discs - August 2001

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last updated: 26 August 2001


● 今年の6月に出たばかりの新作です。


The Mistery Unfolds / Petter Wettre Trio (2001; BP; 010009)
Petter Wettre (sax, bcl, handclaps, tambourine, karkabous), Ingebrigt H. Flaten (ac-b, el-b, handclaps), Jarle Vespestad (ds, handclaps); with guests on #1: Trygve Seim (ss), Jørgen Munkeby (fl), Mahatma Bubb (shehnai)
1999年と2000年に "The Trio" 名義でアルバムをリリースした後、"Petter Wettre Trio" とグループ名を変えてからの初めてのアルバムで、このメンバーでの3作目にあたります。リズム隊は、よく聴くと結構複雑なリズムなのにそれをさらりと演ってしまっていて、さらに非常に軽快でシャープ。Petter Wettre は、軽やかなテナーが特徴のプレイヤーですが、本作では最初の2曲でバスクラリネットを演奏しているのがちょっと目新しいです。バスクラリネットも演奏そのものの雰囲気はテナーと変わりませんが、その最初の2曲(1曲目の後半と短い2曲目)はアルバムタイトルと関係あるのか、何かが出てきそうな不思議な雰囲気の曲。他は明るめの演奏と明るめの曲調で、北欧っぽさは相変わらずほとんどありません。アルバム全8曲、全て Petter Wettre のオリジナルで、それぞれ非常によく練られていて、即興演奏というよりもきっちり構成された曲をキレよく演奏しているといった印象です。前年のデュオ作 "The Only Way To Travel" Wettre / Johansen に続きなかなかよいアルバム。デュオの方は即興演奏、こちらの方は楽曲を聴かせるのが主体となっています。 (2001/08/26)

● 1996年の共演から4年後の本作、2人の演奏の目覚しい進歩がうかがえます。


The Only Way To Travel // Wettre / Johansen (2000; BP; 00007)
Petter Wettre (sax), Per Oddvar Johansen (ds)
1996年の Pig Wirus / Petter Wettre Quartet で共演した2人ですが、その後Petter Wettre は Ingebrigt H. Flaten (b)、Jarle Vespestad (ds) の2人との"The Trio" としての活動が主になったため、共演の機会がなくなってしまった Per Oddvar Johanasen とごくプライヴェートなセッションのつもりでスタジオ入りしたところ、そこへエンジニアが機材を持ち込んだため録音となった、というのが本作品。収録されている全8曲のうち、Coltrane の "26-2" と Billy Strayhorn の "Chelsea Bridge" 以外は Petter Wettre のオリジナル。デュオまたはサックスソロによるこのアルバム、まずは音がそのクリア。Per Oddvar Johansen のドラム、特にシンバルの響きがとてもいいです。空間がたっぷりある少人数の編成は Petter Wettre のスタイルに向いていて、自由に軽やかにフレーズを描いています。適度な緊張感を保ちながらも、親しい2人ならではの小気味よいインプロヴィゼーションです。Petter Wettre がこのセッションのために書いた自身による7分に及ぶソロ曲は見事に練られた曲。本当に録音されてよかったセッション。 (2001/08/23)

● タイトルは?同名の曲が収録されていますが。


Pig Virus / Petter Wettre Quartet (1996; Curling Legs; CD 28)
Petter Wettre (sax), Håvard Wiik (p), Terje Gewelt (b), Per Oddvar Johansen (ds)
ノルウェーのサックス(テナー)奏者 Petter Wettre の初リーダー作。アメリカ・バークリーで学び、また Dave Liebman らにも師事したことがあるとのことで、ライナーノートとして その Dave Liebman がコメントを寄せています。このアルバムの音は、アメリカで学んだということもわかるような、非常にオーソドックスなコンテンポラリー・ジャズ。曲調も明るめ、温度感も普通でノルウェーのジャズ、というイメージはありません。Petter Wettre は、長めのフレーズを軽やかにするりと滑らかに吹くタイプで、アルバムまたそれぞれの曲がやや抽象的でも、フレーズそのものはメロディック。他の3人のメンバーも若い(Terje Gewelt だけは抜きん出てキャリアが長いですが)実力派。中でも Håvard Wiik のピアノは特に大きな特徴があるわけではありませんが音色が美しく、このアルバムの大きな要素です。その Håvard Wiik 作曲のソロピアノ曲 "Sun Piece" がとても美しいアクセントになっています。リズムの2人は目立ちませんが、Terje Gewelt はさすがに安定した演奏、Per Oddvar Johansen は細やかなドラミングでサポート。 (2001/08/22)

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