(pickup 2006 vol 7 : 16 October 2006)

THE CORE
BLUE SKY
1. Cavemans Blues
2. Illiman Dance
3. Blue Sky, Blue Eyes
4. Shoot The Evil Dog
5. Indian Song

<bonus tracks for Japanese Edition>
6. Pharoah (live)
7. Zaire (live)


Compositions 1, 4, 5
by Espen Aalberg
Compositions 2, 3
by Steinar Raknes

Recorded
by Bernt Austad, Musikkloftet, Oslo
October 26 and 27, 2005

#6 recorded live at Ståoppjazz, Bergen, Norway, August 19, 2006
and #7 recorded live at Arendal Jazzclub, Arendal, Norway, January 26, 2006

Mixed
Cutting Room, Stockholm

Executive Producer
Jon Klette

Artwork
www.tundragroup.com


2006; Jazzaway; JARCD 023


Espen Aalberg (ds)
Kjetil Møster (sax)
Erlend Slettevoll (p)
Steinar Raknes (b)
feat.
Nils Olav Johansen (g)


2004年にリリースされた The Core のデビュー作 "Vision" はいい作品だったと思う。Coltrane や Pharoah Sanders を思わせる、というより影響を隠しもしないモーダル/スピリチュアル・ジャズの現代的な解釈は気に入っていたし、この作品は地元でも非常に高い評価を得ていた。しかし、個人的には、同年に Jazzaway からリリースされた作品の中では、Kjetil Møster の参加する他の2枚、Crimetime OrchestraTrinity のほうが、個性という点から、より大きなインパクトを感じられたことも確かだ。

そしてこのセカンドアルバムでは、グループは Nils-Olav Johansen を迎えている。音を聴くまでその顔合わせは意外な気がしないでもなかったが、ゲスト参加とはいえ全面的に参加したその音はぴったりはまっており、グループが音楽性と個性を広げるステップに大きな後押しをする形になっている。

収録曲は前作同様5曲で、トータル47分半。6分弱のものから17分を超える大作までを一気に聴かせる説得力は相変わらずだが、前作のつんのめりそうな勢いとは異なり、1曲ずつ、そしてアルバムを通してもきちんと構成された中で、それぞれが力のこもった演奏を展開する。

The Core は、アコースティックなジャズを演奏するジャズ・グループだが、このアルバムでは随分ロックの要素も感じられ、それはノルウェーに限らず、現在多くのジャズ・グループがロックの影響を見せるのと共通する。Nils-Olav Johansen のギターが特にそれを強調するが、その要素はバンドの中にも見られる。Kjetil Møster はサックスを手にするまでロックバンドでベースを弾いていたというバックグラウンドを持ち、現在でもロックバンドのレコーディングやツアーに積極的に参加するミュージシャンだ。ただしこのアルバムに関しては彼の演奏は極めてジャズ的で、#2 のアグレッシブな長いソロも圧巻だが、バラード #3 の演奏もはっとさせられるものがあり、バンドの看板として確かな存在感を見せる。演奏の面でもっとロックの影響を感じさせるのはむしろドラマーの Espen Aalberg だろう。前作においてもそうだったが、彼のドラミングと彼の書く曲こそが The Core を「現在」のグループにしているとも言える。

このグループが他のグループと少し異なるのは、これまで全てのマテリアルをドラマーとベーシストが手がけているという点だ。前作では Steinar Raknes による "Pharoah" が際立って秀逸な楽曲だったが、本作でも彼による "Illiman Dance" と "Blue Sky, Blue Eyes" はメンバーの演奏もさることながら、明快なメロディーが強く印象に残る。Espen Aalberg による他の3曲のサイケデリックなロック色の強い楽曲に比べジャズ的であり、2人のソングライターによる楽曲はアルバムの中でよいコントラストを成している。思えば Steinar Raknes はこれまでも Urban Connection などでも多くの楽曲を手がけてきた優れたソングライターであり、演奏面でも、力強いグルーヴとビートを叩き出すプレイヤーであることを再認識させられる。そして、ピアニストの Erlend Slettevoll はこの顔ぶれの中では最もオーソドックスなジャズプレイヤーであり、かなり熱い他のメンバーとバンドの演奏をクールにまとめる役割を果たしている。

The Core のこのセカンドアルバムは2006年10月には国内盤としてリリースされる。前作に収録されていた曲のライブ録音がボーナストラックが収録される予定で、1曲は 2006年8月ベルゲンでの12分にも及ぶ "Pharaoh"、もう1曲は 2006年1月アーレンダールでの "Zaire" で、両トラックとも彼らの MySpace ページでも試聴できる。よく聴いたファーストアルバムの印象をすっかり上書きするような内容で、この数年の活動を経ての楽曲のアレンジとそれぞれの演奏の変化はとても興味深い。

links: >> The Core
>> The Core @ MySpace.com




1. Pharoah
2. 7th Father
3. Zaire
4. Vision
5. The Core

2004; Jazzaway; JARCD006
THE CORE
VISION


Espen Aalberg (ds)
Kjetil Møster (sax)
Erlend Slettevoll (p)
Steinar Raknes (b)


All compositions by Espen Aalberg, except "Pharoah" by Steinar Raknes and "Zaire" trad / arr: Courtney Pine / Espen Aalberg

Recorded at Kjeller'n, Trondheim by Åsgeir Grong on June 15-17, 2004
Mixed at 7de Etage by Reidar Skår on August 9-10, 2004
Mastering by Audun Strype
Produced by Jon Klette and The Core
Artwork by Nick Alexander www.tundragroup.com
Photos by Ole Hesledalen



とにかく、とてもわかりやすいノリと勢いと格好よさを持つ体育会系のジャズを演っている。ライブ盤ではないようだが、トロンハイムの有名なジャズクラブで録音されており、ライブでのパフォーマンスを想像させるようなエネルギッシュな演奏で10分前後の長尺の曲を一気に走らせる。アップテンポな曲ではもうつんのめらんばかりで、ここまでいくと潔い。ベーシスト Steinar Raknes のオリジナルの冒頭 #1 "Pharoah" がなかなかの佳曲で、そのタイトルがこのバンドの音楽を語る。それ以外の大半の曲を手がけるのがドラマーでリーダーの Espen Aalberg だというのも興味深いが、彼のドラムがどこか現代的な感覚を持ち合わせている点がこのグループの音楽を「今」の音楽にしていると言える。2004年、地元ノルウェーではジャズ関係者の間で最も高い評価を得たバンドの1つで、同時にテナー奏者 Kjetil Møster の存在を知らしめたデビューアルバム。 (2005/11/16)

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