last updated: 12 October 2006
● Ahmed Abdullah がライナーノーツを寄せている。
The Calling / Alex Harding & Bluetopia (2005 / 2006; Jazzaway; JARCD017)
Alex Harding (bs, bcl), Lucian Ban (p), Brad Jones (double b), Nasheet Waits (ds), Andrew Daniels (per)
ノルウェーのレーベル Jazzaway 初の全く北欧外のプロジェクトによるリリース。デトロイト出身、NYで活動する Alex Harding の作品で、レコーディングプロダクションも全てニューヨークで行われている。Alex Harding はその風貌も大変迫力があるが、音のほうもまず北欧系にはない種類のもので、おおらかでソウルフル、特にバリトンサックスの余裕のある鳴りっぷりが圧倒的。楽曲は結構バラエティーに富んでおり、都会的な雰囲気のものからソウル/ゴスペル風のものまで様々。Alex Harding とは長く活動を共にしているピアニスト Lucian Ban の硬質な音が対照的で、サウンドをクールに締めている。(2006/10/12)
● オフィシャルサイト >> www.solidjazz.com
Solid! / Solid! (2005; Jazzaway; JARCD016)
Bjørn Vidar Solli (g), Daniel Farmo (org), Truls Rønning (ds)
2000年12月に結成、2002年夏にノルウェーの若いジャズグループを対象としたコンペ Jazzintro でグランプリ "young jazz musicians of the year" に選ばれ一躍注目を集めたバンドで、これがファーストアルバム。全9曲のうち7曲は Bjørn Vidar Solli、2曲は Daniel Formo のオリジナル。この楽器編成にも関わらずいわゆるジャムバンド的要素はほとんどなく、より古典的なオルガンジャズを現代的な感覚で演っているのが好印象。その中で、最終トラックのジャズというよりロック調の秀逸なバラードが、このバンドの若さとジャズ以外のバックグラウンドを少し垣間見せる。かなりオーソドックスで滑らかなジャズギターとオルガンのアナログな丸く温かい音が心地よく、3人の中でも特にこのギタリストとオルガニストの2人は今後の活動に注目。尚、バンドはこのアルバムをリリース後、ドラマーに Håkon Mjåset Johansen を迎えている。(2006/10/04)
● オフィシャルサイト>> www.shagmajazz.com
Music / Shagma (2005; Jazzaway; JARCD015)
Jørgen Mathisen (sax, cl), Steinar Raknes (b), Espen Aalberg (ds)
2004年に結成されたトリオのファーストアルバム。ベースの Steinar Raknes とドラムの Espen Aalberg は共に同じ Jazzaway からアルバムをリリースする The Core のメンバーで、この Shagma も The Core 同様テナー奏者を擁し、Coltrane を2曲("India" と "After The Rain")演っていることからも、基本にあるものは近いと言える。ただし The Core が緻密でかつメロディーが比較的はっきりした曲を演奏するのに対し、この Shagma はもっとラフな感じで、ある意味こちらのほうがよりジャズっぽいとも言える。前述の Coltrane 以外の8曲は全てサックス奏者 Jørgen Mathisen のオリジナルで、楽曲と共に彼のスタイル、オーソドックスさとフリーキーさを両方持ち合わせ、軽やかで時折速いパッセージを織り交ぜる吹き回しがこのトリオのカラーになっている。アルバムを聴いた後で、このテナー奏者が 1984年生まれの21歳と聞いて驚いた。今後注目すべき存在かもしれない。 (2006/10/03)
● ↓のアルバムに続くセカンドアルバムは2006年11月の来日公演でのライヴ録音盤となる予定。
MZN3 / MZN3 (2005; Jazzaway; JARCD013)
Kjetil Møster (sax), Per Zanussi (b), Kjell Nordeson (ds, per)
いくつかの他のグループでも活動を共にしている若いノルウェー人ミュージシャン2人 Kjetil Møster と Per Zanussi、それに彼らより1回りほど年上のスウェーデン人ドラマー Kjell Nordeson による比較的新しいトリオのファーストアルバム。全8曲のうち、2曲が3人のクレジットになっている以外は全て Per Zanussi のオリジナルで、この時点での彼らはかなり書かれたマテリアルを扱っており、時折耳に残るメロディーも覗かせる。トリオ編成のシンプルな音作りの中、咆哮するサックス、重みのあるベース、切れのよいドラムで疾走したかと思えば、一転それぞれがつぶやくようなインプロに突入、静かな音響を作り出したりするが、終始緊張感は途切れない。即興演奏の部分はもちろん、それより作曲されたパートの3人のやり取りがとてもスリリングで、瞬発力と反射神経に優れた、硬派でダイナミックなトリオだ。アグレッシヴになっても拡散し過ぎない、凝縮されたような演奏が魅力。(2006/10/02)