last updated: 21 September 2004
● どうやら日本にも入ってきているらしい。
Streamer / Nils Petter Molvær (2004; Sula; NPMCD1)
Nils Petter Molvær (tp, additional loops & samples), Eivind Aarset (g), Raymond Pellicier (loops, electronics), DJ Strangefruit (vinyl abuse), Rune Arnesen (ds)
2002年1月フィンランド・タンペレと2002年10月ロンドンでのライブ録音。曲目は Frozen, Marrow, Little Indian, Kakonita, Sauna (新曲), Simply So, Hurry Slowly, Solid Ether で、Hurry Slowly のみ両公演での音源を元に DJ Strangefruit らによって 're-translated' されている。生々しいライブ感というのはあまり感じられないが、定評のある彼のライブのよさが十分に伝わる作品になっている。アルバムバージョンから手を加えられたアレンジはスケールが大きく、シネマティックな情景を浮かび上がらせる。個々のプレイヤーでは Nils Petter Molvær のトランペットはもちろん、Eivind Aarset のギターがアルバムより大きくフューチャーされ、彼のこのバンドにおける重要な役割を認識させられる。DJ Strangefruit により挟まれる様々な音源の面白さはライブならでは。 (2004/09/21)
● これの国外リリースは一体どうなっているのか…。
Playmachine / Wibutee (2004; Jazzland; 0602498668177)
Håkon Kornstad (ts, fl, flutonet, melodika, whistling, key, electronics, prog), Wetle Holte (ds, per, prog), Per Zanussi (double-b, el-b, electronics, prog), Rune Brøndbo (key, electronics, prog); guest: Håvard Wiik (Fender rhodes, electronics on #7 and 8), Bjorn Charles Dreyer (pedal steel g on #4), Hild Sofie Tafjord (vo on #6, french horn #4)
"Newborn Thing" (1999), "Eight Domestic Challenges" (2001) に続く3作目で、基本的なメンバーは前作から変わらない。彼ら自身は Wibutee のことをジャズグループというよりむしろポップ/エレクトロニカグループと捉えているという発言があったが、この3作目では確かにジャズ色は薄れ、カラフルでキッチュなインストをやっている。11曲の収録曲は前作に比べてかなりバラエティーに富んでいるが、個人的にはビビッドな曲より少し抑え目のミディアムテンポ以下の曲のほうが印象に残る。ゲストを上手く使い、また楽器や音響を上手く絡み合わせた凝った音作りだ。Håkon Korrnstad のサックス、特にスローなパートでのその楽器のコントロールと柔らかな表現は耳を引くが、あくまでも音楽の一要素に留められ、ジャズ的にはならない。その Håkon Kornstad が手がけたパッケージがなかなか秀逸。(2004/09/20)
● このタイトルは…?
Ohmagoddabl / Audun Kleive Generator X (2004; Jazzland; 0602498660355)
Audun Kleive (ds, key, vo, prog, loops), Jan Bang (sampling, livesampling, loops), Ståle Storløkken (key), Christian Wallumrød (key), Arve Henriksen ("treats or trumpet")
ドラマー Audun Kleive のリーダー作3作目で、この顔ぶれでは "Generator X" (2000) に続く2作目。曲目は順に "Genreactor", "Exploded Cod", "Stumblin' At The Savoy"(!), "Sessasphére", "Of Courseable" と奇妙なタイトルが並び(Arve Henriksen の楽器のクレジットにも注目)、コンセプトは「音楽によるSF」。エレクトリックなジャズ×テクノで確かに未来的ではあるけれど、あくまで中心になっているのは生身の演奏家による演奏で、それがこのアルバムを魅力的なものにしている。#3 "Stumblin' ..." に見られるようなタイトルどおりズダズダのリズムに、両サイドから似て非なる個性を持ったクセモノキーボード奏者のアクの強いフレーズが絡みつく。前作よりライブ感覚があり、トータル47分で5曲、長いものは16分半にもおよび、それぞれの曲と演奏が聞き応えがある。アルバム最後の5分、突如宇宙のかなたから現れた Arve Henriksen の一吹きでがらりと雰囲気が変わり、SFからドラマに変調してしまう場面が鮮やかだ。 (2004/09/19)