discs - September 2006

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last updated: 29 September 2006


● 昨年夏のリリースから紹介済のものを除いて順番に。


Tone Collector / Tone Collector (2005; Jazzaway; JARCD012)
Tony Malaby (ts), Eivind Opsvik (upright b), Jeff Davis (ds)
2004年初めに結成されたトリオで、これがファースト・アルバム。ニューヨークで活動するノルウェー人ベーシスト Eivind Opsvik のプロジェクト Overseas のレギュラーメンバーのうちの3人だが、両ユニットで演っている音楽は全く異なるのが面白い。その Overseas のノルウェー公演の直後にあたる2004年8月16日・17日、隣国スウェーデン・ストックホルムの有名なクラブ Glenn Miller Café でのライブ録音で、ざっくりした音質がリアルに雰囲気を伝えている。スリーヴには作曲・アレンジに関するクレジットがないが、かなり抽象的なマテリアルで、即興演奏が多くを占めていると思われる。その中にあってメロディーとグルーヴがほんのわずかに顔を出す場面が効果的だ。Tony Malaby のテナーサックスが強力だが、ベースとドラムのカラーにより、アグレッシヴなパートでも結構繊細な印象を受ける。(2006/09/28)

● ということで次回から Jazzaway の紹介に戻る予定。


Overseas II / Eivind Opsvik (2005; Fresh Sound; FSNT 219)
Eivind Opsvik (b), Tony Malaby (ts), Loren Stillman (as), Jacob Sacks (p, celeste, wurlitzer), Craig Taborn (org, celeste, wurlitzer), Kenny Wollesen (ds), Jeff Davis (ds)
2002年のデビュー作のタイトル "Overseas" をそのままバンド名とし活動している EIvind Opsvik のグループのセカンドアルバム。Overseas は基本的に2管クインテットだが、このアルバムでは曲によりそれぞれのミュージシャンの音を活かすように若干編成が変えられている。両鍵盤楽器奏者による短いチェレスタソロを始めとして、この楽器の少しミステリアスな響きが楽曲をストーリーのように仕立てていて効果的だ。穏やかな暖かさを感じるメロディーや、アップテンポな曲におけるベーシストのリーダー作らしい小気味よいリズムの動きなどを前作から引き継ぎつつ、本作は一編のアルバムとしてよく構成されており、チェレスタの使い方の他、中ほどと最終トラックに非ジャズ的なドラムレスの曲を配置していたりと、様々な試みが見られる。全体を通してとてもさわやかな雰囲気が支配している。(2006/09/27)

● 10ヶ月前(!)の Jazzaway の紹介の続きの前に…。


Overseas / Eivind Opsvik (2002; Fresh Sound; FSNT 146)
Eivind Opsvik (b), Tony Malaby (ts), Loren Stillman (as), Jason Rigby (ss, bcl), Jacob Sacks (p), Craig Taborn (Hammond C3 org), Wells Hanley (fender rhods, p), Gerald Cleaver (ds), Jeff David (ds), Dan Weiss (tablas, kanjira, framedrum)
1973年ノルウェー出身、長らくニューヨークを拠点に活動しているベーシスト Eivind Opsvik の初リーダー作。ニューヨークの注目ミュージシャンがずらり参加しており、曲によりソロ〜7人編成とフォーマットは様々、アンサンブル志向が強いが、特に目立つのは Craig Taborn のハモンドオルガンの丸い音。12曲中1曲のみバンドの名義になっている他は全て Eivind Opsvik のオリジナルで、結構凝った楽曲をリラックスした穏やかな雰囲気でさりげなく聴かせてしまう秀逸なトラックが並ぶ。彼の音楽から敢えて北欧的な要素を掘り起こす必要はないと思うが、どこか透明感があり、フリーな演奏になっても人数が増えても暑苦しくならない点と、特にスローな曲で顕著な、牧歌的でのどかなメロディーは北欧的といってもいいかもしれない。(2006/09/26)

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