2004-08-14 (lørdag)

どうも睡眠3時間半できっちり目が覚める体になってしまったようで、毎日それ以上は全く眠れない。しかも毎日簡単な1食のみ、後はつまみもなしにひたすらビールばっかりという不健康の極みみたいな食生活、それで交換レンズを5本も入れた重いカメラバッグを持って市内を行ったり来たり。好きなことをやっているから全く疲れもせずこんなことをやってられるのだろう。

昼過ぎに Blå へ。ショウケースギグを見るために行ったのだけれど始まるのはまだ先とのことで、屋外のバーで昼間からビール。1杯 500cc で 52NOK(約750円)。フェスティバル主催者の Marit さんとゆっくり話をする。オスロジャズフェスティバルはどちらかというと保守的な、というと適切ではないかもしれないけれど、古いタイプのジャズをメインにしたフェスティバルだったそうで、もっと幅広い音楽を対象とするようになったのはごくごく最近のことだという。今年など Aphex Twin なんかもプログラムにあったりして、それはある意味ノルウェーの今のシーンをきちんと反映したものになっている(何しろ今の主催者は元 Jaga のメンバーのお母様なのだ、当然といえば当然!)。フェスには表のプログラムに加えて若いミュージシャンのグループを対象としたワークショップのプログラムも組まれている。グループは2組で、1組は伝統的なスタイルのジャズ、もう1組は現代的なスタイルのジャズを演奏する。ワークショップはフェス期間中毎日3時間行われ、この土曜日にその成果をお披露目するショウケースが行われる。現代的なジャズを演奏するグループの方の指導はノルウェーの若いプロのミュージシャンで、去年は Arve Henriksen 、今年は Paal Nilssen-Love。オスロ・ジャズフェスティバルの昔からのスタイルだった古いスタイルのジャズをここにも残しつつ現代的なジャズも取り入れ、若い人たちにジャズ(ミュージシャン)への道を開く、というコンセプトの企画なのだそうだ。

伝統的なスタイルの方のユニットはサックス、トランペット、クラリネット、チューバ、ピアノ、ドラムというラインナップで、ニューオーリンズ風のジャズを演奏する。クラリネットは話題の14歳(13歳というのは彼が去年初めてフェスに顔を出した去年のことだったらしい)のフェリックス君(名前の綴りが P から始まるのか F なのかまではわからないのでカタカナで)。その横のトランペッターはその彼よりもっと小さい。10歳くらいだろうか。現代的なジャズ全盛のノルウェーでこんなトラッドなジャズを演奏する若いミュージシャン達もいるのだ、という小さな驚きと、この Blå でこんなスタイルの音楽を聴くとはね、という面白さがある。話題のクラリネット奏者の音は本当に豊かな暖かい音で、レパートリーはそんなに多くないようだけれど、そのレパートリーは完璧に自分のものにしている。

1組目が終わって、ぞろぞろとセット替えが行われ、次の現代的なジャズをやるというグループが「先生」 Paal とともに登場。こちらのグループはさすがに先のグループより年齢が上。(後で Paal に確かめたところ、メンバーは17〜22歳だそうだ。ちなみに「先生」は29歳)トランペット×2(うち1人はフリューゲルホルンを兼任)、サックス、ギター、ピアノ、ダブルベース、ドラムという7人編成。何が始まるのやら、と思ったらいきなりのバリバリのフリージャズで、思わずふきだしそうになった。それをこの編成でやるというのも大変だし、メンバーはこの音楽をやるには明らかに若すぎる。もっと面白かったのは結構目立つ演奏をしていたドラマー(グループの中ではかなり若いようだ)が音も叩き方ももろに Paal のスタイルだったことで、ほほえましくもあり、またこの年でそれなりにそのスタイルが様になっているのも大したものだと思った。

背伸び気味の相当に複雑な彼らの音楽は、それでも結構興味深く聴くことができ、その辺りは多分 Paal によるところが大きいだろう。その Paal は客席で Ingebrigt Flaten と一緒にじっと演奏を聴いていて、曲が終わったら拍手をしていたが、最後の演奏が終わったときは、ステージ上でええと、とまごついているメンバーに拍手をしながらも”みんなでお辞儀!”というサインを送っていて、後ろから見ていると面白すぎる。

本当は途中で抜け出す予定だったのに、演奏がなかなか面白かったため、相当遅れて次の会場へ。

Christina Bjordal Band @ Herr Nilsen
Christina Bjordal (vo), Svein Olav Herstad (p), Kjetil Lunds (b), Erling Snade (ds)

オスロ市内中心部にあるクラブ Herr Nilsen にたどり着いたのは開演午後4時からほとんど1時間近くが経ってから。満員で戸口までいっぱいの会場に入ったら、ちょうどファーストセットの最後の1曲。休憩を挟み、演奏はバラードから始まる。Christina Bjordal は1980年生まれというから今年24歳になる。デビューアルバム "Where Dreams Begin" をユニヴァーサルからリリースするほどの注目のシンガーだ。バンドは皆同郷の Haugsund 出身の年上のメンバーで固められ、そのグループとして1つの音楽をやっている、という印象はアルバムと同様。アルバムではちょっと背伸び気味、と感じられた Christina Bjordal は、ライブではきちんと楽曲を消化し、オーソドックスなボーカルジャズを素敵に歌う。この国の女性シンガー、例えば Silje Nergaard、Solveig Slettahjell 、それに Live Maria Roggen までもが皆相当にガタイが良く、上手く撮られた写真と実物とのギャップにショックを受けることも多々だけれど、この Christina Bjordal はまだ可憐な雰囲気で、音楽とは関係ないけれどしばらくそのままでいて欲しいと思った。

ファーストセットの最終で飛び込んで20分休みで演奏を20分だけ聴いて出るのも気がひけたけれど、外せないものがあるためやむを得ず移動。

Kim Hiorthøy @ Sjøsiden / Øyafestivalen

パスを手配していただいたのに、あまり見にいけなくて申し訳ないやら残念やらだけれど、とりあえずこの1つは見なければ、ということでタクシーで街の中央駅を挟んで反対側になるオスロ湾沿いの公園の中にある Øyafestivalen の会場へ。あまりこういうタイプの大きなフェスティバルには行ったことがないので正確な比較はできないけれど、このフェスはとにかくよくオーガナイズされている。パスのチェックは相当に厳しい。プレスパス、通し券代わりのリストバンドもしっかりチェックされる。ペットボトル類の持込は禁止され、カメラバッグの中までチェックされる。会場内ではペットボトルのドリンクを紙かプラスチックのボトルに移して販売される。ゴミ箱も多く、ごみをこまめに拾って集める子供のアルバイトも多く、彼らはちゃんとお金がもらえるのだろう(それにただでいっぱい音楽も聴ける)、感心するくらい真面目に任務をこなしている。セキュリティースタッフも多く、3つあるステージ前は土埃が上がらないようにシートがひかれている。もちろんビールなども販売されているが、変に酔っ払う人もなく、非常に健康的な感じがする。プログラムはステージで少しずつずらして組まれているため、ハシゴもしやすい。時間の正確さに至っては日本人も真っ青で、例えば Kim Hiorthøy は18時25分からという予定だったが、スタッフがステージで Kim Hiorthøy の名前をコールしてステージが始まったのが18時27分という凄さだ。プレス関係者は丁寧に優遇されており、会場から遠くない少し静かなところにインターネットができるテントもあり、スタッフが詰めていて、ここだけはペットボトルのドリンクが無料でもらえたり、プレス用資料なども置かれている。ステージでは撮影許可がある関係者は観客エリア最前列のフェンスの前に入って最初の3曲の間だけ、フラッシュを使わないことを条件に相当いい場所から撮影ができる。ファンに差し障らないように各国のプレスに丁寧に対応することで、このフェスティバルが国内外で評判になり、それはフェスティバルの水準を引き上げることになる、そんな積極的な姿勢がうかがえる。チケットは非常に適切な数で打ち切られており、知り合いなら割と簡単に見つけられるほどだ。ジャズフェスティバルで知り合ったノルウェー人の音楽ファンの人とばったりステージ前で再会したりする。

3つあるステージの真ん中のサイズのそのステージには Smalltown Supesound の幕が下げられ、中央に台が置かれ、そこに機材が設置されている。登場した Kim Hiorthøy は、肩につきそうな長髪に髭、ベースボールキャップで、一瞬本人なのだろうかと思ったほどだ。彼の通常のアルバムよりもややビートが強調されていて、たくさん集結したオーディエンスも心地よくそのビートに体を動かしている。一番激しく体を動かしているのはステージ上の本人で、ぴょんぴょん飛びはね、ヘッドバンギングといえるくらい激しく頭を振り、台の上の機材を叩いている。あまりの激しさに帽子が飛んだあとはそのまま長髪を振り乱している。そのリアクションは見ているだけで楽しい。音のほうは彼独特のアナログな感覚の音、ぼそぼそした喋り声の音源、ベタといえばベタなビートが次々に繰り出される。これをそのままレコーディングにしてしまうとその印象は異なるだろうけれど、ライブにはこれくらいコントラストの強い音が刺激があってよいものだ。

オーディエンスもどんどん彼のステージにのせられてきたが、のってきた Kim Hiorthøy はさらにふわふわと空中に浮くような滞空時間の長いジャンプをしている。そんなに背も高くなく、細い彼だけれど、その軽やかなふわふわにはびっくり。曲が終わるとその調子のまま、ぴょんと一歩後ろに跳んで下がり、ぴょこりっ!とお辞儀をしてまた台のところにぴょんと飛んで戻る。何曲かすすんでくるともうずっと飛びっぱなし。と突然彼は音楽を流したままぴょんぴょんと台の前に走り出し、両手を挙げて観客に応え、大歓声が起こる。ぐるりと台の周りを1周し、ごそごそと台の中に頭を突っ込んだ彼はやおらスーパーのビニール袋を片手に再び台の前に飛び出し、ふわふわしたままその袋のなかから彼自身がデザインした Smalltown Supersound のTシャツを観客のほうへばら撒いた。いろんな色のTシャツが Kim Hiorthøy 本人と同じようにふわりと空中を飛び、Tシャツの方はラッキーなファンの上に飛んでいった。本人はぴょこりっ!ぴょこりっ!とお辞儀を繰り返し、ステージ奥へぴょんぴょんと跳んで消えていってしまった。彼の音楽やデザインのイメージとぴったり合うようなとてもキュートなステージはあっという間に終わってしまった。


しばらく他のステージやあたりを見て回ってから、オスロ市内中心部へタクシーで戻る。少し休んでから Rockefeller というロック系の大きな会場へ。

in the country @ Rockefeller (support for Nils Petter Molvær)
Morten Qvenild (p), Roger Arntzen (b), Pål Hausken (ds)

相変わらず遅刻癖が抜けない私が9時半ジャストに会場に飛び込み、しかも最前列にもぐりこんだら、ちょうどフェスティバルの人が in the country の紹介をしているところだった。今年の JAZZINTRO のグランプリを取ったグループであることや彼らの出身や活動などが丁寧に説明されている。

NPM グループのステージの前に設置されたセットに、ジャケットを着込んでちょっとドレスアップした若いミュージシャンが登場する。左に現地ではフェス期間中にもいろんなところで大変話題になっていた今ノルウェーで注目度ナンバーワンのピアニスト Morten Qvenild、アップライトのピアノが芸術的に美しい。真ん中に丸顔でメンバーの中で最年長のベースの Roger Arntzen、右端は若干23歳の見るからに若いドラマー Pål Hausken。静かに始まった演奏は、彼らが譜面を見ながら演奏していることからもわかるように、きちんと書かれ、その上で即興演奏を合わせるタイプのものだ。フリーといえば想像していたよりずっとフリーの演奏で次にどういう展開をするのか全く読めない演奏なのだけれど、叙事的とでも表現すればいいのか、ストーリー性を感じる不思議な音楽だ。完全なアコースティックな音で、ジャズをベースに、ロック(ロックバンドの曲をカバーするジャズグループが多いが、彼らもまたそういう要素を持っている)、現代音楽、それに突然とても素朴な、童話を語るようなメロディーが挟まれる。この日の2曲目ではメンバーが突然 Morten Qvenild のピアノにリードされて「ららら〜」と静かに歌いだした。ベースやドラムを静かに演奏しながら歌は続く(私は観客に背を向ける格好の Morten Qvenild のかぶりつきのところにいたため彼が歌っていたかは不明)。3つの楽器でつぶやくように音をこすりだしたり、またテンションが高くなったところでは Morten Qvenild は椅子から腰を浮かしてピアノを弾いたり、その両方の間を静かに行ったりきたりしている。

このフェスティバルウィーク中、Morten Qvenild は in the country として2ステージ、Solveig Slettahjell のグループで1ステージ、The National Bank として2ステージ、さらに Nils Petter Molvær グループのメンバーとして1ステージをこなしている。単なるピアニストとしてではなく、ミュージシャンとかアーティストとしての才能を持ち合わせている。Roger Arntzen は幾つかのレコーディングで聴いた印象と同様、安定した技術とセンスを持ったベーシストだ。この3人中で唯一、私の中では「保留」だったのがドラマーの Pål Hausken。Hild Marie Kjersem の TUB Quartet では正直全くピンとこなかったのでどうなのだろうと思っていたが、この日の演奏は別人のようだった。今ノルウェーには何人も非常に優れた若いドラマーがいるが、その誰とも全くタイプが異なる。音楽よりほんのわずかだけ先に音楽が進むスペースをさりげなく用意する、そんな難しいことを静かにこなしている。

最後の1曲で、Morten Qvenild はピアノの端にちぎってぶら下げてあった荷造り用のガムテープをピアノの弦の上に貼り付けた。前日の Christian Wallumrød は同様にタオルをしいてパーカッシブな音を出していたが、Morten Qvenild は、その響かなくなってある意味ピアノの原始的な形になったようなその状態で、素朴なフレーズを弾き出した。全く不思議なピアノトリオだ。少しノスタルジックな響きを残し、NPM のサポートとしての演奏は終わり、丁寧にお辞儀をしてステージは終了した。ちょっと彼らに不利だったのは、彼らの音楽は NPM を聴きにきたファンにはちょっと不向きな音楽だということで、さらには3フロアもある会場も大きすぎる。それでも予想以上に大きな暖かい拍手が沸き起こっていた。


サポートだけで抜け出すのはいくらなんでも酷いと思ったし、新たに NPM バンドに加入した Morten Qvenild がどんな演奏をするのかとても興味があったのだけれど、それでも自分にとって重要な方をとるべく会場を出て、かなり遠い Blå へ。


Fred Anderson / Paal Nilssen-Love duo
Fred Anderson / Mats Gustafsson / Hamid Drake / Paal Nilssen-Love quartet
@ Blå

Blå のステージは9時に始まっており、10時をかなり回ってから会場に飛び込んだときにはもちろん最初のセット Mats Gustafsson / Hamid Drake duo は終わっている。下手すれば2つめのセットも…と思ったけれど、とりあえず Paal Nilssen-Love のドラムが聞こえてきてほっとした。ステージ左に Paal Nilssen-Love、ステージ右に Fred Anderson。ドラムセットは2日前よりかなりシンプルで、シンバルの数も少ない。どちらかというと軽やかな演奏で、Fred Anderson との演奏はぶつかるというより協調を感じるアンサンブルだ。それまでどういう演奏が展開されていたのかは残念ながら分かりえないが、Paal Nilssen-Love の白いシャツは汗でびっしょりになり張り付いている。私が聴いたのはごく最後の部分で、間に合ったは間に合ったけれど、とりあえず見た、そんな感じになってしまった。

2日前に Paal が、実はデュオを2セットというプログラムの後に、カルテットでやるんだ、と教えてくれた時には驚いた。つまり…ドラムが2人で…?と言うと、そう、ドラムが2人にサックスが2人、とのことだった。その話を聴いた時はなんというアイディアなんだ、と思ったけれど、実際演奏が終わった2人はステージに残りの2人を呼び戻している。唯一のノルウェー人 Paal Nilssen-Love が丁寧に3人のメンバーを紹介し、とその後唐突に Mats Gustafsson がマイクなしのため大声で Paal Nilssen-Love を紹介し、Paal Nilssen-Love は、聞き間違えでなければ、このカルテットでの初めての演奏、という説明をし、演奏は始まった。

ステージ後ろには左には Paal Nilssen-Love、右に Hamid Drake、右の手前にはテナーの Fred Anderson 、左の手前にはバリトンの Mats Gustafsson 。凄い図だ。ソロを回したりすることもなく、4人はひたすら音を出し続ける。手前のアグレッシブに吹く Mats Gustafsson とあまり動かない、けれど貫禄のオーラを発する Fred Anderson の向かい合っている姿も絵になるが、圧倒的に面白いのは後ろのドラムの2人の動きだ。極端なまでにスタイルが異なる2人のドラマー。Hamid Drake はドレッドの長髪に被り物に黒っぽい衣装、低めの椅子に深く座り、その手首の柔らかい動きだけでもグルーヴィーだ。演奏中は笑顔を浮かべ、時折横のドラマーにちらりと視線を送る。その Paal Nilssen-Love は白いシャツに短い髪、長身に加えて椅子はいつものように高め、かちっとしたシャープな動きでドラムを押さえるように叩く。音の出るタイミングも何もかもが違う2人のドラマーの音は完璧なアンサンブルを奏でている。もうそれだけでも驚異的で唖然としていたら、演奏が進んだある瞬間、2人のドラマーのビートがクロスし、全く同じビートを叩き始めた。2人のドラマーの腕がシンクロしているが、その絶妙なニュアンスの違いは大きなグルーヴを生み出し、会場を飲み込んだ。ライブというのは時折、「マジックの瞬間」を生み出すことがあるが、この日のこのカルテットの短い演奏は間違いなくそれだった。

ファンも見にきたミュージシャンもクラブのオーナーも関係者もスタッフも入り乱れている観客フロアはこのカルテットの演奏に熱狂し、演奏は見事に決まり短めに終わった。もしかしたら結構長かったのかもしれないのだけれど、とても短く感じた。ステージ上では Hamid Drake が Paal Nilssen-Love に歩み寄り、笑顔で互いを讃えている。


興奮冷めやらぬ会場はしかし、次のプログラムのためさっさとお開きになり、全員一旦外へ追い出される。次のプログラムは Smalltown Supersound からアルバムを出したばかりの Mental Overdrive と LCD Soundsystem というグループ。外に出たら、追い出された観客で動く隙間もないほどごった返している。突然背の高い人が目の前に現れフレンドリーに声をかけてくれたので誰かと思えば Frode Haltli だった。ちょうど Rockefeller のライブの直前に明日会う約束のツメをしていたのだけれど、かかってきた電話に出られなかったため、電話をしようと思っていたところに本人の登場、しかもこの人ごみの中でばったり。トリオ POING のエストニアツアーを終えてオスロに帰ってきたばかりで、他の2人、Rolf-Erik Nystrøm と Håkon Thelin も一緒。ひとしきり外で喋り、彼らは結局中には入らず喋って飲んだだけで退散。

その後中に入ったら、いつの間にか NPM のライブが終わって流れてきた Bugge Wesseltoft と Jan Bang にマーク・ラパポート氏(NPM どうでした?と訊いたら黙って親指を上向けに…くくく、やむを得ないとはいえ残念…残念といえば Gustafsson / Drake を見れなかったことのほうがもっと残念だけれど)、それにそこやあそこにいろんな人がいる。さらにはちょうど近くでやっていたヒップホップフェスティバルから流れてきたファンがこちらのライブに合流する格好になりそれはもう「るつぼ」状態。Paal Nilssen-Love はLCD Soundsystem の演奏に合わせて声を上げている。いろんなミュージシャンがそこにいたが、彼は人一倍音楽に反応する。今まで一度も話をする機会がなかったアルトサックス奏者であり自分のレーベル Jazzaway もやっている Jon Klette と話をしていたら、彼のレーベルのアルバムは Disk Union がディストリビュートしてくれるんだとのこと。Blå のブッキングマネージャーの Erica Berthelsen に、今夜は2つのプログラムとも超満員、あのカルテットの演奏も凄かったし、素晴らしい1日でフェスティバルウィークだったよね、と言ったら、ほんとに、ととても嬉しそうだった。2日前に同じところで会った Kongsberg のジャズフェスティバルを主催している方に遭遇、いやはや、あのカルテットは凄かったねなどと立ち話。その人に聞いたところ、Gustafsson / Drake はそれはまた凄かったそうだ。う〜む…。最後に Kongsberg に来ないか、と言われてしまった(休みとお金があったら喜んで行きますよ…)。ヒップホップのファンだかアーティストだかが首から大量にぶら下げていたピカピカ光る飾りをいろんな人に分け与えていて、Paal を経由して私のところへも1本回ってきた。それをぶら下げていたら、その方面のファンの方と、あ〜あなたもそれ持ってるのね!と思わぬところで和んでしまった。

一応の終焉をみたのは明け方4時もまわってから。この国って一体どういう国なんだろう。

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