last updated: 18 October 2002
● Ståle Storløkken のみ別の惑星から参加しているみたいだ。
History & Movement / Didrik Ingvaldsen (2000; Da-Da; 4CD)
Didrik Ingvaldsen (tp), Paal Nilssen-Love (ds), Ståle Storløkken (key), Bob Hovey (tb, dj, vo); with: [NY recording] Steve Swell (tb), Øyvind Brekke (tb), Jody Espina (as, ss, bcl), Glenn B. Henriksen (ss, as), Dominic Duval (b), Rolf Sturm (g); [Norwegian recording] Andy Sheppard (ss, ts), Olav Dale (as, bs), Tor Mathisrud (b), Stein Inge Brækhus (per), Gaude Vikdal (btb), Johan Egdetveit (accor); [Czech recording] Mojmir Bartek (tb), Rudolf Brezina (ts), Vlastimil Trlo (bs), Antonin Mühlhansl (as, cl), Rudolf Smahel (b)
1998年と1999年のチェコ、スタヴァンゲル(ノルウェー)そしてニューヨークでのセッションを集めたもの。いずれも比較的大編成、レギュラーメンバーは Didrik Ingvaldsen (tp), Paal Nilssen-Love (ds), Ståle Storløkken (key), Bob Hovey (tb) で、地元のミュージシャンやゲストミュージシャンなどを交えてのスタジオ録音。全く別の録音を並べているためアルバム全体としての流れみたいなものは全くない。個々の曲は特に変わったものはないものの、それぞれなかなか面白いアイディアや工夫が見られる。曲がというよりミュージシャンの持つカラーが全体の雰囲気を作っていているため、特に北欧色が強いということはない。ソロイストの持ち味も出ている。レギュラーメンバーの1人、Ståle Storløkken のキーボードがアルバムを通して異様な色彩を放ち続けている。 (2002/10/18)
● 前3作 "Slutt" (1995), "Rede For Hugg" (1996), "By-Music" (1997) はいずれも現在かなり入手困難。
Cosmic Ballet / Pocket Corner (1999; BP; 99000)
Didrik Ingvaldsen (tp), Ståle Storløkken (key), Paal Nilssen-Love (ds)
ノルウェーのトランペッター Didrik Ingvaldsen のプロジェクト Pocket Corner の4作目で、最新作というより最後のアルバム。オスロの有名なクラブ Blå がプロデュースするレーベル BP (Blå Productions) のカタログ第1作目でアナログ(12" EP) でのリリース。1998年8月6日、その Blå でのライブ録音で、ミックスを Superilent の Helge Sten が手がけていていかにも彼らしい雰囲気に仕上がっている。同じく Supersilent の Ståle Storløkken が作り出す歪んだアンビエントな音響の中、Paal Nilssen-Love の異常なまでに心地よく軽快なドラムが自在にリズムを刻み、Didrik Ingvaldsen のどこか少しくすんだトランペットがメロディーを載せる。全て Didrik Ingvaldsen の作曲で、彼のプロジェクトながら、他の2人で完全に音楽が出来あがっている。なんとも格好いい音楽で、個人的には凄い(隠れ)名盤だと思う。(2002/10/16)
●スタヴァンゲルの音楽シーンというのは一体どういう感じなのだろう…。
Borealis / Frode Gjerstad & The Circulasione Totale Orchestra (1998; Cadence Jazz; CJR 1091)
Frode Gjerstad (ts), Didrik Ingvaldsen (tp), Øyvind Torvund (g), Øyvind Storesund (ac-b), John Lilja (ac-b), Endre Landsnes (ds), Paal Nilssen-Love (ds)
1998年2月、ノルウェー・スタヴァンゲルでの録音。当地のミュージシャンがぞろりと揃っている。全5曲は作曲のクレジットがないので恐らく大半が即興演奏なのだろうけれど、わりときちんと進行しているように感じられる。曲のタイトルは順に Borealis / is / the wind / blowing / from the North 。ツイン・ドラムにツイン・ベースという編成で、それぞれ左右のチャンネルに1人ずつ配置されていて、それがこのアルバムの一番面白いところになっている。この中でもすぐに左チャンネルが彼とわかる Paal Nilssen-Love の特徴ある繊細なドラミングが耳を捉える。けれどここではむしろ左右から煽る両ベーシストのインパクトが強く、一般的な北欧ジャズのイメージからはかけ離れた迫力。1人対象形をなさないギターの Øyvind Torvund は作曲家として注目されているけれど、ここではやおら出てきてはかき鳴らしてはまた引っ込み、不思議と印象に残る。録音のバランスのせいか、Frode Gjerstad が一番目立たない気すらする。 (2002/10/06)