定。)
その Eivind Opsvik が現在オスロに戻っていて、幾つかのライブを行っている。
■ 7月11日(金) @ Herr Nilsen
■ 7月12日(土) @ Herr Nilsen
FIRKORN:
Håkon Kornstad (sax), Håvard Wiik (p), Eivind Opsvik (b), Per Oddvar Johansen (ds)
■ 7月22日(火) @ Blå
Øyvind Brække (tb), Ketil Gutvik (g), Eivind Opsvik (b), Ingar Zach (per)
■ 7月29日(火) @ Blå
PLUSTHREE
Ketil Gutvik (g), Eivind Opsvik (b), Paal Nilssen-Love (ds)
最後の PLUSTHREEは1996年結成で、The Quintet というユニットの "March 28th 1999" (1999; BP; 99002) という作品のベースとなったトリオ。またライブを行うとはちょっとした驚き。その2つのユニットもとても興味深い顔ぶれで、彼がオスロで活動をしていたらこの辺に位置するプレイヤーだったのだ、ということがわかる(普通の人は↑のアルバムの顔ぶれのほうが彼の位置づけを理解しやすいのだろうけれど)。
Eivind Opsvik 、この後8月は「ノルウェーでバケーション」(避暑…)で、9月からはまたニューヨークに戻る。今後も注目したいプレイヤーの1人。
>> Eivind Opsvik
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久しぶりにオスロのジャズ専門店 Bare Jazz のここ1ヶ月の売り上げベスト10を。
19. June 2003 - 19. July 2003
1. Shirly Horn "May The Music Never End"
2. Tord Gustavsen "Changing Places"
3. Pat Metheny "One Quiet Night"
4. Niels-Henning Østed Pedersen "Friends Forever"
5. Roy Hargrove "Hard Groove"
6. Keith Jarrett "Up For It"
7. Bugge Wesseltoft "New Conception of Jazz - Live"
8. Gerry Mulligan / John Hodges "Gerry Mulligan Meets Johnny Hodges"
9. Come Shine "Do Do That Woodoo"
10. Stan Gets / Astrud Gilberto "The Girl From Ipanema"
相変わらず売れ続ける Tord Gustavsen Trio…。
>> Bare Jazz
2003-07-21 (Mon)
7月16日付diaryで書いた、スウェーデン Häpna レーベルのオーナーの片方、Klas Augustsson のショートインタビューを scrapbook の中にアップ。レーベル最新作 Hans Appelqvist "Att Möta Verkligheten" の紹介も追加。
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| Ketil Bjørnstad "The Nest" (2003; Universal Norway) Ketil Bjørnstad (p, syn), Anneli Drecker (vo), Nora Taksdal (vla), Eivind Aarset (g), Kjetil Bjerkestrand (syn, sample, per) recorded: August - December 2002 |
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| Ketil Bjørnstad "Before The Light" (2002; Norvember Music) Ketil Bjørnstad (p, syn), Eivind Aarset (g), Nora Taksdal (vla), Kjetil Bjerkestrand (syn, sample, per) recorded: March 2001 |
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Ketil Bjørnsatd w/ Anneli Drecker と書かれていたのが目にとまり、今年ユニヴァーサル・ノルウェーからリリースされたばかりの新作 "The Nest" を入手。Ketil Bjørnstad と Anneli Drecker は国内盤もリリースされた Bjørnstad の "Grace" (2001) でも共演している。デュオかと思っていたのが、届いたアルバムには↑のようなメンバーが参加している。つまり去年イギリスのユニークなレーベル November Music からリリースされた "Before The Light" の、言ってみれば続編のようなもの、ただしコンセプトは異なる。Eivind Aarset は大人しめ、ヴィオラの Nora Taksdal のほうが目立つ。Bjørnstad らしい音楽+ヴィオラ+Anneli Drecker の鼻にかかった声…とここちよいアルバム。
ちなみによく似た綴りの名前の2人は「ケーティル・ビェーンスタ」と「ヒェーティル・ビェルケストラン」。発音は結構異なる。
2003-07-20 (Sun)
一昨日に引き続き Jaga Jazzist の話題を。
Herbert による Jaga Jazzist "Day" のリミックスがリリースされる。今年の秋、12"
でのリリース予定。
>> Smalltown Supersound
その Matthew Herbert は来月行われるオスロ・ジャズフェスティバルに「ノルウェーバージョン」のビッグバンドで出演する。その面々:
2003年8月16日 @ Blå
Matthew Herbert (piano), Dani Siciliano (vokal), Peter Wraight (bassklarinett, dirigent), Peter Cater (trommer), Christopher Cole, David O'Higgins (saksofon), Adam Linsley, Phillip Parnell (piano), Jamie Lidell (programmering/sampling), Martin Horntveth (trommer), Lars Horntveth (barytonsaksofon/bassklarinett), Matthias Eick (trompet), Håkon Kornstad (tenorsaksofon, floyte), Terje Johannesen (trompet), Eirik Hegdal (altsaksofon), Klaus Holm (altsaksofon), Jørgen Gjerde (trombone),
Erik Johansen (trombone) Eivind Lønning (trompet), Dag Einar Eilertsen
(trombone)
顔ぶれも凄いし、20人も Blå のステージにのっけるなんてクレイジー!ちなみにこの同じ日、同じ時刻、オスロのダウンタウンのなかなかよい感じのクラブ
Smuget では Django Bates の Human Chain が出演する。1時間後には街の中心にある
John Dee で Marilyn Mazur のステージがある。掛け持ちは距離と時間を考えるとまず不可能。何もここまでスケジュールをぶつけなくてもいいような気がするんだけど。
>> Oslo Jazz Festival
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フェスティバルといえば、今週はノルウェー・モルデでフェスティバル開催中。今年の "artist in residence" は Michael Brecker 。去年の artist in residence は地元の Paal Nilssen-Love で、2年前の Paal が「伝説」を作ったパフォーマンスを含めてネットや各新聞で数多く報道され、大いに盛り上がっていた気がするのだけれど、今年はどうも静か。
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そのモルデで「Radka Toneff 記念賞」の発表があった。Radka Toneff は1952年オスロ生まれの女性シンガー。1977年に
"Winter Poem" 、1979年に "It Don't Come Easy" を発表。1982年2月にスウェーデン/アメリカ人のハーフのピアニスト
Steve Dobrogosz とのデュオ作 "Fairytales" をレコーディング後、同年10月に30歳の若さで謎の死を遂げている。Radka
Toneff のリリースは他に2枚あり、1つは1981年にドイツ・ハンブルクでレコーディングされたライブ盤
"Live In Hamburg" (1993 年リリース)、そして今年リリースされた未発表曲を含むベスト
盤 "Some Time Ago"。「Radka Toneff 記念賞」はこれらの作品の売り上げにより運営されている。
この賞の今回の受賞者は女性シンガー Live Maria Roggen 。今年に入って Come Shine でノルウェーのグラミー賞に相当する Spellemannprisen (> 2003年3月10日付diary) を受賞し、今月初めに Vitalprisen (> 2003年7月8日のdiary)を受賞したのに続く大きな賞の受賞となる。賞金は 25,000 KR (約45万円)。
過去の受賞者は1993年 Sidsel Endresen 、1997年 Kirsten Bråten Berg、1999年 Karin Krog 、2001年 Per Jørgensen 。Per Jørgensen はベテランのトランペッター(恐らくノルウェーで最も有名なノルウェー人トランペッター)、彼以外はベテランの女性シンガーばかり。Kirsten Bråten Berg は Arild Andersen との共演などでも知られるトラッド系のシンガー。今年の Live Maria Roggen (33歳) はなんともフレッシュな受賞となる。
>> ノルウェー国営放送NRK による "Radka Toneff minnepris" 授賞式のレポート
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6月24日付のdiary で書いた ECM 初期の2枚、
■ Barre Phillips / David Holland "Music From Two Basses" (ECM 1011)
■ The Music Improvisation Company "The Music Improvisation Company" (ECM 1005)
…の発売は8月27日に延期になった。ユニヴァーサルのリリースっていつも遅れるような気がする…。同じ日に発売されるインプロコレクションのうち、もう1枚個人的に気になるのはこれ:
■ Globe Unity "Improvisations" (JAPO 60021)
グローブ・ユニティー『インプロヴィゼイションズ』
w/ Kenny Wheeler (tp), Manfred Schoof (tp), Günter Christmann (tb),
Albert Mangelsdorff (tb) Paul Rutherford (tb), Gerd Dudek (fl, ss, ts),
Evan Parker (ss, ts), Peter Brötzmann (as, ts, bcl), Michel Pilz (bcl),
Derek Bailey (g), Tristan Honsinger (cel), Alex Von Schlippenbach (p),
Peter Kowald (b, tu), Buschi Niebergall (b), Paul Lovens (ds)
Recorded in September 1977
2003-07-18 (Fri)
Smalltown Supersound のサイトがまたもやリニューアルされている。Jaga Jazzist (>> www.jagajazzist.com) といい、更新というより比較的新しくリニューアルしたサイトの再リニューアルが続いている。
>> Smalltown Supersound
いくつかの新譜情報:
STS060 Kim Hiorthøy "For The Ladies" CD
STS069 Yuichiro Fujimoto "Komorebi" CD
STS070 Kim Hiorthøy "TBA" CDEP
STS071 Eva Casal "TAB" CDEP
STS073 Martin Horntveth "Skull/Fast Motion" LP
STS074 Jazzkammer / Sir Dupermann "Duperkammer" CDEP
STS077 Kornstad / Love "Schlinger" CD
サイトのニュースページによると、実際 Kim Hiorthøy についてはこの秋(※あてにならない)3つのリリースがあるそうで、ひとつは "Live Shet" と言うタイトルのライブ・ミニアルバム、2つめは5曲入りのEP、それにずっと前から出る出ると言っている "For The Ladies" がやっと出るとのこと。それからその次のアルバムは2004年にリリースされるとのこと(※まったくもってあてにならない)。
Yuichiro Fujimoto はその Kim Hiorthøy の特別編集国内盤のジャケも手掛けた日本人アーティスト、Eva Casal はベルリン在住の女性アーティストで、同レーベルから 12" でリリースされた Jaga Jazzist のリミックスを1曲手がけている。Martin Horntveth のアルバムは EP でも CD でもなく LP というのも驚いたけれど、その次の "Duperkammer" にはそのタイトルも含めてびっくり&期待。そして Håkon Kornstad / Paal Nilssen-Love のアルバム、こちらも出る出ると言っていて出なかったもの…で、12" のリリースという予定だったのに CD になったらしい。収録曲が増えるなら歓迎!音源の一部は既に Håkon Kornstad のサイト(>> www.kornstad.com) で公開されている。
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↓ で書いた Cookie Scene 誌に掲載されている Jaga Jazzist のインタビューで Lars Horntveth がいくつか面白いことを言っている。彼が影響を受けたのは Jon Balke 、70年代の Miles Davis 、60年代の Charles Mingus だとのこと。それから一番最後に彼のお気に入りのノルウェーのミュージシャンとして Supersilent を挙げている。特にライブの、との注釈付きで、Supersilent のライブはボクシングの試合みたいで、一度見たら絶対にバンドから注意をそらすことなんてできなくなる、と続けている。そういえば私が見た2月のオスロでの Supersilent のライブには Lars も来ていて(随分前のほうにいた)、私はあのライブしか見たことがないけれど、彼の表現になるほど、と思った。
インタビュー中で Lars は、Jaga Jazzist のことをジャズ・バンドとは思わないとも言っている。Lars に大好きなバンドとして挙げられたその Supersilent の Helge Sten は、ドイツの Jazzdimensions という web-zine のインタビューで「Supersilent
の音楽をジャズと呼ぶのは紛らわしいと思う」と言っていた(>> Jazzdimensions)。この2つの、それだけみると少し似た一言はまったく別の意味で発言されている。Lars
は、ジャズとは即興演奏で、Jaga は即興部分より作曲されたもの(その大半の作曲を手がけるのが
Lars )に焦点を当てているからと言っている。ジャズとは即興演奏、という意味では
Supersilent はジャズの王道(!)を行っているようなものだけれど、それが紛らわしいと思う、というのは音を聴けば確かにもっともな発言。この2つのバンドのアルバムがレコード店でどこのコーナーに置かれているか分からない、というのはそういうことなのだと思う。
今まで幾つかの雑誌の原稿を書かせていただいて、いつも原稿の仕上げの最後にかなりの時間をとる作業が、外国語の人名のカタカナ表記のチェック。そこそこ知られている人ならネットで一般的な表記を調べるのと、その原語のより正しいと思われる発音を調べること、の2つ。今回の原稿で時間を取ったのはどのスウェーデン人の名前でもなく
Stephan Mathieu というドイツ人の名前だった。彼は南ドイツのザールブリュッケンというフランス国境に近い街の出身。ファーストネームが「シュテファン」なのは確実だけれど、迷ったのは
Mathieu というフランス語のファミリーネーム。ザールブリュッケンのドイツ人はこれをフランス語読みするだろうか?日本では恐らく英語読みで「ステファン・マシュー」と言われることが多いだろうし、英語読みも1つの手だとは思ったけれど、結局「シュテファン・マチュー」にした。
このサイトで人名を全て原語表記のままにしてカタカナ表記にしない一番の理由は「いちいちカタカナ表記を考えるのが面倒」だからで、他には、このサイトに載せているようなアーティストについて何か調べようとする時、例えば Google で検索にかける時にはカタカナより原語の綴りだろうと思われるからだ。カタカナ表記を載せないことで、何と読むのかさっぱり分からないアーティスト名がてんこ盛りのサイトになってしまっている。
でも雑誌とかライナーといったより多くの人が読む文章で外国語の固有名詞をカタカナ表記にするのはもちろんで、その慣れない作業に四苦八苦するハメになる。カタカナ表記は単に原語に忠実であればよい、とも思わない。日本に住む外国人がカタカナ表記を決める時に、日本人に馴染みがよい表記を考えた、という話を聞いたことがある。その人のカタカナ表記は原語の発音からは結構外れているけれど、日本人が目で見て、発音しても自然な感じにアレンジされていた。例えば
Lars Horntveth という名前をどう表記するか。「ラーッシュ・ホーッントヴェット」、というのが近いと思うけれど、これじゃあ何なので、「ラーシュ・ホーントヴェット」くらいでとどめるほうが馴染めると思う。それともこれでもまだまだ馴染めないだろうか。バンド名
Jaga Jazzist については、本当はやっぱり「ヤガ・ヤシスト」と表記して欲しかったけれど、英語読みというのも1つの手だというのは否定できないし、一旦英語読みしてしまったものはもう変えようがないというのも分かる。「ヤガ・ヤシスト」より「ジャガ・ジャジスト」のほうが語感が面白いという意見の人もいるし(なんだかこれには私も結構同感だったり…とか言ってはいけないんだろうか)。
2003-07-16 (Wed)
■ COOKIE SCIENE vol.32
昨日発売になった "Cookie Scene" 誌32号はスウェーデン&アイスランド特集。このスウェーデン特集の中の2つの原稿を担当させて頂いた。1つはスウェーデンのレーベル Häpna について。大好きなレーベルなので、この依頼は本当に嬉しかった。以前からコンタクトを取っているレーベルオーナー2人のうちの片方
Klas Augstsson にちょっと話を訊こうとして、記事は短いから本当に一言二言でいいから、とお願いしたのに丁寧に答えてくれた。おかげでびっくりニュースを盛り込むことが出来たけれど、割愛した部分が興味深い話ばかりでもったいないから、ということで
Klas のショートインタビューはこのサイトで全文公開させてもらうことになった。近日アップ予定。
スウェーデン特集のもう1つの原稿は「スウェーデンジャズ」。ノルウェーのシーンみたいに全体が見えているわけではないのでこちらのはどうしようか迷ったけれど、Mats Gustafsson をメインに、ということだったので書かせて頂くことにした。その Mats Gustafsson をメインに、というのは現状日本のジャズ誌ではまずないだろうし、その辺のずれみたいなのが面白いと思った。
この号には前号に間に合わなかった Jaga Jazzist のインタビュー (答えているのは Lars Horntveth) も載っている。それから短いアイスランド特集でピックアップされているのは
Sigur Rós 、Múm 、Minus 、Mugison 、Trabant。
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■ JAZZNYTT #02.2003
先月末に発売になったノルウェー随一のジャズ誌(季刊誌)。この雑誌の表紙の写真がぱっと見て誰かわからないなんて初めて。特集は「ビッグバンド」。Geir
Lysne のインタビューに始まり、ヨーロッパの厳選ビッグバンド作のリストがずらっと並んでいたり(ミニビッグバンドのようなものも含まれていて面白い)、Vienna
Art Orchestra (表紙はここの Mathias Rüegg だった。わかるはずない…)
などヨーロッパを代表するビッグバンドのリーダーへのインタビューと続く。もちろんノルウェー国内の情報もあり、アマチュアビッグバンドから
Jaga Jazzist まで様々。その中の小さなコラムに「ゴス・メタル・パンク の
Marilyn Manson 、ビッグバンドを語る」というのがあってウケた。
今号の「海外メディアに取り上げられたノルウェーのジャズ」のページが今までの倍のスペースになっていた。
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■ ICELAND REVIEW vol. 42, #2.2003
アイスランドで発行されている雑誌。季刊誌。英語で書かれていて、時事ニュースや文化全般に渡り毎号面白い特集が組まれていて、アイスランド人カメラマン
Páll Stefánsson による息をのむような美しい写真が楽しめる。私がこの雑誌を知るきっかけになったのは、1999年にアイスランドに行った時、ホテルの部屋に置かれていたのを読んでからで、もう4年も購読していることになる。Sigur
Rós を初めて聴いたのもこの雑誌の付録のCD-ROMだった。
今号の特集の1つに "Rock in Reykjavík" というのがある。ピックアップされているのは
Múm 、Singapore Sling 、Mínus 、Apparat Organ Quartet 、Trabant
。Múm の写真には3人しか写っていなかったため一瞬誰か分からなくて、そういえば
3人になってからの写真は初めてか、と思った。個人的には Apparat Organ Quartet
のインタビューが嬉しい。答えているのは Jóhan Jóhansson 。Hilmar Jensson らと Kitchen Motors を主催している人。
2003-07-14 (Mon)
新しいユニット。
JAZZTOGET:
Mathias Eick (tp, double-b, vo)
Nils-Olav Johansen (g, vo)
Håkon Mjåset Johansen (ds, vo)
Mathias Eick は Jaga Jazzist 、Nils-Olav Johansen は Farmers Market 、Håkon Mjåset Johansen は Come Shine のメンバー、この何の脈略もない人気ユニットのメンバーによるユニット。説明によると「外向的でエネルギッシュでユーモラス」なんだそう。そりゃそうだろう…。このメンバーで3人ともボーカルと書かれているのが面白そうでもあり凄いことになりそうでもあり。既に10月末〜11月初めにかけてのノルウェー国内ミニツアーが予定されている。
>> Jazztoget の写真
左から Mathias Eick 、Håkon Mjåset Johansen、Nils-Olav Johansen
。いつの写真か知らないけれど気温マイナス2桁!という感じの服装。Nils-Olav
Johansen の被り物(と振り上げられたギター)を見ているとこのユニットがめちゃ楽しそうなのがわかるような気がする。
2003-07-11 (Fri)
Scrapbook の中のディスク紹介のページにドイツに住むイギリス人デュオ Coloma のディスク紹介というより昔話(?)をアップ。あまりこのサイトで紹介しない類のポップスかもしれない。でも私にとってはとても大事な音楽の1つ。
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私のために送別会を開いてくれるそうだ。その気遣いがとても嬉しいと同時に、なぜかちょっと弱気になった。
2003-07-08 (Tue)
毎年7月上旬に行われるコングスベルグ・ジャズフェスティバルで発表されるノルウェーの大きなジャズ賞の1つの
Vitalprisen 、今年は Come Shine の女性シンガー (ひょっとして Wibutee のファーストアルバムで歌ってた人、と言ったほうが日本ではとおりがいいのだろうか) Live Maria Roggen が受賞した。賞金は 10万クローネ(約180万円、金額よりこの円安レートにびっくり。去年の同じニュースの時は 150万円と書いたのに!)。
過去の受賞者は Nils Petter Molvær (1996) 、Bugge Wesseltoft (1997)、Sidsel Endresen (1998)、Audun Kleive (1999)、Petter Wettre (2000)、Christian Wallumrød (2001)、Kornstad Trio (2002)。受賞者は翌年の同フェスティバルに出演することが恒例となっている。
>> Kongsberg Jazzfestival - Vitalprisen
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来るべき「それ」を生で見るのは到底むりそうだから、せめて、ということでテレビ購入を決意。それ以外ではほとんど私には必要がないものなのだけれど、ブラウン管のあの奥行きが嫌だから液晶テレビが欲しい。しかし…結構高い。でもでも、早くも「もう一生ないチャンス」(確か前もそう言ってたよな)とか言う人もいたりで見逃すわけにはいかない。で、「それ」は9月になるんだろうか。
2003-07-07 (Mon)
遅ればせながら上半期、個人的に印象に残ったものなど。
■ アルバム
● Supersilent "6" (Rune Grammofon; NORWAY)
何をかいわんや。聴く前はこのアルバムがこんな風とは予想もしなかったし、これのせいで私がこんなに忙しくなるとは思いもよらなかった。無謀なサイトを作っちゃうくらい好きなバンドが本当に素晴らしいアルバムをリリースするということがどういう気分なものなのか、というのを知った。騒動はまだまだ続く!
● Christian Wallumrød Ensemble "Sofienberg Variations" (ECM; NORWAY)
ライブを見てこの彼の音楽がよくわかった。
● Petter Wettre Quintet "Household Name" (Household Records; NORWAY)
自身のレーベルからリリースした会心作。
● Eivind Opsvik "Overseas" (2002; Fresh Sound Records; NORWAY / USA)
去年のリリースだけれど、今年聴いたもの。2年前オスロで見た、このメガネが似合う若いベーシストが現在はニューヨークで活動している、というのはこのアルバムのリリースで初めて知った。大穴。
● Dave Douglas "Freak In" (Bluebird / RCA; USA)
Thirsty Ear 傘下の Blue Series から遠ざかってしまった私が、新作を必ずチェックする数少ないアメリカのミュージシャン(他には
Ken Vandermark など)。めちゃくちゃ格好いいアルバム。現代の音楽としてのジャズなのだと思う。
● Dino Saluzzi "Responsorium" (ECM)
レインボースタジオで行われたこのアルバムのレコーディングを見物に行った人が、凄くいいよ、と教えてくれてからとても楽しみにしていたアルバム。梅雨時のBGM。
● Fra Lippo Lippi "The Best of " (Rune Arkiv; NORWAY)
「これ来週出るんだ」とぽいっと本人から渡されてびっくりした。オリジナル音源とは異なる音源のものが多く、新しい録音のほうがさすがの出来。ジャケは Kim Hiorthøy でこちらもこだわり。
● Magnet "On Your Side" (Ultimate Dilemma; NORWAY)
素晴らしいメロディー…。
● Oren Ambarchi & Johan Berthling "My Days Are Darker Than Your
Nights" (Häpna; SWEDEN)
なぜ Johan Berthling はベースを弾かないんだ(現在北欧圏で Ingebrigt Håker Flaten に対抗できる No. 1 だと思うのに)、と思いつつ彼の幅広い音楽性にも驚かされる。
● Hans Appelqvist "Att Möta Verhligheten" (Häpna; SWEDEN)
Häpna は個性的なレーベルだけれど、これはまた…。どこからこういうのが出てくるのか本当に不思議なレーベル。
● Arne Nordheim "Dodeka" (Rune Grammofon; NORWAY)
Rune Grammofon のここ最近のハズレのなさは凄いかもしれない。
● Fe-Mail "Syklubb Fra Hælvete" (TV5; NORWAY)
盤の色(どピンク!)が◎。 Rune Grammofon 所属の SPUNK のメンバー Maja Ratkje と Hild Sofie Tafjord によるユニット。
● Coloma "Finery" (Ware; UK / GERMANY)
かなり唐突だけれど、このイギリス人2人組の活動に(やっと)気づいた、というのは(アルバムの内容とは関係なく)今年の個人的な衝撃ニュース。近々紹介。
■ ライブ
● Supersilent @ Blå, Oslo, Norway (2003-02-23)
● Christian Wallumrød Quartet @ Centralstation, Darmstadt, Germany (2003-02-26)
● John Surman & Jack DeJohnette @ Nefertiti, Göteborg, Sweden (2003-02-16)
● Jim Black AlasNoAxis @ Copenhagen Jazz House, Copenhagen, Denmark (2003-02-21)
上の4つに共通するのは、観客が本当に素晴らしかった、ということ。 下の2つは予想を超えるエネルギッシュな演奏、Christian
Wallumrød はこの中で唯一、極端なまでに静かな美しいライブで、このライブは今年に限らず、今まで私が見たライブの中でも際立って印象に残るものだった。
Supersilent はアルバムに引き続き予想とは全然違う大音響にびっくりしつつ、聴いた時よりも後からずーんと重みが残った。
● Hoo Zaa Wha @ Smuget, Oslo, Norway (2003-02-24)
● Esbjörn Svensson Trio @ NHK Osaka Hall, Osaka, Japan (2003-06-19)
この2つは演奏時間が短めだったけれど、物凄く面白いライブで引き込まれた。
何にせよ今年はライブの当たり年で、これはまだまだ続く予感。
■ その他
2月にオスロ市内のレインボースタジオと Rune Grammofon のオフィスで、それぞれ
Trygve Seim と Rune Kristoffersen に会って、2年前の時よりずっとゆっくりいろいろな話をすることができた。2人とも物静か、けれど強い意志を感じる人で、それぞれの場所のいかにも北欧風の採光による穏やかでここちよい明るさと共にとても印象に残った。Supersilent
を初めて生で見ることができたのと並んで私にとって大きな出来事。
2003-07-02 (Wed)
| Susanne Abbuehl "April" (2001, ECM 1766) Susanne Abbuehl (voice), Wolfert Brederode (p, harmonium, melodica), Christof May (cl, bcl), Samuel Rohrer (ds, per) |
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10月末〜11月初めにスイス・チューリッヒで行われる JazzNoJazz というフェスティバルで Arve Henriksen とこの Susanne Abbuehl がデュオでコンサートを行うというので、Susanne Abbuehl の ECM へのファーストアルバムを聴きなおしてみた。軽やかで伸びやか、それでいて深みのある美しい落ち着いた声。透明感のある音は ECM ならでは、といったところだろうか。この2人のデュオとはまた素敵な取り合わせ。
>> JazzNoJazz-Festival
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同じ24時間・365日という時間が流れるなら、私はポジティブにいきたい、と思った。
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