(pickup 2002 vol 4 : 8 April 2002)


space available


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kornstad trio

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"space available"

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space available (international edition)

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Håkon Kornstad (sax)
Mats Eilertsen (b)
Paal Nilssen-Love (ds)

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Arched Shape
Send In The Clowns
Intornette
Q
Spring Song
Summer Samba
Space Available
Peasant Song

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listen! [Jazzland Rec.]
[Jazzecho]

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01, 06 & 07
by Håkon Kornstad,
03, 04 & 05
by Mats Eilertsen
and
02
by Stephen Sondheim.
08
is a traditional hungarian folksong,
transcribed by Bela Bartók.

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Analog recording
at Bugge's Room,
October 2000.
Engineer: Andy Mytteis.
Mixed digitally
by Paolo Vinaccia
at Bugge's Room,
March 2001.
Digital mastering
by Audun Strype
at Strype Audio
October and November 2001.
Sleeve and photographs
by Håkon Kornstad.
Band photo
by Sebastian Ludvigsen.

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2001 / 2002
Jazzland Recordings
[Acoustic Series]
014 724-2


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去年の夏、デビューアルバムをリリースする前の Kornstad Trio のライブを観た。Pat Metheny との共演で、1曲 Ornette Coleman の曲があった他は Pat Metheny の曲の演奏。その Pat Metheny のアルバム "99>>00" の曲、もともとギター/ベース/ドラムの曲を、メロディーをしっかり捉えてしかも自由に吹きまわす Håkon Kornstad の演奏は鮮明に記憶に残った。

既にそれぞれいろいろなプロジェクトでいくつものレコーディングを残している3人、最初にこの3人の顔ぶれを知ったときはちょっと意外な気がした。ベースの Mats Eilertsen とドラムの Paal Nilssen-Love というのは他ではあまり見かけない取り合わせで、まったく音の想像がつかなかった。

やっとリリースされた Konstad Trio のデビューアルバムを聴いて、この顔ぶれにとても納得した。ドラムの Paal Nilssen-Love は Håkon Kornstad とはかなり多くのプロジェクトやライブで共演している。即興演奏家といった感じのドラマーで、演奏は手数が多くて派手め、リズムセクションというより、他を煽る、けれど繊細な演奏をする。一方のベースの Mats Eilertsen は、何よりその温かみのあるダブルベースらしい音の持ち主で、これまでの参加作はオーソドックスなピアノトリオからフリー系まで実に幅広い。この2人のカラーというのが、まさしく Håkon Kornstad の持つフリーだけれど、意外なほど温かみのある音色でメロディーを吹く、という両面そのままなのだ。

そして Håkon Kornstad は一言でいうと凄いテナー吹き。トータルの音楽面も含めて素晴らしいテナー奏者はきっとたくさんいる(ノルウェーにもいる)。けれど、パワーで押すでもなく、テクニックをひけらかすでもなく(上手いのは確かだけれど)、繊細で大胆な一瞬のブローでここまで引きつけられるテナー奏者というのは、そうはいないのではないだろうか。少なくとも私が聴いている範囲ではダントツのインパクトだ。

このアルバムにはミュージカルナンバーの "Send In The Clowns" を筆頭に、スーパースローとでもいうべき、おそろしくスローなナンバーが数曲ある。普通ならこのスピードで演奏されると眠くなったり飽きたりするのだけれど、Håkon Kornstad の場合、これらの曲が素晴らしい。テナーでふぃーとメロディーを優しく吹く、しかも彼らしく単に綺麗に吹くだけではなくフリー系も少々覗かせる、その音色も微妙なコントロールも絶品で、何度も何度も繰り返して耳を傾けてしまった。

他の2人の演奏も含めて、このトリオは自由に演奏していて、聴いているほうもなんだか気分がよくなってしまう。"Space Available" というのがどこからつけられたタイトルなのかはわからないけれど、詰め込みすぎることなく空間に音楽を描いている。Paal Nilssen-Love のドラムと Mats Eilertsen のベースは、それぞれ今まで聴いたどのプロジェクトよりも、派手に動きまわり、とてもダイナミックな演奏だ。Paal Nilssen-Love はよく聴いたらありえないようなポリリズムを叩いているかと思えば、スーパースローナンバーではパーカッショニスト的な繊細なを聴かせる。Mats Eilertsen はその温かみのある音はそのまま、グルーブ感のある演奏で、ドラムとテナーの間で見事なバランスを見せる。

スーパースローな曲のほかにも、アップテンポな曲もあり、こちらは若い実力派ならではの演奏。アメリカの60年代くらいのジャズのエッセンスも感じさせられ、北欧にしては温かな手触りの音楽だ。Håkon Kornstad と Mats Eilertsen の曲がそれぞれ3曲、ミュージカルナンバーが1曲、そしてバルトークの編曲によるハンガリーのトラッドが1曲。ほとんど違和感なくこれらの曲をこのトリオ流にしている。

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Håkon Kornstad、1977年生まれ。オスロ近郊の出身。医者になる勉強をするつもりだったけれど、その最終試験の直前にジャズ・ミュージシャンになることを決意したというエピソードの持ち主。ノルウェー/スウェーデンインプロトリオ Tri Dim、2枚のアルバムをリリースし、まもなく来日予定の新しいジャズを聴かせるユニット Wibutee などでのレコーディングがある。彼はデザイナーとしてもひっぱりだこで、最近の Jazzland の一連の作品のアートワークなどで多才なところを見せる。近々 Smalltown Supersound レーベルからドラムの Paal Nilssen-Love とのデュオ作 12"(!)をリリース予定。片面はNY の Knitting Factory でのライブ、もう片面は ノルウェー Ungjazz というフェスティバルのレコーディングだそう(ただしこのレーベルは急にリリースの内容を変更したりするので確定ではない)。

Mats Eilertsen、1975年生まれ。トロンハイム出身。ロック系のエレクトリックベースからダブルベースに転向したそうで、余談ながら長身の彼にはぴったりだ。まもなく Rune Grammofon から3作目をリリースするイギリス/ノルウェーの個性的なカルテット Food (>1st, 2nd)のメンバー、また近々セカンドアルバムをリリースする Dingobats のメンバーでもあり、こちらではエレクトリックギターと彼のダブルベースの取り合わせが絶妙。他にもHot Clubレーベル系のオーソドックスなところからアバンギャルドよりまで様々なプロジェクトがある。彼自信のプロジェクトとしては "Mingus Ahh! Uhm!" という凄い名前でのトロンハイム系若手注目ミュージシャンをずらり並べた6人編成のユニットがあり、これには Håkon Kornstad も参加しているが、最近は動いていないようだ。もちろんグループ名どおり Charles Mingus へのオマージュ。

Paal Nilssen-Love、1974年生まれ。スタヴァンゲル出身。地元でジャズクラブを経営していた両親のもと、イギリス人の父親のドラムセットで遊ぶという恵まれた環境でかなり早くからいろいろなグループに参加。すでにおそるべき数のレコーディングとセッションがある。昨年は完全なソロ・レコーディング作 "Stick And Stones" を Sofa レーベルよりリリース。アンサンブルの中でのドラミングとはまた違った演奏で興味深いアルバム。Evan Parker をフロントに持ってきた彼の新しいカルテットも注目。その他の最近動いている(レコーディングもある)プロジェクトとしては同じ Jazzland アコースティックシリーズからデビュー作が出た Atomic、スウェーデンの Mats Gustafsson との The Thing (>1st, 2nd)、それにアメリカの Ken Vandermark との School Days (新作が出るとの噂もあり)などまったくきりがない。

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