discs - October 2004

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last updated: 31 October 2004


● 黒いジャケ、黒い盤、それに黒いトレー(!)もなかなかハードな雰囲気で◎


Garage / The Thing (2004; Smalltown Superjazzz; STS078CD)
Mats Gustafsson (ts, bs), Ingebrigt Håker Flaten (double-b), Paal Nilssen-Love (ds, per)
"The Thing" (2000)、"She Knows" (2001) に続く3作目。Yeah Yeah Yeahs、The White Stripes、Sonics などのカバーに加え、School Days / The Thing の合体盤 "The Music Of Norman Howard" (2002; Anagram Records) でも取り上げていたトランペッター Norman Howard の曲、Peter Brötzmann の曲、それにオリジナル2曲を含み、それらの全く別ジャンルの音楽を同列に並べる「ガレージ・ジャズ」。ビートの強いロックのカバーは他のインプロ色の強いフリージャズとは異なるノリを持っているけれど、違和感はなく、むしろ面白いメリハリを生んでいる。がらんとした空間に力強い音でぐいぐいと音楽を描いていく3人の演奏は不敵な面構えのジャケと同様迫力と説得力がある。ただ、彼らもまたレコーディングとライブの凄まじさとのギャップは相当に大きい。 (2004/10/31)

● 家で聴く音楽ではありません。


Diskodans / Mental Overdrive (2004; Smalltown Supersound; STS076)
Per Martinsen aka Mental Overdrive
Mental Overdrive こと Per Martinsen はノルウェーのエレクトロニカ/テクノ/クラブシーンではかなり知られた人物で、これが Smalltown Supersound からの初めてのリリースになる。中身はまさしく「ディスコダンス」。ここまで徹底して「ディスコダンス」だとかえって開き直れる。「ディディディディスコダンス」という男性の声のサンプリングがチープなダンスビートに乗って登場。この EP は4曲入りで曲は全て "Diskodans" で、#1 はオリジナル、#2 と #3 はりミックス、 #4 は Club Edit。ベルゲンの Tellé Records などからアルバムをリリースしている Bjørn Torske の絡む #3 が彼らしい軽やかなビートで楽器の音なども取り入れられていて面白い。 (2004/10/29)

● こういうのに「オリジナル以上の面白さ」を求めてはいけないのかもしれないけれど…。


The Joker EP / Lars Horntveth (2004; Smalltown Supersound; STS075)
Lars Horntveth ...
アルバム "Pooka" からの EP。4曲入りで #1 は "The Joker" (アルバム・バージョン)、#2 は "The Joker" の Mental Overdrive Remix 、#3 は "Tics" の Four Tet Remix、#4 は "The Joker" の radio edit。Mental Overdrive こと Per Martinsen の #2 は、音全体にノイズがかけられ、ビートが変化しているが、肝心のポイントは残され結構原形は留めている。一方の Four Tet こと Kieran Herden の #3 はほとんど原形を留めず、静かに細かくズタズタのアコースティックな音にバラバラ解体されてしまっている。 (2004/10/28)

● 一応番号順に紹介のため、シングルを先に。


Alt Star 7" / The Thing (2004; Smalltown Superjazzz; STS071)
Mats Gustafsson (bs), Ingebrigt Håker Flaten (double-b), Paal Nilssen-Love (ds, per)
アルバム "Garage" からのシングル。7" のみのリリースで 700 枚限定。A面はアルバム冒頭の Yeah Yeah Yeahs の曲。B面はアルバムにも収録されている Sonics "Have Love Will Travel" の "Alternative Version"。このシングルのバージョンは(私のアナログプレイヤーが壊れていないと仮定すれば)Ingebrigt Håker Flaten のベースの音が異様な低音で唸っている。アルバムバージョンの方がタイトで、確かにこちらのほうがアナログ盤向きの音だ。 (2004/10/27)

● セカンドアルバムは Audio Dregs からこの12月にリリース予定。


Komorebi / Yuichiro Fujimoto (2004; Smalltown Supersound; STS 069)
藤本 雄一郎
Kim Hiorthøy の日本編集盤 "Fantasin Finns I Värkligheten" (2002; P-Vine) のアートワークを手がけた藤本雄一郎 (b. 1981) のデビューアルバム。日常のさりげない風景を柔らかく切り取る彼の写真と同じように、音のほうもフィールドレコーディングに素朴な音をそっと沿わせている。例えばタイトルの「こもれび」という言葉のもつ、ほんのりとした温かさや心地よさが音からも感じられる。Kim Hiorthøy の音楽やアートワークとは確かに共通点はあるけれど、個人的には根本的に異なるように感じられる。 (2004/10/26)

● かなり謎な作品(かもしれない)。


For The Ladies / Kim Hiorthøy (2004; Smalltown Supersound; STS060CD)
Kim Hiorthøy
タイトルのない10トラック32分半の「録音」で、一応フィールドレコーディングの部類に入るだろう。時折楽器がプーと鳴ったり、がしゃがしゃ物音がしたり、話し声がしたりする他は、どこかに置き忘れられたまま回り続けたテープレコーダーの中身のようで、かなりの部分が無音に近い静寂。彼独特の落書きのようなイラストのミニブックレットと、片面が黄色でもう片面に誰かの後姿(頭の一部のみ)が写っているミニポスターという組み合わせともども意表を突いている。尚、マスタリングは Helge Sten が手がけている。 (2004/10/02)

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