2005-08-11 (torsdag)
結構早くに起き(時差ぼけなのだろうか)、いきなりパソコンを立ち上げ Photoshop で昨日の写真を加工。昨日のデュオのライブは10数枚をフィルムで撮っていて、暗くなってきた頃にサイトのトップページ用に1カットくらいデジタルで撮っておいてもいいかなぁと思ってほんの数枚だけデジカメでとってあった。ところがそれを見た Håkon Kornstad が、ちょうど2人の写真が必要なのだけれどなくて困ってたからメールで送ってくれと言い出したので焦った。先に聞いていればもっと真面目に撮ったのに。
コンビニに行き、携帯電話のプリペイドカードを購入。カードと言ってもレシートに購入金額(最小額は
150NOK)とカード番号が印刷されており、電話してその購入金額分を追加するシステムになっている。そのレシートの下にリフィルを追加してから15ヶ月間有効と書かれていて、私の携帯電話は去年の残高でまだ大分使えそうだ。
1時前に昨日も立ち寄った Rainbow Hotel Opera に行き、パスをもらう。パスはいいのだけれど、フェスティバルのロゴの入ったカバンとか、プロモ用CD、DVD、Tシャツといろいろもらってしまい(くれてしまい、というのが正しい)、もう一度ホテルに戻って荷物を置かなければ…と思案しているところへ Smalltown Supersound の Joakim Haugland が現れる。しばし立ち話の後、荷物を置きに戻る。この時点では暑いくらいの好天。
ホテルでしばし休んだあと(この間に一雨きたらしいのだけれど全く気づかず)、中央駅より東側、海寄りの
Øyafestivalen の会場へ。このあたりからまた雨がぱらぱら落ち始める。
■ Cloroform @ Sjøsiden / Øyafestivalen, 16:40
Øyafestivalen には3つのステージがあり、この Sjøsiden は位置も大きさも真ん中。時間の少し前に行ったら、何とステージ上で Ingebrigt Håker Flaten がエレクトリック・ベースを抱えてサウンドチェックをしている。横には Cloroform のベーシスト Øyvind Storesund も楽器を鳴らしているから代役ではない。そういえば、Ingebrigt が昨日現れてすぐに帰った理由が「リハーサル」とのことで、何のリハーサルかと不思議だったのだけれど、Cloroform
との共演とは。
1度引っ込んだメンバーはちゃんと(?)ステージ衣装に着替えて登場。ドラマーがブルー、ベーシストがオレンジ、キーボード&ボーカルの
John Erik Kaada がグリーンの上下つなぎの作業着みたいないでたちだ。ステージ右の
John Erik Kaada はいちいちリアクションが派手で、動かせない楽器であるキーボードを弾きながらあれだけのパフォーマンスをして歌うのだから驚異的だ。写真は例によって最初の3曲だけカメラマンピットに入って撮影できるが、John
Erik Kaada は動きが早くかつ動きが読めないので撮るのも大変(10人くらいのカメラマンの大半が彼を狙っているのがまたおかしい)。中央にはそのオレンジ色の衣装とダブルベースの取り合わせのミスマッチさがおかしいベーシスト、ステージ左には歌も結構上手いドラマー。彼らはアルバム毎に全く違う音楽をやっていて、パンクからフリージャズ、奇妙なポップスまで取り込んだその音楽はユニークとしかいいようがない。アルバムを聞く限りではその音楽の幅の広さについていけていなかったのだけれど、こうしてステージで見ると圧巻だ。
ステージが半ばに差し掛かった頃、赤い衣装を着た Ingebrigt Håker Flaten
が登場。それ以降ベースが2人となり、音もヘビーになる。キメのところではさすがにしっかりドラマーの方を見ながら丁寧に合わせていたが、このめまぐるしい曲にゲストのベーシストを入れるとは大胆なアイディアだ。
小雨が降る中ステージはかなりの盛り上がりを見せて終了。次のステージまでの間、ハンバーガー(例によって700〜800円相当と高いが結構おいしい)など食べながら雨宿り。雨は止みそうもない。
■ JR Ewing @ Sjøsiden / Øyafestivalen, 17:55
バンドのロゴが奥にかけられたステージに5人のメンバーが登場。ドラム、ベース、ギター×2、ボーカル兼時々ギターのオーソドックスな編成のロックバンドだ。ノルウェーではかなり知られたグループで、会場のファンもよく曲を知っている。演奏が始まった途端、メンバーがステージ上で激しく動き(メンバー同士がぶつかる場面もあり、それは暴れるというに等しい)、イントロが終わるところでボーカルのマイクのコードがベースに絡まるアクシデントが発生、間一髪のところでひっかかったコードを外して歌に入るというハプニングがあった。物が飛んできそうな雰囲気だったのと、雨が結構降っていたのとで少し離れたところから見物。
このバンドは、ノリの面ではパンクで、マイクスタンドは倒れる&倒す、シャンペンを振ってステージから飛び降りファンにかける(やっぱり前にいなくてよかった…)、ステージ下からマイクを放り投げる(投げられたマイクは当然のことながら「ゴン!」という音と共にステージの床へ叩きつけられる)、マイクスタンドを振り回す、ギターのシールドが半分外れているのに弾き続ける…とステージ袖のスタッフのフォローも大変だ。ただし曲そのものはパンクというより割合複雑な構成を持つハードロックで、ギターのフレーズなどはちょっとメランコリックだったりする部分もある。演奏はとてもシャープで予想外に楽しめた。ただ、その激しいステージングは雨をさらに強くするような気がしてならなかった。
雨は強くなったり弱くなったりするが、体が冷えてくるのが辛くなってきたので、今更ながら一部の観客が着ている簡易レインコートの発生源を探しに出かける。レインコート(30NOK)を売っている場所は案外簡単に見つかり、こんなことならもっとさっさと買っておけばよかったと思いながら、レインコートを買った途端に雨が小雨になったような気がするのはのは気のせいだろうか。しかしそれにしても先ほどから一番奥の小さいステージ
Vika から聞こえてくるハードコアな音が凄い。時間からすると Purified in Blood
というノルウェーのグループだ。どんなステージングなんだろうと好奇心を刺激される音だったが、思いとどまり一番手前の大きなステージ
Enga へ。
■ Magnet @ Enga / Øyafestivalen, 18:55
カメラマンピットに入った開演2分前の時点ではまだ雨が降っていたのははっきり覚えているが、ステージが始まるのと同時にピタリと雨は止み、それ以降雨は全く降らず、一部青空まで覗き始める。
大きい会場は熱心なファンでびっしり埋まっている。ステージ前で写真を撮っていて、後ろからくる観客の熱気に押されるような気がする。3枚のアルバムからの曲はよく聞いた曲も多いこともあり、耳なじみがよい。きっちり作られたアルバムよりステージではかなりラフな印象になり、個人的にはそのほうが甘くなりすぎずいい加減だと感じられた。Magnet
の曲をこうしてライブで聴いてみると、とにかくまず楽曲・メロディーが印象に残る。素朴ながらとてもいい曲なのだと改めて思わせられた。
新作 "The Tourniquet" はノルウェーでは既にリリースされていて、先行シングルの "Hold On" も披露された。打ち込みのビートを取り込んだ彼らしい曲で、今までのシングル曲と同様、会場も盛り上がる。雨まで止めてしまったライブはとてもよい雰囲気で盛り上がり終了する。
またもや少々食べ物をつまみながら(しかしこのジャンクフードを3日も食べると飽きるだろうなぁ…)、引き続き
Enga で、Dinonsaur Jr. を見物。アメリカのバンドとノルウェーのバンドは違うと思う。ジャズもそうだけれどロックも同様なのかもしれない。もちろん、良い悪いではない。曲ではなく、演奏が違うような気がする。ステージの半分くらいを見てから
Sjøsiden に移動。
■ Kings Of Convenience @ Sjøsiden / Øyafestivalen, 20:50
かなり早めに行ったつもりだけれど、既に Sjøsiden ステージ前は大変な人。カメラマンがステージ前に入ってから、開演数分前にスタッフに呼び戻される。土壇場になってマネージメントが撮影を許可しないと通達したというのだ。この日写真を撮るのを一番楽しみにしていただけに残念だ。とはいえ私は別に問題ないが、フェスの目玉の1つであるこのステージの写真、プロの方はどうするのだろう。
珍しく5分以上遅れてステージが始まる。最初から Erlend Øye がキャラ全開で観客に応えるが、サングラスで表情はよく見えない。ステージは非常に地味な曲で幕を開ける。曲が静かなのは構わないのだけれど、周りの観客がうるさい。明らかに Turboneger が始まるまでの暇つぶしの観客が多く、余剰エネルギーを発散しにきている。一緒に歌うファンも多いし、ステージもヒット曲が続いてそれなりに盛り上がるが、やっぱり「それなり」程度どまりだ。途中でイタリアとドイツから、ベースギターとヴァイオリンのゲストが入って4人の演奏になる。どちらも非常にいいゲストだったが、"Misread" にバイオリンは要らない気もするし、ちょっとゲストを入れるのが早すぎたような気も。
会場の雰囲気が変わり始めたのは9時半を過ぎてから。Turboneger は隣の Enga
で9時50分スタートだが、それを見に行くファンが抜け始めたからだ。ギュウギュウだったのが快適な程度にゆるくなるのと同時に、ステージは締まりだした。一番最後は
"I'd Rather Dance With You"。ユニークなビデオクリップが評判を呼んだシングル曲だ。Erlend
Øye のダンスも飛び出し、観客からは歓声が上がり、その姿を写真に撮ろうと皆一斉にデジカメや携帯をかざす。最後にビデオクリップさながらにコスチュームをつけた人が参加して踊って和やかにステージは終了した。
面白かったのはその直後。最後まできちんと Kings Of Conveniece のステージを観た人も一斉に会場を後にし、Enga
のほうへ走る。私もこの後 Turboneger を観ようか迷わないでもなかったのだけれど、予定通りここで
Øyafestivalen の会場を後にし、中央駅の北東に位置する Dattera til
Hagen というバー兼クラブへ急ぐ。
■ Sternklang @ Dattera til Hagen
Rune Brøndbo aka Sternklang (electronics), Håkon Kornstad (ts, fl), Per Zanussi (el-b), Peter Baden (ds)
前日に Håkon Kornstad に夜9時からと確認し、1時間半くらい演奏演奏するというので最後の部分くらいは見れるかと思っていったら会場は空。壁に貼られたポスターには23時と書かれていて、メンバーは10時半になったと言う。演奏は結局夜中の12時に始まった。しかしこれなら
Turboneger は余裕で見れたわけで、実際 Øyafestivalen を最後まで見てこちらに来たというファンもかなりいた。メンバーも再三の時間変更で一体何時から始まるのか分からなかったというのだけれど、Øya
から流れてきた観客はちゃんと事情が分かっているというのはどういうことなのか。
音楽はダンスミュージックだが、ドラマー以外はまさしく Wibutee なメンバー。そのドラマー、Peter
Baden (Curling Legs からリミックスアルバムをリリースした Chillinuts のメンバー)は初めて見るが(ただし彼は私のサイトを知っているとのことで驚いた)、ノルウェーらしくシャープでこれまた上手いドラマーで、ダンスミュージックをやるのにこれだけのプレイヤーが演奏するというのも凄いものだ。Håkon
Kornstad はテナーとフルートのほか、ピアニカまで演奏。
ステージは45分のセットを休憩を挟んで2本。1時過ぎから始まったセカンドセットは強いビートの曲ばかりで、会場は演奏を聴くというより踊る雰囲気。普段ここはジャズクラブだそうだが、観客も微妙な感じだ。思ったよりちゃんと演奏を聴いている人も多いが、演奏そっちのけの人もいる。それはともかく演奏は迫力で、気楽な雰囲気ながらとても楽しめた。
翌日(というよりもうとっくに日付は変わっていたが) Wibutee のリスボン公演で朝早く出なければならないからマジで家に帰らなきゃ、と会場を後にする
Håkon Kornstad を横目に、Per Zanussi は余裕でビールを飲んでいる。辞めたから明日は朝早く起きなくていいんだね、と言ったら笑っていたが、この日のステージを見ていたら彼が辞めたのを残念に思われた。
じゃあ、もう遅いし帰るね、と挨拶してクラブを出つつ、市内の大きな会場 Rockefeller
へ向かう。時間は1時45分頃。今年から Øyafestivalen には「夜の部」があり、この
Rockefeller と隣接するクラブ John Dee でもコンサートが行われる。当然のことながら始まるのはフェスティバル会場の全ての公演が終わってからなので11時半から。しかも2会場で2組ずつ、1晩に合計4組。この日の1時15分からは
The Posies が出ている。会場は結構入っている。2〜3曲聴いた後、最後まではとてもじゃないけれど持たないと悟り、2時頃会場を後にする。