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2005-10-31 (Mon)
去年2004年12月のスマトラ沖大地震による津波 (> 2005年1月6日付diary)により、バケーション先のタイで行方不明となったままのアルトサックス奏者 Sigurd Køhn の新作が発表され、話題になっている。
このアルバムは元々2005年1月にリリースされる予定だったもので、主のいなくなった新作は急遽リリースが延期され、彼が亡くなった2004年12月26日からちょうど10ヶ月後の10月26日にリリースされた。
Sigurd Køhn Quartet "This Place" (2005; Køhn Records; KR1)
w/ Sigurd Køhn (as), Anders Aarum (p), Andreas Bye (ds), Jens Fossum
(b)
日本での知名度は低いが、国内ではよく知られたプレイヤーで、自身の名義では 1996年の "More Pepper Please"、Farmers Market のギタリスト/ボーカリスト Nils Olav Johansen との双頭ユニット Køhn / Johansen で "Woman's Got To Have It" (1999) と "Angels" (2003) の2枚、さらにThe Real Thing というグループ で7枚のリリースがある。Køhn
/ Johansen ではボーカルも入るソウル・ミュージックに近い感覚のコンテンポラリーなジャズをやっていたが、この
"This Place" では、試聴サンプルを聞く限り、もっとオーソドックスなアコースティックジャズをやっている。
>> Sigurd Køhn
>> "This Place" @ www.musiconline.no (試聴できる)
2005-10-30 (Sun)
10月14日付と21日付diaryで紹介した SPUNK の新作 "En Aldeles Forferdelig Sykdom" (Rune Grammofon; RCD 2048) 、それに 25日付diaryで紹介した Fra Lippo Lippi "Songs" (Rune Archiv; RACD 103) がいずれも Rune Grammofon のレーベルサイトから購入できるようになっている。SPUNK
のこれまでの3作はいずれもオレンジがベースのカバーだったけれど、新作はモノクロの細かい絵で全く異なるデザイン。
>> Rune Grammofon
ちなみに Fra Lippo Lippi のリイシュー "Songs" の国内盤化の予定はない。また、今回の紙ジャケリイシューについては単発の企画で、別のタイトルのリイシューは今のところ未定とのこと。
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そういうわけで、10月17日に観たライブの話を。
スイス・プロ・ヘルヴェティア文化財団(Pro Helvetia) が駐日スイス大使館などの協力で、"0406
Swiss Contemporary Arts In Japan" というプログラムでスイスの音楽、ダンス、ビジュアルアートなどを紹介するプログラムを行っている。期間は2004年10月から2006年6月、これから注目される音楽系のプログラムでは、来年2006年2月、東京・山口・大阪・名古屋で行われる
"Improvisation Festival。日本からは大友良英、中村としまる、一楽儀光他、スイスからは
Günter Müller、Jason Kahl、Christian Marclay が参加する。
>> Dynamic Switzerland
↑のプログラムの1つとして Nik Bärtsch's Mobile の公演が行われた。Nik
Bärtsch (プログラムのカタカナ表記はニック・ベルチュとなっている)は1971年スイス・チューリヒ生まれのピアニスト。自らの音楽を
"Ritual Groove Music" と称していて、現在主に Mobile、Ronin、そしてソロの3つのユニットでこの音楽を表現している。今回来日した
Mobile はp/key、contrabass-cl/bcl、marimba/vib/per、ds のカルテット、Ronin(このローニンという名前もさることながら、オフィシャルサイトで
"zen-funk quartet" と紹介されているのも…)は p/key、b、ds/、per
という編成、ソロはプリペアドピアノとパーカッションによるもの。
今回の公演 "Perpetual Rhythm"(永続するリズム)はスイス出身で東京在住の舞踏家
Imre Thormann (と彼のグループ)とのコラボレーション。私が見た京都公演ではまず最初の45分は
Mobile の単独での演奏。会場の Metro (遅れてきた人も含めるとかなりたくさん入っていたのがちょっと驚きだった)が狭い会場ということもあり、ステージ左の
Nik Bärtsch はエレピとフェンダーローズのみでアコースティックピアノはなし、右にドラムの
Kasper Rast、中央にコントラバスクラリネットとバスクラの Sha (何?と思われるかもしれないが、アルバムでもライブ告知でもこういう名前)、ステージ奥に窮屈そうにバスマリンバやらヴィブラフォン、パーカッションを押し込んだ
Mats Eser。
一言で言うとアナログな感覚のミニマル音楽、といった感じで、緊張感はさほどなく、淡々としたグルーブがとても心地よい。キーボードやバスクラも含めて楽器はパーカッシブに短いフレーズを繰り返し、その微妙なズレが面白い効果を生んでいる。CDよりもライブのほうがやや動きが大きく、バスクラリネットやドラムが大きめに入れる、場を一気に転換させるフレーズに妙にはまった。45分の間、何度か曲は終わり、次の曲に移行しているのははっきりわかるのだけど、「永続するリズム」のとおり演奏は全く途切れず、結局1時間半強の間観客は一度も拍手をすることもなかった。
ステージの前半が終わり、Nik Bärtsch が演奏を続けながらスタッフに目で合図し、ステージ前の観客が脇に避けられそのスペースにウエディングドレス(!)をまとった白塗りの
Imre Thormann が登場。音楽はビートがなくなり、アンビエントな音響を残して一旦フェードアウトし、Imre
Thormann がそろりそろりと中央へ。パフォーマンスは曲と合っていないようで合っていて、双方がそれぞれにきちんと自分の表現をしているのにぶつからない。やがて
Imre Thormann はウエディングドレスを脱ぎ捨て、肉体だけの表現になる。手や足を動かすことより、体の表情のほうが重要な位置を占めるそのパフォーマンスは音楽の淡々とした流れに対して緊張感あふれる対照的なものだった。
Nik Bärtsch はこの Mobile で2枚、Ronin で3枚、ソロで1枚のアルバムをリリースしているが、来日公演最終日の会場ではソロ作のみ見当たらずとても残念。これらのアルバムはすべて
Tonus-Music Records というスイス・ベルンのレーベルからリリースされている。オーナーは以前は
Mobile のメンバーでもあったサックス/クラリネット奏者・コンポーザーの Don
Li。レーベルサイトのカタログから試聴してみると、Nik Bärtsch の作品に限らず、他の作品も類似する音楽。ただ、ドイツ語圏にわずかなディストリビューターを持つのみで、他にはあまり流通していないようだ。Nik
Bärtsch は Ronin の次のアルバムを来年2006年2月に ECM からリリースすることになっている(というのが私の興味を引いた最大の要因だったりする)。Mobile
と Ronin の5枚はいずれも結構面白かったので、ソロ作が入手できれば、ECM 盤が出る前に関連作品をサイトでも紹介したいと思っているのだけれど、どうなることやら。
>> Nik Bärtsch
>> Tonus-Music Records
2005-10-25 (Tue)
Rune Grammofon から(というより Rune Arkiv かもしれないが)Fra Lippo Lippi の3枚目のアルバム "Songs" (1985) がリイシューされる。日本で製作されたゲートフォルド紙ジャケ仕様(ボンバレコードによる国内盤化の副産物がこんな形で!)、しかも「ボーナストラックとして」ライブアルバム
"Crash Of Light" (1990) がそっくりそのまま収録される。レーベルサイトではどちらも初CD化とされているが、少なくとも
"Songs" は一度 CD 化されており、実際私の手元にも CD がある(ただし中古にもかかわらずもの凄く高かった記憶がある。ちなみにこの周辺はアナログのほうがずっと安い)。"Crash
Of Light" は製作はされたが契約上のトラブルでリリースされず、翌1991年にフィリピンのみでリリースされたというもの。以前から
RG のレーベルサイトでは発売されなかった幻の盤(もちろんアナログ)をこっそり販売していたりする。尚、今回のリイシューに際し収録曲はすべてリマスターされる。発売は10月31日。
>> Rune Grammofon
>> Fra Lippo Lippi
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スウェーデンのレーベル Moserobie から10月17日にノルウェーのグループ Brat のアルバム(私の知る限りファースト)がリリースされた。
Brat "Please Don't Shoot" (2005; Moserobie; CD039)
w/ Eirik Hegdal (ss, as, bs), Kjetil Møster (ts, cl), Ole Morten Vågan (double-b), Ole Thomas Kolberg (ds)
Eirik Hegdal と言ってぱっと音や顔が浮かぶ人は少ないと思うが、Bergland や Jazzaway からアルバムリリースがあるジャズロックグループ Dingobats、同じ Moserobie からアルバムをリリースした Zanussi 5 、それに Park Grammofon からのデビュー作が日本にも入っている Skomsork などで意外と日本でも聴かれているのではないだろうか。トロンハイムをベースに活動する実力派サックス奏者で、地元ノルウェーでのレビュー等によるとこの
Brat の実質的なリーダーは彼のようだ。Kjetil Møster はJazzaway からアルバムをリリースする
Trinity や Crimetime Orchestra 、The Core で注目されるテナー奏者、Ole Morten Vågan はもちろん Motif のリーダーでもあるベーシスト、Ole Thomas Kolberg はやはり Jazzaway からデビュー作をリリースした
Roundtrip のメンバーで、そこでも Ole Morten Vågan と組んでいる。レーベルサイトからは3曲試聴できるが、たしかに音を聴いても
Jazzaway 周辺との共通点は多い。
>> Moserobie
>> Eirik Hegdal
ところで Moserobie のアルバムには Kornstad / Wiik のように稀に美しいカバーのものもあるが、失礼ながらあまり秀逸とはいい難いものも多い。その中でもこの
Brat のアルバムジャケットには大いに購買意欲を削がれるのだけれど、何とかならないものなのだろうか。この顔で「撃たないで」と言われても…(是非怖いもの見たさで上記レーベルサイトをご確認下さい)。
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メモ。Frode Gjerstad の新しいカルテット。10月24日にオスロのクラブ Blå
でライブを行っている。
Frode Gjerstad Quartet:
w/ Frode Gjerstad (sax, cl), Fred Longberg-Holm (cel), Amit Sen (cel), Paal Nilssen-Love (ds, per)
Fred Longberg-Holm は Ken Vandermark や Peter Brötzmann との活動などで知られるシカゴのチェリストで、Amit
Sen は、Blå のプログラムによると「スウェーデンからのLongberg-Holmへの回答」だそうだ。わかりやすい。それにしてもこういうインプロ/(フリー)ジャズを演奏するチェリストがノルウェーにはいないのが不思議だ。
>> Blå
その Fred Longberg-Holm 、Jeb Bishop (tb) に替わって Vandermark 5 に加入した、と今年の夏オスロで聞いた時はあまりのことににわかには信じられなかったが、この秋から本当に
Fred Longberg-Holm を入れてツアーしているようだ。
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イギリスの Boomkat のウェブ(ショップ)に Supersilent "7" DVD
のレビューと写真が掲載されている。
>> Boomkat
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David Sylvian と Steve Jansen、それに Bernt Friedman によるユニット Nine Horses 名義のアルバム "Snow Borne Sorrow" が到着(> 2005年9月6日付diary)。…2曲目、4曲目、6曲目と先にチェックしてからもう一度最初からゆっくり聴いた。その3曲には Arve Henriksen が参加しており、非常に控えめながらとても彼らしい音(ただし6曲目の出だしは少々いつもと違って「トランペットらしい音」だという印象)で美しく、エモーショナルさを少し抑えるような演奏をしている。
>> David Sylvian
>> Samadhisound > Snow Borne Sorrow (試聴できる)
David Sylvian 絡みのトランペッターというと、Jon Hassel、Kenny Wheeler、Markus Stockhausen、Mark Isham、Nils Petter Molvær らがいるが、Arve はこの並びにぴったりだ(と、そう思ったのは、ことの発端を耳にした2年半以上も前のことだ)。次は
Mathias Eick なんてどうですか?
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先週の月曜日10月17日にスイスのグループ Nik Bärtsch's Mobile のライブを見た、ということを書こうとしていたのだけれど、長くなってきたのでまた。
2005-10-21 (Fri)
10月14日付で書いた、Rune Grammofon からリリースされる SPUNK の新作は "En Aldeles Forferdelig Sykdom" というタイトル、「本当に恐ろしい病」といったような意味で、これまでの2枚(リミックスを除く)と同じくスウェーデンの女流作家 Astrid Lindgren (1907-2002) の『長くつしたのピッピ』から取られている(ただしアルバムタイトルはノルウェー語)。リリースコンサートは11月5日から6日に変更、有名な Blå の向かいにあるクラブ Fabrikken で行われる。
>> SPUNK
>> Maja Ratkje
>> Astrid Lindgren
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今週、ノルウェーのレーベル Grappa から Karin Krog のベスト作がリリースされた。
Karin Krog "Sweet Talker - The Best of Karin Krog" (2005; Grappa GRCD4219)
そのキャリアにふさわしく30曲入り2枚組というボリューム。未発表曲も1曲あり、"Watermelon
Man" のリミックスまで収録される。
>> "Sweet Talker" @ www.grappa.musiconline.no (試聴と曲目リスト)
>> Karin Krog
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2005年9月15日付diaryで少しだけ触れたスウェーデンのトリオ Tape (> "Milleu", "Opera") の新作 "Rideau" は Häpna から10月24日にリリースされる。プロデューサーは最近 Jaga Jazzist も手がけた(という言い方もおかしいが) Marcus Schmickler。国内盤は Headz からボーナストラック(minamo による "Roulette" のリミックス)付で10月19日リリースとのことだったのでもう店頭に出ているはず(未確認)10月26日にリリース(発売は1週間延期になった)。ちなみに国内盤のライナーを書かれた佐々木敦さんの日記にその全文(多分)が載っている。
>> Fader by Headz (2005年10月14日の項)
念のため補足をしておくと、Johan Berthling と Andreas Berthling の兄弟は Johan の方が上(2年前、Häpna を Johan
と共同経営している Klas Augustsson にインタビューした際わざわざ確認したので間違いない、というより顔を見ればわかるような気もするが)、名字は「バットリング」と発音する(文中でも出てくる
Stina Nordenstam の "The World I Saved" 国内盤ライナーにはちゃんと「バットリング」と書かれていた。ちなみに
Motif と来日する Goran Kajfe の最新作 "Headspin" (> 2005年9月29日付diary)にも参加している)。しかし…Johan について、「ウッド・ベースを弓で弾く、いわゆるアルコ弾きの名手として、その筋でも高い評価を受けている」って…本当?彼のアルコは個人的には本当に素晴らしいと思うし、このサイトでもそのようなことをたくさん書いているけれど。
>> Tape "Rideau" @ Häpna
>> Tape
"Sand Dunes" のビデオクリップや試聴サンプル、"A Spire"
(部分) 試聴サンプルがあるが、私の環境ではビデオクリップは全く再生不可能。
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Motif の新作 "Expansion" の国内盤は11月20日にリリースされることになった。10月6日付diaryで書いたように、国内盤にはボーナストラックとして今年夏のライブ音源が入る。
2005-10-17 (Mon)
scrapbook のdiscs のページの2005 年度 Vol. 4 として Ultralyd をアップ。注目注目と頻繁に書いておきながら、Crimtime Orchestra 以外はなかなか紹介が進んでいなかった Anders Hana (g) のレコーディングの紹介も兼ねる。この Ultralyd、pick up のほうで紹介してもよかったのだけれど、あまりのブチキレ具合のため、一応 scrapbook へということで…。
で、その Anders Hana は現在 Jaga Jazzist のメンバー(> 2005年7月27日付diary)。その Jaga Jazzist にこの夏、 Andreas Hessen Schei に替わって入ったキーボードプレイヤー(> 2005年8月28日付diary) はフルネームを Nils Martin Larsen といい、彼もまたマルチインストゥルメンタリストで、キーボードからギター、サックスにエレクトロニクスまで何でもこなす。それから最近、正式にフルートの
Ketil Einarsen が脱退、グループは現在9人の模様。ちなみに脱退した Ketil
Einarsen は、この秋にノルウェー、来年1月から2月にかけてドイツツアーを行う
Geir Lysne のアンサンブルで(引き続き)活動している。
>> N-Collective (Anders Hana 周辺の人々のウェブサイト)
>> Secret Rivals of Lama (Nils Martin Larsen のやっているデュオのウェブサイト、Lars Horntveth "Pooka" にインスパイアされた云々と書かれているが、サンプル音源を聴くと確かに…)
>> Geir Lysne Listening Ensemble
2005-10-14 (Fri)
10月1日付diary で紹介した Bugge's Room からのライブコンサートの映像が1曲分アーカイブとしてサイトから見れるようになっている。
>> www.buggesroom.com > Free Downloads / Jazzland Special
ストリーミングではなく、↑のページ (free downloadsのページ) を開けると
15MB のファイルが落ちてくる。演奏は13分。ライブ中継された映像とは全く異なり、過剰なまでにカメラが振り回される。
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Rune Grammofon の次のリリースは SPUNK (このグループ名、Maja Ratkje は「すぷんく」と発音していた)の新作で、8曲入り、プロデューサーは Jørgen Træen。ファースト "Det Eneste Jeg Vet Er At Det Ikke Er En Støvsuger" (1999)、リミックスアルバム "Filtered Through Friends" (2001)、セカンドアルバム "Den Øverste Toppen På En Blåmalt Flaggstang" (2002) に続くサードアルバムで、結成10周年記念に合わせて来月最初にリリースされる。ちなみに10周年記念コンサートは11月5日に予定されている。
その SPUNK の半分、Maja Ratkje と Hild Sofie Tafjord のデュオ Fe-mail がこの9月に "Syklubb fra Hælvete" (2003; TV5 / 2004; Important Records) に続くセカンドアルバム "Voluptuous Vultures" をリリースした。リリース元は PsychForm Records、10" アナログ盤のみ、400枚限定(そのうち最初の30枚は Lasse Marhaug デザインのポスターつきメタルスリーブ入り 150US$)。ただし後から 10"
には入っていない曲も収録した CD もリリースされるのだそうだ…なんとも微妙。ただ、ジャケがファーストに続きハデハデで楽しいのでアナログも見逃せない。
それにしても全く覚えられないタイトルばかり…。
>> Rune Grammofon
>> SPUNK
>> Maja Ratkje
>> Fe-mail
>> PsychForm Records
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非常に忙しくて書きそびれていたが、10月4日(火)に藤井郷子カルテット、10月10日(月・祝)に
Koch-Schütz-Studer、10月12日(水)に Johanna Juhola を見に行ってきた。観客の数は藤井郷子≒(≧)Johanna
>> K-S-S といった感じだったのだけれど、これでいいのだろうか…。
藤井郷子の Jaz'Room Nu Things での大阪公演はリリースツアーの初日、レギュラーカルテットでは初の大阪での公演だったそう。この賑やかな演奏のステージに賑やかなフィルムが流され続けたが、その演出の意図はなんだろう、というのが気になった。ずっと前に
David Sylvian のコンサートで後ろに映像が流された時に、あの声を聴こうとしているのに映像は余分だ(たとえその映像がどんなにいいものでも)と思ったが、今回も状況は随分違うが似たような印象を受けた。
スイスの名手によるトリオ Koch-Schütz-Studer は大阪の摩訶不思議なスポット
Bridge で。ゲストというより前座が3組。この前座というのが K-S-S とはまるで関係ない音楽の人ばかり(ラップトップ使用デュオが2組、打ち込みシンセポップソロが1組)、別に同じ類の音楽でなくても構わないとは思うが、ミスマッチだったと思う。それぞれがやたらに長い曲ばかりで、くたびれた頃(開演より2時間経過)、やっとメインのトリオ登場。
演奏は1時間を1本。ソプラノサックス/テナーサックス/バスクラリネット/コンピューター(「エレクトロニクス」ではなく「コンピューター」と紹介された)の
Hans Koch が左、中央奥にドラム/パーカッションの Fredy Studer、右に MC
も取るエレクトリック5弦チェロとエレクトロニクス(と少々「声」のパフォーマンス)の
Martin Schütz 。彼ら自身は自分達の音楽のことを "hardcore chambermusic"
と標榜しているが、実際はヨーロッパ的なインプロからエレクトロニクスによるノイズ、ジャズからプログレまでを自在に行き来するとでも言う演奏だった。
それぞれの演奏も、アンサンブルとしての演奏もユニークかつハイレベルなところへもってきて、いきなり楽器を脇へ置いてパワーブックに向かってノイズを発するのは分かっているとは言え、生で見ると特に不思議といえば不思議な気もしたが、「点と線」の交錯のようにもイメージできるヨーロッパ的なインプロがエレクトロニクスを加えることで「面」を持つように聴こえてなかなか興味深かった。
あと、Martin Schütz ががりがりとチェロを(エレクトリックとは言え)ピック弾きするからだろうか、少なくとも2回ほど弦が切れたのにはびっくりした。フリーフォームな演奏から、パワーブックに向かう
Hans Koch を放っておいていつの間にかドラムと、ベースのような役割も果たすチェロがロックなビートをはじき出し始めるシーンが何度かあり、その比較的わかりやすい部分も全体が難解になりすぎずいいアクセントになっていた。ちなみに放っておかれた
Hans Koch は最後の3度目はテナーでちゃんとロックトリオに加わったが、一体ステージ全体としては予めどれくらい構成されていたのだろうと終わってから考えた(演奏中はそんなことを考える余裕はなし)。
>> Koch-Schütz-Studer (音が出るので要注意)
フィンランドの若いアコーディオン奏者 Johanna Juhola は Detaj という小さなカフェでの公演。カフェは開演時間にはもうスペースが全くないほど埋まった。アニメキャラのような髪型がかわいい
Johanna Juhola は大きめのちょっと古めかしいアコーディオンを2台持ってきていて、曲によって使い分けている。ピアソラの曲でスタートし、フィンランドのポルカ(ポルシュカ、と言っていた)を数曲、アイルランドのトラッド、バルカンのトラッドの他はほとんど自作曲、ただし自作曲でない曲のほうが伸びやかに演奏しているような印象を受けた。トラッドをベースにしたミディアムテンポよりスローな自作曲を弾くそのスタイルは、素朴で、繊細さよりは力強さを感じ、特に音の面でそれは顕著だった。
私はこれまでアコーディオン奏者といえば Frode Haltli と Stian Carstensen しか見たことがなく(…と思う)、さすがにこのご両人と比べると技術的にはゆるいという印象だが、根ざしているものが違うので比べることが間違っているかとも思う。ステージには前半と後半、そしてアンコールにもアコーディオン奏者のかとうかなこがゲスト参加したが、これはなかなか面白いアイディアだった。同じボタンアコーディオンを弾くといっても、楽器も、音もスタイルも全く違うプレイヤーで、フランスで学んだというかとうかなこのほうがぱっと華やかでアクティブな演奏をする。そのかとうかなこが横にいることで、かえってフィンランドでトラッドを学んだ
Johanna Juhola のカラーがよくわかったような気がする。
>> Johanna Juhola
ところで、アコーディオンと言えば先に名前を出した Frode Haltli の今年4月の来日公演を見に行った時、いきなりアコーディオン関係の雑誌のインタビューの通訳に借り出されるということがあった。そのインタビューの中身というのが、北欧の有名なプレイヤーの奏法の話、ヨーロッパや日本の演奏家やそのスタイルなどの話に終始。彼の幅広い音楽についての質問が一切なかったことに驚きまくったわけだが、Frode
は平然と「アコーディオン関係はいつもコンペティション(この日もコンペティションの話題が最後に出た)とメカと奏法の話ばっかりだから」と言う。
その時はへぇぇ、そんな業界もあるんだと思ったが、今回の Johanna Juhola の来日公演の日程を見ていた時にその言葉をふと思い出し、来日公演用に作られた彼女のプロフィールを見てみたら、やっぱり「コンペティションで優勝」の一文が。で、さらにかとうかなこのサイトも覗いてみたら、やっぱりこちらにも…。Frode
Haltli は先の一言の後、「そうだ、ちょうど Stian (Carstensen) も(日本に)来てるんだよね。彼のことは(雑誌の人たちは)知らないだろうから彼のことを話してみればよかったなぁ」などと言っていた。Stian
ってアコーディオン業界では(でも?)変り種なのかもしれない。
2005-10-10 (Mon)
Jazzaway のレーベルサイトではまだ何もアナウンスされていないが、ウェブショップのほうには既に Shagma というトリオのデビュー作 "Music" が掲載されている。どうやらレーベルサイトのほうの更新が遅れているということらしく、アルバムは9月末にリリースされており、レビューも各紙に掲載され始めている。
>> Shagma "Music" @ www.jazzaway.musiconline.no
>> www.jazzaway.com
Shagma "Music" (2005; Jazzaway; JARCD015)
w/ Jørgen Mathisen (sax), Steinar Raknes (b), Espen Aalberg (ds)
2005年5月27日付diaryで、彼らがベルゲンでのフェスティバルで James Carter と共演することを紹介したが、Jazzaway らしい雰囲気(といって分かるのだろうか…)のピアノレストリオだ。Urban Connection のリーダーでもあるベーシストの Steinar Raknes とドラマーの Espen Aalberg は同じ Jazzaway から昨年デビュー作をリリースした The Core のメンバー。もう1人の Jørgen Mathisen についてはこれといって目立った情報は見当たらなかったが、他の2人同様、トロンハイム音楽院出身とのこと。
特に何も載っていないが、一応オフィシャルサイトも存在する↓
>> www.shagmajazz.com
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Curling Legs が、ディストリビュート権を持つ Odin レーベルの名盤、Radka Toneff / Steve Dobrogosz "Fairytales" のリマスタリング盤をリリースすると発表した。2004年11月にこの盤が国内盤化された時もリマスターが施されていたはずだが(私はノルウェー盤CDのみしか持っていないので詳細や音の違いは不明)、今回のアナウンスでは、マスターテープからリマスターし直したとされているので、先の2つの音源とは音が異なることになる。新しいバージョンはCD / SACD のハイブリッド盤の他、何とアナログ盤もプレスされるという。ニュースの最後に "We may even have some more surprises regarding this recording. " と書かれているのも気になる。
>> Curling Legs
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その Curling Legs の今後のリリースとして、ギタリスト Bjørn Klakegg の "A Day With No Plans At All" (ってこれ、タイトルなんだろうか)、サックス奏者 Morten Halle の新譜、それに Helge Lien Trio のライブ盤が予定されている。Helge Lien は CL レーベルに出戻り、いや復帰ということになる…。Helge
Lien Trio のオフィシャルサイトによると、ライブ盤の音源は2回のベルゲンでのコンサート、それにリレハンメルでのコンサートで録音されており、スタジオ盤に収録された曲の他、新曲も含まれるとのこと。
>> Helge Lien Trio
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こんな人も新作をリリースしている。名前を見ての通り、眉毛もそっくり。
>> www.anjagarbarek.com (音が出るので要注意)
凝ったホームページでどこに何があるのやら…。
2005-10-07 (Fri)
Motif の新作がレーベルのウェブショップで試聴できる:
>> "Expansion" @ www.aim.musiconline.no
2005-10-06 (Thu)
Motif の新作がノルウェーでは10月3日にリリースされた。
Motif "Expansion" (2005; AIM Records; AIMCD112)
track listing: Circling In; Rock Solid; Amient; Kauto; Hum; Bee; Rubb;
Ju Ba 2; Carla / Fly; Full Circle
w/ Atle Nymo (ts), Mathias Eick (tp), Ole Morten Vågan (b), David Thor Jonsson (p), Håkon Mjåset Johansen (ds)
前作 "Motif" (2004; AIM Records; AIMCD 104) からはかなり音楽に変化があり、前作をよく聴きこんだ人は最初のうち違和感を覚えるかもしれないが、個人的には新しい音はとても気に入っている。これらの曲をライブで聴くのが楽しみ。ちなみにジャケットに集っているのはウサギの人形。どこぞの英会話学校のキャラクターというより、そのぱっちりおめめも含めてポストペットのモモの耳が中途半端に長くなったような感じで、妙なインパクトがある。
国内盤も11月にリリースされることが決まっており、そちらにはボーナストラックとして
"Rock Solid" のライブバージョンが収録される。このライブは2005年7月、ノルウェー・コンクスベルグでの録音(>
2005年7月10日付diary、現地マスコミによるレビューの訳を載せなかったのは内容の客観性に疑問を持ったため)、つまり David Thor Jonsson の代わりに Håvard Wiik が入り、さらにスウェーデン人サックス奏者(今や Moserobie レーベルのオーナーとして日本でも結構知名度を上げた)Jonas Kullhammar が加わったセクステットバージョン。アルバム2曲目に David Thor Jonsson がピアノを弾くスタジオ録音バージョンが入っているので比較も面白い。
ところで… Motif のピアニストのポジションは一体どうなっているのか、ということについてまとめておく。尚、(言うまでもなく)会った時もメールでもお互いに母国語でない英語で話をしている。
私の記憶にある限り、David Thor Jonsson が Motif のライブに参加していたのは相当以前の話で、このところずっと
Håvard Wiik が参加、彼は実質的には以前から 'regular member' だったと言える。今年8月にオスロで、あまりこういう質問は好きでないけれど後々気になると思ったので、Håvard
に「Motif の正式メンバー(私は 'formal member' と言った)にはならないの?」と訊いてみた。彼の答えは「No」、結構きっぱりとした返事だった(尚、彼は理由を添えてくれたが、それは省略することにする)。Ole
Morten Vågan や AIM Records のレーベルオーナー Kristian Skårbrevik
とも Motif の2人のピアニストの話をしたが、David Thor がバンドを離れたという話は全くなかった。
2005年9月29日付diary で9月下旬に行われた彼らの「学校ツアー」について触れたが、その時のプレスリリースにはツアーに参加しない
David Thor の名前はなく Håvard の名前があった。ただ、Håvard
はこれまでは必ず「ゲスト」とされていたが、今回はその表示はなかったのがとても気になった。ただし添えられていた写真(比較的新しいプロモーション用写真)には
David Thor が写っている。
そういうわけで、彼らは現在断続的にツアー中で不在ということもあり、レーベルオーナーの
Kristian に確認してみた。彼によると、David Thor は既にバンドを辞めていて、その理由はやはり彼がアイスランドに住んでいて、他のノルウェー人のメンバーと一緒にツアーなどをこなすのは大変困難だから、ということだ。セカンドアルバム
"Expansion" は2005年2月にレコーディングされており、↑に書いたようにボーナストラック以外は全て
David Thor がピアノを弾いていて、アルバムのクレジットにも彼の名前が載っている。
で、ここからが微妙なのだけれど、「Håvard が今後 Motif の 'parmanent
member' になるかどうかはまだ分からないが、現在はバンドとしてもツアーでも彼は
'formal pianist' の扱いになっている」というのが10月5日現在での Kristian
の説明だ。レーベルオーナーが必ずしもバンドの最新情報を把握しているとは限らないが、この内容に間違いはないと思う。
>> AIM Records
2005-10-02 (Sun)
Arve Henriksen 来日!!!
一度尺八の研究のために日本に来たことはあるが、公演のために来日するのは初めて。めでたい。
2005年12月3日(土) 21:15 開場/21:30 開演
2005年12月4日(日) 18:30 開場/19:00 開演
会場: 新宿Pit Inn
料金: 前売 4,000円/当日 4,500円 (いずれも1ドリンク込)
チケットは本日より↓招聘元で先行予約を受付けている。ちなみに同日に行われる Motif の来日公演の時間は2005年9月22日付diaryを。
>> Office Ohsawa
>> 新宿Pit Inn
2005-10-01 (Sat)
緊急!オスロの Bugge's Room からスタジオコンサートがウェブ中継される。毎月行われる予定というこのライブ、今回のラインナップは、
Jazzland Special:
Håkon Kornstad (sax / Wibutee)
Wetle Holte (ds / Wibutee)
Raymond Pellicer (electronics // On / Off)
Marius Reksjø (b / Beady Belle)
Bugge Wesseltoft (sound)
スタート時間は現地時間の9月30日夜8時半、日本時間の10月1日明け方3時半。
…というニュースがスタートの3時間前に来るって一体…。
>> www.buggesroom.com
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で、そのスタジオコンサート、ミキシングボードの上か何かにウェブカムを置いているようで、映像はほぼ固定、ズームはなしで時折水平方向に動かされるだけのシンプルなもの。画像は小さく表情などはとても見えないので動きがある
Håkon を見るくらいしかなく画としてはすぐに飽きるが、音(エンジニアの
Andy Mytteis がコールされていた)はなかなかよかった。中継の数分前から画像がアップロードされ始めたが(始まる前にカメラの前を
Bugge がウロウロしたり)、なぜか開始とともに映像はダウン、2曲目に入る時に復旧、その後ストリーミングは安定していたが、最後のいいところでまた少々ダウン(私のほうの回線のせいということも十分考えられるが)。Wibutee
に Bugge が飛び入りしたみたいな顔ぶれによる演奏は意外に即興演奏みたいなシーンも挟まれ、Jazzland
らしい雰囲気で結構楽しめた。日本時間の4時20分に終了、ちょっと遅れて始まったのでトータル45分強くらい。
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