last updated: 27 June 2002
● ジャケットの絵は Sven-Åke Johansson 自身によるもの(だけれどこれはハエ叩きにしか見えない)。
Djungelmusik Med Sång / Rüdiger Carl & Sven-Åke Johansson (2000; Häpna; H.2)
Rüdiger Carl (accor, cl), Sven-Åke Johansson (accor, ds, voice)
ドイツ出身の Rüdiger Carl (b. 1944) とスウェーデン出身でベルリン在住の Sven-Åke Johansson (b. 1943) によるデュオ作。1966年に初めて会って以来、共演も多い2人のベテランが繰り広げるタイトルのついていない5曲は、即興演奏なのに、緊張感溢れる感じでもリラックスした感じでもなく、微妙なひっぱり具合で緩み具合。それぞれの曲に必ずアコーディオンを入れるということ以外まったく法則もなにもなく、アコーディオンを置いてクラリネットを吹いてみたり、突然ドラムがなったり、Sven-Åke Johansson などはやおら立ち上がり(?)ヘンな口上をドイツ語で朗朗と回してみたりする。とりあえず2人の息がぴったり合いすぎずに合っていることだけは確か。スウェーデン語のタイトルは「歌付ジャングルミュージック」、1997年にストックホルム市内の本屋/レコード屋で録音されている。どこまでも大真面目なユーモア。 (2002/06/27)
● これは現在既にソールドアウトだそう。
Extract From Field Recording Archive #2, The Air Vibration Inside A Hollow / Toshiya Tsunoda (1999; Häpna; H.1)
Toshiya Tsunoda (field recordings)
スウェーデンのレーベル Häpna のカタログ第1作は意外にも日本のアーティストの作品。角田俊也 (1964- ) はフィールドレコーディング等を手がけるアーティスト。神奈川県出身で、現在も横須賀在住。このアルバムにおさめられているフィールドレコーディングも神奈川県内で1993年〜1999年に録音されたもの。タイトル通り、瓶、ホースなど中が空洞のところへマイクロフォンをセットしてデジタル録音されている。静かにぼーーーと音をたてる空気。けれど面白いのは延々とセミが鳴き続けるトラック。セミの声も、そういわれてみれば空気の振動。この聴きなれた夏の音響はCDに収められていると妙に新鮮な感じがするのだけれど、リリース元の涼しい国の人々はこれをどう聴くのか興味深い。尚 #1 は角田俊也が佐藤実と共同で設立したレーベル WrK からリリースされている。 (2002/06/13)
● SOFA レーベルのこれまでの6枚とデザイナーが変わりまるで別のレーベルのようなアートワークになっているので要注意。
16 Pieces For Organ / Nils Henrik Asheim (2002; Sofa; 507)
Nils Henrik Asheim (org)
ノルウェー出身、現代音楽の作曲家で鍵盤楽器奏者の Nils Henrik Asheim (1960- ) のソロ作品。オスロ大聖堂のオルガン(要はパイプオルガンの類)を使っての即興演奏。教会のオルガンがこんな多彩な音を出し、まったりせずに鋭く切れ込んでくるとは全く驚きで、時に荘厳に、あるときは結構ポップなキーボードのような音ととてもカラフル。曲、というより短い抽象的なイメージを並べたような全16トラックでは、その多彩な音を、多彩な弾き方、強弱、柔と剛、動と静の使い分けといった別の要素からさらに多彩に広げている。Nils Henrik Asheim 自身によるライナーノートによるとオルガンには3つの構成要素があり、それは空気、機械、パイプで、それにさらにもう1つの「空間」という第4の要素があるという。その要素の存在を感じさせる、パイプを通る空気の圧力や大聖堂の広がりが伝わってくる Audun Strype による録音も素晴らしい。 Sofa レーベルらしいスリリングで結構過激な1枚。 (2002/06/07)