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2004-08-29 (Sun)
8月23日付diaryの最後に書いたフィルムのCD-R焼きこみサービス、結局自分でスキャンした以下の画像でがっかり。1536×1024の150万画素と聞いてイヤな予感がしたのだけれど、やはり仕上がってきたのは 72dpi のなんだか「薄くてサイズだけはそこそこ大きい」写真。
今まではフラットベッドスキャナ(普通のスキャナ)の透過原稿装置をつかってスキャンしていて、これだと微妙にピントが合わない。アルバムジャケットみたいな大きなものだと気にならないのだけれど、フイルムのコマみたいに小さいものだと、ほんのわずかのピンボケでも写真に大きく影響する。
ということでいきなりフィルムスキャナを購入。フィルムスキャナといっても1万円台から35万円ほどするものまで実に様々。結局35mmフィルムのスキャンに用途を絞り、Nikon
のCOOLSCAN V ED にした。フィルムを差込み口から数センチ差し込むと、フィルムが吸い込まれていくのがなんだか怖いけれど、出来上がった写真はそれはもう期待にたがわぬもので、あれこれせずに最初からこうすればよかったんだと思った。
2004-08-26 (Thu)
Jaga Jazzist の Lars と Martin の Horntveth 兄弟を中心とした注目のグループ The National Bank のデビューアルバムは先週月曜日8月16日にリリースされ大変な話題を呼んでいるが、今週、ノルウェーでもっともメジャーなポップチャート VG Lista のアルバムチャートに1位で初登場!
>> VG Lista top 40 album
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■ Ståhls Blå "Schlachtplatte" (Moserobie)
Mattias Ståhl (vib), Joakim Milder (sax), Filip Augustsson (b), Thomas Strønen (ds); special guest: Håkon Kornstad (sax)
2001年に Dragon Records からファーストアルバム "Ståhls Blå" をリリースしたスウェーデンのヴィブラフォン奏者
Mattias Ståhl の Ståhls Blå 名義でのセカンドアルバム
"Schlachtplatte" が Moserobie からリリースされた。前作に引き続き同じ顔ぶれ、ドラマーの
Thomas Strønen のみノルウェー人で他の3人はスウェーデン人、新作ではノルウェーから
Håkon Kornstad が参加しているのが個人的には注目される。ちなみに Håkon
Kornstad は前作ではアートワークを手がけていた。新作も Moserobie らしからぬ(というと語弊があるか…)綺麗なジャケだ(※誰がアートワークを手がけているかはアルバムが手元にないため不明)。
>> Moserobie
>> Ståhls Blå
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先週8月16日、Park Grammofon というレーベルが2枚の新作リリースとともに発足した。このレーベルは音楽プロダクション
Musikkloftet 傘下にオスロで設立されたレーベル。
■ Skomsork "Skomsork" (Park Grammofon)
Erlend Skomsvoll (p, key), Eirik Hegdal (sax), Thomas T. Dahl (g), Ole Marius Sandberg (b), Thomas Strønen (ds)
■ Disappearhear "Disappearhear" (Park Grammofon)
David Thor Jonsson (p), Sissel Vera Pettersen (vo)
Skomsork は Come Shine のピアニスト兼アレンジャーとして知られる Erlend Skomsvoll のプロジェクトで、ユニット名は Skomsvolls Orkerter (Skomsvoll's Orchestra) を約めたもの。一方の Disappearhear はアイスランド人ピアニストとノルウェー人女性ボーカリストのデュオ。ピアニスト David Thor Jonsson はノルウェー=アイスランドクインテット Motif のメンバーとしてデビューアルバム "Motif" が日本にも入ってきている。いずれもなかなか面白そうなリリースなので、入手したら紹介したい。
>> Park Grammofon
>> Skomsork
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ところで Thomas Strønen (ds) の参加するリリースが続く。上の2つ、Ståhs Blå、Skomsork に続き、Rune Grammofon から2枚、Supersilent の Ståle Storløkken (key) とのデュオとノルウェー=イギリスカルテット Food の4作目のリリースが予定されている。
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それを気に止めた人がどれくらいいるか…とも思うのだけれど、オスロ滞在記8月10日の一番最後に書いた、その日の Solveig Slettahjell Slow Motion Orchesrta のドラマーが Per Oddvar Johansen ではなく Knut Aalefjær だったという話の続き。その後オスロ滞在中に確認したところ、この日は単に Per Oddvar Johansen の都合がつかなかった(多分 Haugesund というところで行われていたフェスティバルに Christian Wallumrød のカルテットで出演していたためと思われる)ための代役ということだそうだ。なぜかちょっと安心した…。
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昨年リリースされた Rune Grammofon の豪華アートブック付き2枚組コンピ "Money Will Ruin Everything" の在庫がもうすぐなくなる、とアナウンスされている。オスロで Rune Kristoffersen に、この2枚組や Deathprod こと Helge Sten の4枚組ボックスとか、さらには Supersilent の10枚組ライブボックスなど「商業的に不利なリリース」について話を振ったとき、いや、あの2枚組の
Money Will Ruin Everything はよく売れたんだよ、各国のメジャーな音楽誌でもレビューされたし、ソールドアウトだ…と返ってきて、?!と思ったのだけれど、本当に在庫がなくなりつつあるらしい。もっとも、Rune
Grammofon のリリースにしては売れた、ということではあるのだけれど。レーベルのニュースによると、コストの問題からもう一度プレスするかはわからないとのことだ。
>> Rune Grammofon
2004-08-23 (Mon)
オスロ滞在中に拾った話題やその間に発表されたあれこれを。
■ Supersilent
2004年8月16日のライブはDVDでリリースされるが、これは単独で恐らく "7"
というタイトルになるらしい。地元紙のインタビューでは、その次の10枚組のライブボックス(一応根掘り葉掘ったところ、ちゃんと計画は進行中の模様)は
"17" とかいうタイトルになるかも、などと発言している。("8-17"
じゃないんですか?)
■ Phonophani
Rune Grammfon の次のリリースは ALOG の片方、Phonophani こと Espen Sommer Eide のソロ作3作目(RG へは2作目)となる。"Oak Or Rock" というこのアルバムは予定通りにいけば8月30日のリリース予定。(なんといっても私が滞在しているうちには出来上がってこなかったというこのギリギリの進行…。)
■ Rune Grammfon
その他の Rune Grammofon のリリースについては既に発表されている通りで、 Strønen / Storløkken 、Food 、Scorch Trio 、Nils Økland 、ALOG 。その次が…(以下略)。
■ Christian Wallumrød
9月に新作のレコーディング、2005年4月のリリース予定と ECM らしからぬ早業(になる予定)。メンバーは前作から変わらず Christian Wallumrød (p), Arve Henriksen (tp), Nils Økland (fiddle), Per Oddvar Johansen (ds)。前作 "Sofienberg Variations" はこのカルテット結成の最初のセッションで、それ以来かなりのライブをこなしており、それが新作には活かされると思う、と本人。
■ Northwest Passage
Kongsberg Jazzfestival と San Francisco Jazzfestival が提携して開催する
Northwest Passage 、11月3日から5日のサンフランシスコでの日程が発表された。しかし
Jaga と Supersilent 2つ見れるチケットが 20ドルって凄すぎ。ちゃんと14人のミュージシャン+エンジニアなどスタッフの分のギャラとか出るんだろうか(余計な心配)。
11月3日: Maja Ratkje / Arve Henriksen
11月4日: Jaga Jazzist / Supersilent
11月5日: DJ Strangefruit / DJ Bjørn Torske / DJ Kent Horne
>> Northwest Passage
この公式サイトによると、シアトルやヴァンクーヴァーでの公演も予定されているようだ。
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オスロ・ジャズフェスティバルの写真のプリントを見ていて、どうも自分が撮った図と違うような気がするのでネガをスキャンしてみたら、やっぱりネガのプリントということで、プリントの画面は実際のネガの画面より大分狭くなっている。写真によってはネガではちゃんと画面に入っているものがプリントでは切れていたり、構図が崩れていたりする。写真のスキャンもこの数だと大変なのでフィルムをまた写真屋へ持っていってCD-Rにしてもらうことにした。どれくらいきれいにできるのかはわからないけれど、まあ自家スキャンよりは上だと思いたい…。
2004-08-22 (Sun)
8月10日夜から17日朝までの短いオスロ滞在は本当に楽しいもので、いろいろな人に会い、素晴らしい音楽をとても身近なものとして聴くことができた。
プレッシャー(?)をかけられてとても心配だった写真は大半がネガだったため17日中に上がってきた。とりあえず、まあちゃんと写っていてほっとした。そのプレッシャーをかけてきた Paal Nilssen-Love に関しては、たくさん撮ったけれど、かなりのカットで顔の前のシンバルのほうにピントが合ってたりで、やっぱりドラマーを撮るのは難しい。相方の Ingebrigt Flaten のほうがカット数はずっと少なかったけれど、弦にピントが合っていれば誰が撮っても様になる楽器でもあるのでまともに撮れている。1週間で撮った本数は36枚撮12本。ノルウェーに音楽を聴きに行くのはこれが3度目、ちゃんとライブの写真を撮るのはこれが初めて。記憶を文字で残すだけでなく、写真が手元に残るということがこんなにいいものだというのは帰ってきてから実感した。
帰国したその日に『After Hours』誌を買い、ついでにタワーレコードのフリーペーパー『Intoxicate』(これって Musée の名前が変わったもの、だと思う)をもらってくる。『After Hourse』誌には Kim Hiorthøy と Smalltown Supersound レーベルの Joakim Haugland のインタビューが、『Intoxicate』誌には Paal Nilssen-Love と Stian Carstensen のインタビューが載っている。つい数日前までその辺をうろうろしていた人が少し遠くなったように感じられた。と同時に彼らの音楽を聴いている人がこんな遠くに結構いるということが嬉しくもある。それからその『After
Hours』誌についているSTSレーベルのコンピはなかなかおいしいコンピだと思う。
>> After Hours
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掲示板で告知していただいたように、Rune Grammofon からデビュー作 "List of Lights and Buoys" をリリースした Susanna & The Magical Orchestra が来日する。
Susanna & The Magical Orchestra
w/ Susanna Wallumrød (vo), Morten Qvenild (key, electronics)
2004年10月8日(金)
2004年10月9日(土)
両日とも 18:00 開場 / 18:30 開演
@ Lapin et Halot (東京・青山)
前売: 4,500円 / 当日 5,000円
Information >> Office Ohsawa
オスロを発つ9時間前、Susanna と「じゃあ、10月に東京でね!」と言っていたのだけれど、その響きのわくわくすることといったら…。
● オスロ滞在中の記録は別ページにあります。 oslo '04 のインデックスからどうぞ。
2004-08-09 (Mon)
Smalltown Supersound (Smalltown Superjazzz 含む)からの新作2タイトル、Paal Nilssen-Love & Ken Vandermark "Dual Pleasure 2" (参考> 前作)と Mats Gustafsson / Sonic Youth "Hidros 3"、例によってウェブショップでの先行発売が開始された。
>> Smalltown Supersound @ Musikkonline
明日からオスロへ行く私にとってはあまり嬉しくないタイミング。この2枚は現地へ行っても店頭にはまだ出ていないのだけれど、現地でなんとか入手する手段はあるか考え中。
2004-08-07 (Sat)
来週オスロで行われるロックフェス Øyavestivalen で The National Bank
というグループがデビューする。地元ではもうすでにかなりの話題になっているグループだ。
The National Bank:
Thomas Dybdahl (vo), Lars Horntveth (g), Morten Qvenild (key), Nicolai Eilertsen (b), Martin Horntveth (ds)
Thomas Dybdahl はノルウェーでは大変評価も人気も高いシンガーソングライターで "... that great October sound" (2002), "Stray Dogs" (2003) という2枚のアルバムリリースがある。Lars と Martin の Horntveth 兄弟はもちろん Jaga Jazzist のメンバーのあの2人で、Morten Qvenild は元 Jaga Jazzist 、今は Shining、Solveig Slettahjell のグループ、Susanna & The Magical Orchestra と注目されるキーボードプレイヤー/ピアニスト、Nicolai Eilertsen はロック畑の人で BigBang というグループでの活動で知られる。
顔ぶれだけでデビュー前からすでに「スーパーバンド」の呼び声高い彼ら、8月13日に
Øyafestivalen で初のライブを行い、16日にデビューアルバムとなる "The
National Bank" をリリースする予定。リリースに先立ちリリース元レーベル
ノルウェーのユニバーサルのサイトで彼らのビデオクリップが見れるようになっている。
>> Universal Norway
このページの右下、ファイルは WMA と RealAudio の2種類で、いずれも回線スピードにあわせて2ファイル用意されている('høy'
が高速回線用)。 "Tolerate" というこの曲、普通のポップスといえるけれど、Thomas
Dybdahl の声が相変わらず素晴らしい。Horntveth 兄弟らしくエレクトロニカの要素も混ざっていて面白い。
(ちなみに彼らの Øyafestivalen でのデビューライブ、同じオスロ市内で行われるジャズフェスの
Håvard Wiik / Christian Walumrød と時間が重なってしまっているため、というのと Øya の金曜日のチケットが早々に売り切れたというのとで、どうあがいても見れないのがものすごく残念。ビデオクリップを見たらますます残念になった。せめてアルバムをリリース日に買いに行ってこよう。)
>> Jaga Jazzist
Jaga Jazzist のサイトにも The National Bank についてのニュースが出ている。
2004-08-05 (Thu)
9月4日にリリースされる Smalltown Supersound のレーベルコンピ "Where We're At" はこれまでのリリースとこれからリリースになる音源からの9曲入りコンピで、このコンピ盤のみの限定トラックはないとのこと。そのかわりこのコンピ盤はかなり安い値段で販売される。参加アーティストは Jaga Jazzist, Kim Hiorthøy, Lars Horntveth, Sir Dupermann, Yuichiro Fujimoto, Sonic Youth / Mats Gustafsson, Martin Horntveth, Mental Overdrive, そして Telle Records から 7" シングルをリリースしているベルゲン出身のアーティスト Toy 。
以前から発表されていたように、Smalltown Supersound レーベルからジャズ部門が分離し、今後ポップ系は
Smalltown Supersound から、ジャズ系は Smalltown Superjazzz からリリースされる。面白いのは「pop
music (or our definition of pop)」「jazz (or our definition of jazz)」と述べられていること。近々
Smalltown Superjazzz レーベルのレーベルコンピもリリース予定だそうだ。
>> Jaga Jazzist
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その STS のサイトによると、『After Hours』誌の次号(20号ということだと思う)に Kim Hiorthøy とレーベルオーナー Joakim Haugland のインタビューが掲載されるそうだ。さらに Joakim Haugland 自身が編集した STS レーベルコンピ CD が付く。Joakim Haugland のインタビューの原文(英語)は既にレーベルサイトに掲載されていて、それによると Kim Hiorthøy、Sir Dupersmann それに Joakim Haugland は 2004年に日本をツアーするとか…。
>> Smalltown Supersound
>> After Hours
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Rune Grammofon からのリリースで知られるエレクトロニカデュオ ALOG 関連のリリースが続く。ノルウェーの Safe-As-Milk という音楽組織(?)のレーベル Melektronikk から9月にリリースが予定されているアルバムは、5曲の既発表曲と7曲の未発表曲 ("Duck-Rabbit" (2001) 以前のものだそうだ) を収録予定。ALOG としてはもう1枚、こちらは Rune Grammofon からの新作で、リリース時期は未定。さらに ALOG の片方、Phonophani こと Espen Sommer Eide の新作 "Oak Or Rock" も Rune Grammofon から、ALOG のサイトでは 8月末のリリースとなっているけれど、レーベルからはまだリリース日のアナウンスはない。
>> ALOG
>> Safe As Milk
>> Rune Grammofon
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その Safe As Milk 主催によるフェスティバルが先月末、ノルウェーの Haugesund
という小さな町で行われた。その顔ぶれ:
7月30日(金)
Tape (S)
Hans Appelqvist (S)
Single Unit (N)
Center of The Universe (N)
7月31日(土)
Philip Jeck (UK)
JetSetNjet (N)
MeJamYouSpam (N)
Donna Summer / Jason Forrest (US)
>> Safe As Milk > Safe As Milk Festival 2004
プログラムに私の撮った写真が載っててびっくり。
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イギリスの web-zine "The Milk Factory" の今月号は必見!新作をリリースした Biosphere のインタビューの他、レビューもその Biosphere を始め Kim Hiorthøy, Lars Horntveth, Lasse Marhaug, Susanna Magical Orchestra とノルウェーものが目立つ。
>> The Milk Factory
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しかしどちらもどうして「牛乳」なんだろう。
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火曜日に家へ帰ると郵便受にA4判のクッション封筒が窮屈そうに入っていた。オスロ行き直前にCDを頼んだりはしていないから、思い当たるものがない。何だろうと引っ張り出すと封筒には見覚えのある字。(ところでノルウェー人というのは通常モードの字と宛名書きなどのブロック体の字を使い分ける人が多く、そのブロック体の字の読みやすいことときれいなことには驚く。もっともキャラ全開の自然体な字を書く人もいるが…。)裏に差出人の名前はなく、プロモーション用CD、と手書きされている。誰だ?何だ?と開けてみたら
"paal nilssen-love / norwegian jazz launch europe 2004-2006"
と書かれた見たことのないCDとA4の紙13枚にもおよぶCVがぼそっと出てきてびっくり。2004年6月1日付で書いた Norwegian Jazz Launch Europe という、ノルウェーの若いミュージシャン(今回選ばれたのはその Paal Nilssen-Love と Arve Henriksen) のヨーロッパツアー資金を支援するプロジェクトのプロモーション用の CD とその資料。消印は、私がオスロへ行くという連絡をしたその前日だった。
その非売品 CD は14曲入り。もちろん全て Paal Nilssen-Love が参加しているプロジェクトの音源。私は彼のレコーディングはほとんど全て聞いているけれど、この
CD の 14曲で聞いたことのある音源は5曲しかない。他は2004年後半、2005年、2006年(!)にリリースされるアルバムからの曲、それにごく最近のライブ録音などなどてんこ盛り。凄いコンピ盤だ。それぞれの曲のクレジット、解説、各プロジェクトの説明、バイオ、各種URL、写真などこれまたてんこ盛りのブックレット付き。それから
CV にはそれよりまださらに異様なほどに詳しい資料が満載。このプロジェクトの半端でない力の入り方を感じる。単にツアーの資金援助をするというだけでなく、このプロジェクトでヨーロッパに向けて自国の若い才能を送り出そうということのようだ。
CDを一度通して聞いてみて、一番インパクトがあったのが The Thing (Mats Gustafsson / Ingebrigt Håker Flaten / Paal Nilssen-Love) の新作 "Garage" からの1曲。演っているのは Peter Brötzmann の曲で、 Mats Gustafsson が異様なテンションでメロディーを吹き、その合間に「グギョ〜〜」みたいな凄いブローを挟む。ノルウェー人2人も何だかもう凄い剣幕で、ひたすらあっけに取られる。アコースティックなトリオでこの音圧…。CD はその後 Scorch Trio の新曲になだれ込むという素敵な曲順なのだけれど、これの後では Raoul Björkenheim も大人しく聞こえそうだ。
The Thing と対照的なのは Townhouse Orchestra なるカルテット。2002年3月に Scorch Trio について書いたときにちらりと触れた、2002年7月の Kongsberg Jazzfestival でお目見えした Paal Nilssen-Love のカルテットがこれの正体。メンバーは Evan Parker (reeds), Sten Sandell (p), Ingebrigt Håker Flaten (b), Paal Nilssen-Love (ds)。とてもヨーロッパ的なフリージャズで、音がとてもクリアで硬質。Evan Parker のサックスも Sten Sandell のピアノも美しい。Sten Sandell のカラーもあり現代音楽的な響きもある。アルバムは2005年、ポルトガル・リスボンのレーベル Clean Feed からリリースされる予定。 "Live in Kongsberg" というアルバムタイトルどおり、その2002年7月のフェスティバルでのライブ録音。
Paal 本人はこのプロジェクトで、ソロ、Ken Vandermark とのデュオ、それに
トリオの The Thing の3つのプロジェクトにスポットを当てたいとしている、とブックレットに書かれている。14曲を通して聴いたとき、Atomic
と Atomic School Days の2曲だけが他の曲と異なり楽曲志向が強いとでもいうのか非常に「ジャズ」な演奏で、他はTownhouse
Orchestra も含めて「即興演奏」というほうが当てはまる、そんな印象を受けた。
Paal 本人がピックアップした3組もまたインプロ色が強い(The Thing は基本的にカバーバンド(!)だけれど)。彼の本質的な方向性がうかがえるようだ。
>> Nowegian Jazz Launch Europe 2004-2006 [.pdf]
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