(pickup 2002 vol 15 : 4 December 2002)
![]() 01 >> BLUE Terje Isungset > ice percussion. Iro Haarla > ice harp. Arve Henriksen > ice trumpet. Lena Willemark > voice. 02 >> FROZEN Terje Isungset > ice percussion. Iro Haarla > ice harp. Arve Henriksen > ice trumpet, iceophone. Hilmar Jensson > electronics. Skuli Sverrisson > electronics. 03 >> ICEMAN IS Terje Isungset > ice percussion. Arve Henriksen > voice, iceophone. 04 >> GREEN Terje Isungset > ice percussion, breathing. Arve Henriksen > ice trumpet. Iro Haarla > ice harp. Hilmar Jensson > electronics. Skuli Sverrisson > electronics. 05 > SPRING Terje Isungset > ice percussion. Arve Henriksen > ice trumpet. Lena Willemark > voice. 06 >> WATER Terje Isungset > ice percussion. Lena Willemark > voice. Palle Mikkelborg > trumpet. 07 >> IN GLACIER Terje Isungset > ice percussion. Arve Henriksen > iceophone, ice horn. Iro Haarla > ice harp. 08 >> DEEP Terje Isungset > ice percussion. Palle Mikkelborg > trumpet. Lena Willemark > voice. 09 >> WHALE WISDOM Terje Isungset > ice percussion. Arve Henriksen > ice trumpet, voice. 2002 Jazzland Recordings; 064 458-2 |
Terje Isungset ICEMAN IS Terje Isungset (ice percission) Arve Henriksen (ice trumpet, iceophone, ice horn, voice) Iro Haarla (ice harp) w/ Lena Willemark (voice) Palle Mikkelborg (trumpet) Hilmar Jensson (electronics) Skuli Sverrisson (electronics) ノルウェー出身のパーカッショニスト Terje Isungset (b. 1964) はとてもユニークなミュージシャンだ。ジャズやトラッドといったどこのジャンルにも収まりきらない、ジャンルを超越してしまっている、そしてひょっとすると音楽以前のもっと原始的な「音」のもつ何かを表現できる人なのかもしれない。 --- あらゆる素材のパーカッションを自ら作り出して演奏してきた Terje Isungset が、「氷」という新たな素材を扱うようになったのは 2000年のリレハンメルでのフェスティバルで、マイナス15度、凍った滝という環境下でのコンサートで、この時に共演したのが Palle Mikkelborg と Lena Willemark、この模様はノルウェーの国営放送NRKにより放映されたそうだ。 次の「氷のセッション」は、ミレニアムを祝うイベントのためスウェーデンから要請があったもので、彫刻家 Bengt Carling と共に作った氷のパーカッションによる演奏が世界中に放映された。 このアルバムのためのレコーディングは2001年2月、Terje Isungset と、 フィンランド出身で Edward Vesala との共演で知られる Iro Haarla、そして Terje Isungset とは共演も多いノルウェーの Arve Henriksen の3人で、北スウェーデンの Jukkasjarvi というところにある有名な「アイスホテル」で行われた。特別に作られたレコーディングスタジオは4メートル×16メートル、1メートルの雪を固めた壁の外はマイナス37度で中はマイナス8度とのこと。 全ての氷の楽器は Bengt Carling と Terje Isungset 、そして部分的に Arve Henriksen によって作られ、氷以外のものはアイス・ハープのための弦、バスドラムのためのペダル、そしてグラス・ファイバーで作られた管楽器のためのマウスピース(もっとも Arve Henriksen はほとんどこれを使わず直に(!)氷の楽器を吹いたそうだけれど)。 --- 空気や不純物が入っていない氷から切り出された楽器から出るのはなんとも深い響きの音だ。音楽全体に漂う雰囲気は澄んでいかにも冷たいけれど、楽器によって出される音は予想したより少し温かだ。主役のアイス・パーカッションはとても種類が多く、それぞれ多彩な音で、特に中低音のものはまるでエコーをかけたバス・マリンバみたいなでとても意外な音。アイス・ハープは Terje Isungset の多彩なアイス・パーカッションと区別がつきにくいけれど、この中では最も繊細な音を出している。管楽器は写真で見る限りごくシンプルに氷から切り出されたもので、当然音のコントロールは現代的なトランペットよりずっと劣るけれど、それでもいかにも Arve Henriksen らしい抑制の効いた渋い音を出している。 このアイス・セッションをアルバムとして完成させるにあたって、4人のミュージシャンがスタジオ・レコーディグに参加している。このアルバム冒頭から静かに囁く Lena Wellemark 、8曲目で突然音程がコントロールされた現代的なトランペットを小さい音量で、けれど冷たい空気を吹きかけるように吹く Palle Mikkelborg 、そして 2曲目と4曲目にエレクトロニクスで参加する2人のアイスランド人 Hilmar Jensson と Skuli Sverrisson。エレクトロニクスによる色づけがされた2曲はアルバムの大きなアクセントで、氷の国の2人による電子音は、アルバムの温度をぐっと上げる要素になっている。特に2曲目、凍った雪を踏みしめるようなグリッチと、冷たいスタジオに火をともしたような温かな音にはっとさせられる。 ここに一応9曲という形で収められているのは、「音楽」だろうか「音」だろうか。これは北欧ならではのアイディアと非常に制限された環境から作り出された、既製の枠とか概念にはまったく収まらないもので、とてもシンプルで繊細なものだ。温暖化の影響でこれに関連するコンサートが1つ中止になったと聞いて色々なことが頭をよぎったりもした。 --- "ICEMAN IS" は Terje Isungset のリーダー作としては 1997年の "REISE" 、2000年の "FLOATING RHYTHMS" に続く 3作目。既にレコーディングが終了しているソロ・パーカッション作となる4作目 |
| Terje Isungset REISE Terje Isungset (ds, per, voice, jews harp) Arve Henriksen (tp) Per Jørgensen (tp) Nils Petter Molvær (tp) アルバムタイトルは「旅」。ジャケット内部に「音の中の旅/時間の旅/雰囲気の中の旅」(直訳)という一節が書かれている。 Per Jørgensen (b. 1952)、Nils Petter Molvær (b. 1960)、Arve Henriksen (b. 1968) というそれぞれの世代を代表するトランペッター3人を揃えた Terje Isungset の初リーダー作。3人のトランペッターは脇役、色彩を添えているといった感じであくまでパーカッションが主体、パーカッションソロの曲も多い。Terje Isungset のパーカッションはどこまでも軽やかで、炭酸飲料の泡がしゅわーっと弾けるあの感じに近く、大量に打ち鳴らされる多彩な音の数々は鳴った瞬間拡散して弾けていく。3人のトランペッターは3人ともノルウェー的というか、あるところでは共通点も多いけれど、それぞれ鳴った瞬間誰かわかるくらい違う音も出す。そのカラーの違いも面白い。 |
01 >> HAUST 02 >> EIN ANNA STAD 03 >> GÅTT FOR LANGT 04 >> TOR MED HAMMAREN 05 >> I SKODDA 06 >> UNDER SKOG 07 >> DANSAREN PÅ VOLLEN 08 >> RAISE 09 >> FRÅ BYGD TIL BY TIL ... 1997; NOR-CD; 9724 |
| Arve Henriksen / Terje Isungset / Karl Seglem DAA Arve Henriksen (tp, alt horn, loops, fingerpiano, voice) Terje Isungset (ds, per, ram's horn, voice) Karl Seglem (ts, ram's horn) 3人のノルウェー人ミュージシャンによる連名のアルバムで、タイトルの "då" は英語で fallow deer 、シカの一種らしい (多分…同じ綴りで植物の名前もあるので)。 このアルバムでとても重要なのは Arve Henriksen のボーカル。わりと高い尖った声の民俗音楽的な要素の強い歌で、彼の尺八トランペットとは随分異なる雰囲気のユーモアさえ感じさせる歌。その声と(もちろんトランペットも)、Terje Isungset の弾けるようなパーカッション、Karl Seglem のストレートに抜ける音が溶け合って、心地よく拡散していく。管楽器による暖かなメロディーと音と涼しげなパーカッションの対比も鮮やか。透明感に満ちた、トラッドというより土着の音楽といったほうがぴったりくる音楽性。Terje Isungset の作品は割と「なんだかわからないうちに気がついたら結構盛り上がっている」ような曲が多いけれど、このアルバムの音楽もそう。収録時間は30分とコンパクトながら名演。 |
![]() 01 >> DÅ 02 >> BLUDO 03 >> STRYFRO 04 >> TEGNEFILM 05 >> BLÅSETRE 06 >> TIDLEG 07 >> AMØBESPY 08 >> SEINT 09 >> TO ÅR SIDAN 2000; NOR-CD; 0039 |
| Terje Isungset FLOATING RHYTHMS Terje Isungset (per, jew's harp, factory sounds) Ajangila Sakirat Ayandokun (vo) Helge Norbakken(ds) Rabju Ayandokun (ds) Muideen Ayankunle (ds) Hilmar Jensson (ds) Ståle Storløkken (key, sampled factory sounds) Jorma Taipo (sax, bcl, bfl) Karl Seglem (sax, ram's horn) Arve Henriksen (tp, vo on #7) 1999年7月12日、モルデジャズフェスティバル(ノルウェー)でのライブ録音、しかもフェスティバルのオープニングコンサート。メンバーはいかにもモルデらしい取り合わせで、Terje Isungset (per)、Helge Norbakken (ds)、Ståle Storløkken (key)、Karl Seglem (sax)、Arve Henriksen (tp) は地元ノルウェー出身、Hilmar Jensson はアイスランド出身、Jorma Taipo (sax) はフィンランド出身、他の3人はナイジェリア出身。この録音以前にもナイジェリアのドラマーとの共演があり、そのパーカッションの音、北欧的な管楽器・エレクトリックな楽器、それにアフリカの民俗音楽をベースにしたビートと歌の組み合わせは意外なくらい見事にはまっている。壮大で、力強い音楽。現在パーカッションと並んでTerje Isungset のトレードマークになっているジューズハープは北欧というよりむしろアフリカ的ともいえるような響き。アルバムは(恐らくステージも)2部構成になっていて、何と言っても第1部の21分にも及ぶ "Fast Float" が圧巻。第2部は様々なタイプの曲が7曲。Terje Isungset の2枚目のリーダー作。 (2001/08/17) |
01 >> FAST FLOAT 02 >> SLWO LOW 03 >> RHYTHM IM ENGINE 04 >> FLOAT 05 >> ELECTRIC LADY 06 >> NATURE BOY 07 >> FLOATING RHYTHS 2000; Via Music; VCD 379 |