last updated: 18 August 2002
● Bjørnar Anderesen によるライナーノートが音より重い…。
Egne Hoder / Bjørnar Andresen, Svein Finnerud, Paal Nilssen-Love (2000; BP; 00008)
Bjørnar Andresen (double-b), Svein Finnerud (p), Paal Nilssen-Love (ds, per)
もともとベテランベーシストの Bjørnar Andresen と若いドラマー Paal Nilssen-Love のデュオとして始まり、後に他のミュージシャンとのセッションにも広がったプロジェクト。ここに参加している Svein Finnerud は Bjørnar Andresen の半世紀以上(!)もの間の親友で、このアルバムのリリースを待たずして2000年6月に亡くなっている。アルバムは4曲からなり、1曲目はドラムとベースの短い曲、2曲目はベースとドラムによるデュオ、3曲目は3人による演奏、そして4曲目は27分近いベースとドラムのデュオという構成。どれも空間をたっぷり残した、どちらかというとわりと静かな部類に入るインプロヴィゼーション。リードするのは全曲を通して演奏している Bjørnar Andresen 、ナチュラルな低音で、ベースで何かをつづるようにとつとつとメロディーを奏でている。 Svein Finnerud のピアノはこのアルバムの中で、特に Bjørnar Andresen とのデュオの曲でひときわ鮮明。アルバムに載っている Bjørnar Andresen と Paal Nilssen-Love 2人だけの写真も、そして音もやはり少し寂しげな気がするのは気のせいだろうか。 (2002/08/18)
● 最後に入る Ketil Gutvik によるメンバー紹介がちょっと笑える(ノルウェー語の発音がほのぼのしすぎているので)。
March 28th 1999 / Quintet (1999; BP; 99002)
Carl Magnus Neumann (as), Ketil Gutvik (g), Paal Nilssen-Love (ds), Bjørnar Andresen (double-b), Eivind Opsvik (double-b)
1996年結成の Ketil Gutvik, Paal Nilssen-Love, Eivind Opsvik の若い3人による "Plusthree" というトリオに、 10 年以上シーンから遠ざかっていた名手 Carl Magnus "Calle" Neumann (b. 1944) を加え、その Calle Neumann に誘われてリハーサルを見物に来たもう1人のベテラン Bjørnar Andresen がそのままグループに加わったのがこの The Quintet。アルバムタイトルの日、Vossajazz というフェスティバルでのライブ録音。70分におよぶ演奏は途中40分過ぎのところで切れる2曲の構成だけれど、このアルバムではライブをそのまま収録、10分毎にカウンターだけがリセットされる。恐らく全くフリーフォーマットの演奏で、ドラムがどんどこという少しジャズ的でないビートを様々に変化させつつも確実に音楽を前進させていて、左右で別々のことをしている2本のベースの動きも面白く、それにギターとアルトサックスが自由にフレーズを載せていく。映画か、ドキュメンタリーでも見ているかのようなライブ録音。面白い。 (2002/08/12)
● Paal Nilssen-Love の初期のレコーディングの1枚に Frode Gjerstad Circulasione Totale Orchestra "Enten Eller" (1992) というアルバムがあり、この時なんと 17歳!
The Blessing Light: For John Stevens / Frode Gjerstad Trio (2001; Cadence Jazz; CRJ 1126)
Frode Gjerstad (as, cl), Øyvind Storesund (b), Paal Nilssen-Love (ds)
この3人は以前にも共演作があるけれど、トリオとしてはこれが初めてで、ノルウェーのベテランサックス/クラリネット奏者 Frode Gjerstad にとっての初のノルウェー人トリオでの録音。その Frode Gjerstad が長年活動を共にした John Stevens に、とタイトルされている。2002年9月、オスロ Blå での録音。part 1, part 2, part 3 というタイトルがつけられた3曲で、それぞれ 22分、17分、24分と長い演奏はライブならでは。ホーンがテナーではなくアルトとクラリネットのためフリーなのに軽やかで、重さより鋭さを感じるドラムとあわせてどちらかというとかなりクールなインプロヴィゼーションになっている。(ただベースはびょんびょんした少し妙な音に録られている。) part 1 と part 2 はそういう感じで、スリリングながら淡々と進む印象。part 3 の 最初のほうにドラムソロが入り、その3分程の決して長くないソロの間に雰囲気が変化、テンションが上がってきたと思ったら直後から突然展開、軽やかでクールな雰囲気をキープしながらハイテンションで突っ走ってしまう。ソロの後の Paal Nilssen-Love のドラミングには唖然。 (2002/08/03)
● 今から6年前の写真が…(演奏は既にそのスタイルを確立してるという感じなのに)。
Song / SAN (1997; NOR-CD; 9720)
Zim Ngqawana (ss, as, ts, fl), Bjørn Ole Solberg (as, ts), Ingebrigt Håker Flaten (b), Andile Yenana (p), Paal Nilssen-Love (ds, per)
1994年、ノルウェー人サックス奏者 Bjørn Ole Solberg が南アフリカ・ヨハネスブルクで現地の同じくサックス奏者 Zim Ngqawana に出会ったことから始まったノルウェー=南アフリカユニット。編成や名義を変えつつ1997年、1998年、2000年にアルバムをリリース、本作はその最初のレコーディングで、ノルウェーサイドから出た1枚。1996年5月、オスロでの録音で、Ingebrigt Håker Flaten と Paal Nilssen-Love の2人は同年同月に Element のファーストアルバムをレコーディングしている。その Element ではコルトレーン系60年代風のジャズを演っていたけれど、この SAN も多少同じ系統のジャズをベースにしている部分がある。ただ、非常にリラックスした雰囲気と曲調で、太陽の光が差しているような明かるさがあり、このあたりに南アフリカの2人のカラーが出ている。マテリアルは両サックス奏者によるもの、全6曲で約68分とかなりの長尺の演奏が多いけれど、ヒートアップするでもなく、ここちよく聴ける。 (2002/08/01)