(pickup 2011 vol 2 : 13 april 2011)
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supersilent 10 |
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| produced by deathprod at audio virus LAB recorded by kai andersen* and jan erik kongshaug** mixed by helge sten all selections by supersilent sleeve by kim hiorthøy * recorded at athletic sound 22.-26.08.05 24/48 ** recorded at rainbow studio 05.-06.01.09. 24/96 mixed at audio virus LAB 14.05.07-20.06.07 24/48 mixed at audio virus LAB 14.-15.05.10 and 26.-28.05.10 24/96 mastered by bob katz 12.07.10 track 10.5 is previously released as part of c-6.1 2010; Rune Grammofon RCD2102 / RLP3102 released 23.08.10 |
10.1 / 10.2 / 10.3 / 10.4 / 10.5 / 10.6 / 10.7 / 10.8 / 10.9 / 10.10 / 10.11 / 10.12 Supersilent の8作目である。レコーディングは2005年8月、ノルウェー・ハルデンの Athlethic Sound でのもの(つまり Supersilent "8" のセッション)が一部、そして大半を占めるのが 2009年1月、ノルウェー・オスロの Rainbow Studio でのものだ。ドラマー Jarle Vespestad は2008年末までにグループを脱退しており、後者 Raingow Studio で行われた、Arve Henriksen、Ståle Storløkken、Helge Sten のトリオになってからの初めてのレコーディングセッションがこの作品である。2009年10月にリリースされた "9" (2009年3月録音)より前の音源だ。 前作 "9" のハモンド・オルガン・トリオほどではないにせよ、このアルバムでの Ståle Storløkken のピアノの音は Supersilent としては目新しい。しかし、思えば Arve Henriksen / Ståle Storløkken / Jarle Vespestad によるトリオ Vespefrekk の2作目 "Valse Mysterioso" (2004; NORCD, 2002年録音)も Ståle Storløkkenのピアノが驚きだった。今回はあの時よりもっと重心を落とした、ピアノ専門でない彼ならではの個性的な演奏でこのアルバムを纏めている。ピアノであれキーボードであれ、彼はどこでも Ståle Storløkken である。 このアルバムを聴いて、ドラマーの不在に考えが及ぶことはほとんどないだろう。音の面でもライブでも正方形に位置取っていたミュージシャンが正三角形にフォーメーションを変えたように、メンバー間のやりとりはむしろ密でいい意味で安定したものになったとも感じられる。 Ståle Storløkken の美しいアコースティックピアノに導かれるかのように、Arve Henriksen もここしばらくなかったような(というと語弊があるかもしれないが)、シンプルで彼独特のやわらかな音色で、彼にしかできないフレーズ一発で聴き手を惹きつけるような演奏をしている。 Helge Sten は、もしかしたら演奏面では目立たないかもしれないが、それは正確には聴き手が彼の音を認識できていないからだ、というのは彼らのライブや DVD リリースの "7" を目の当たりにするとよく分かる。最近はギターを多用する彼だが、そのギターが初めてお目見えした "6" の頃から比べるとはるかにグループの音に溶け込んで、ともすれば、ギターであることを意識することも少ないかもしれない。Ståle Storløkken のアコースティックピアノ同様、元々ギタリストでない Helge Sten ならではの弾き方や音作りが見え隠れする。 このアルバムでの Supersilent は、そのグループ名に似つかわしいかもしれない。音圧の高い演奏も多かった彼らだが、このアルバムでは大きく空間が空けられている。これまででは "5" を聴いた時に同じような感想を持ったが、その時の彼らとは異次元までグループとしての音が進化している ー 分かりやすくいうと、完全な即興演奏であるにもかかわらず、「楽曲」が非常に高い。Helge Sten の言葉を借りると、彼らは即興で作曲しているのであり、なるほど、即興で演奏しているというよりそちらのほうがしっくりくる。 本作を象徴するのが "10.6"。淡々としたピアノ、それに導かれてノスタルジックなメロディーを綴るくすんだ音のトランペット、そこへ静かに入るギター…全ての間合いが完璧だ。もう何度もライブを観ているが、このトラックは、何度聴いても静かな衝撃を受ける。その印象はそのままアルバムの印象でもある。 |
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supersilent 11 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| produced by deathprod at audio virus LAB recorded by kai andersen mixed by helge sten all selections by supersilent sleeve by kim hiorthøy recorded at athletic sound 22.-26.08.05 24/48 mixed at audio virus LAB 14.05.07-20.06.07 24/48 mastered by bob katz 22.07.10 track 11.4 is previously released as part of c-6.1 2010; Rune Grammofon RLP3103 released 27.09.10 |
11.1 / 11.2 / 11.3 // 11.4 / 11.5 / 11.6 彼らの音源に接し、どこか焦った気分になるのは、彼らのリリースが、彼らの現在に追いついていないであろうことを認識する時である。幸い、私は2003年以来年に1度は彼らのライブに接し、そのギャップを微調整しているつもりだが、やはり年1度程度では氷山の一角をつつくに過ぎないこともすぐに分かってしまう。 その大きめの氷山の一角をつつくのが本作である。レコーディングは2005年8月、"8" と同じセッションからのものだ。"8" のセッションは5時間にも及び、最初は3枚組でのリリースが予定された。しかしそのセッションは2枚組まで絞られ、最終段階で結局1枚のアルバムとなってしまった。これはプロデューサーでもある Helge Sten の決定によるものだが、今回個別のアルバムとして陽の目を見ることになったというのが経緯だ。彼らの最新作をリリースするラインから外れることは、このアルバムがアナログのみ(Rune Grammofon が他のアナログリリースで行っているダウンロードオプションもなし)ということからも分かる。 彼らがこれまで多く使ってきた Athlethic Sound でのアナログ録音、Jarle Vespestad 在籍時の音源、そして "8" の兄弟分ということで、やはり馴染みのある雰囲気の演奏が聴かれる。レーベルも強調するように、「アウトテイク集」などというレベルのものではない。こんなレベルの演奏がハードディスクに眠っていたかと思うと恐ろしいというか勿体無いというか。 このアルバムを評価するなら、それは "8" をコンパクトでレベルの高いものにまとめ、さらに "11" という別のアルバムをまとめた Helge Sten の手腕を評価すべきだと思う。 変化が大きかった "10" の1ヶ月後にリリースされた "11" は、彼らの変化を評価しない評論家にとっては格好のネタだったようで、やはり Jarle Vespestad がいる演奏のほうが…という論調もあったようだ。しかし、そんな評論家の1人が、「やはり Jarle Vespestad がいたほうが」と例示したのが、実は Arve Henriksen が叩くドラムの音だった、という笑い話を、当の Arve Henriksen が実に痛快、という風に披露してくれた。いかにもこのグループらしいエピソードだ。 |
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supersilent 100 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
| produced by deathprod at audio virus LAB recorded and mixed by audun strype mixed by helge sten all selections by supersilent recorded live at batofar, paris 12.11.00 16/44 mastered by helge sten 21.06.10 all selections are recorded direct to DAT 2010; Rune Grammofon RLP3100S released 27.09.10 |
100.1 // 100.2 Supersilent "11" と同時にリリースされたレーベルコンピ ”Twenty Centuries of Stony Sleep" のうち、100セット限定で製作されたボックスセットの中の1枚。アナログのみ。盤が透明なのはよいとして、スリーブのデザインも背景色と文字色の差が殆どなく、クレジットが印刷されていることは分かるが全く読めないという仕様。 Supersilent はある時期まではライブを全て録音しており、10年前の段階で既に10枚組ボックスセットの企画が出ていたし、その後では "7" とは別のライブ DVD のリリースの話も進んでいたりとリリース待ちのマテリアルは非常に多い。 そんな中でこの特別企画に選ばれたのは 2000年11月、パリでのライブ演奏、もちろんカルテットによるもの。時期としては同じくライブアルバムだった "5" と同時期の録音。しかし演奏は全く異なる。比較的静かな音源をまとめた "5" とは対象的に、電子音、ノイズ、ズタズタビートが飛び交う初期の凶暴な面影を残している。 ”11" 以上に「本筋」のリリースから外れることは確かで、完全に「過去の記録」である。しかし、この時期のライブを見ることが叶わなかった私にとって、これもまた「彼らの新しい音」だ。 |
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special thanks to supersilent and rune @ rg.