<< 2001 Vol. 12 (2001/12/04) >>
1. A Prayer Before Tea (Ballamy) 2. Jaswinder (Food) 3. Freebonky (Food) 4. Chef's Special (Ballamy) 5. Zawinul (Food) 6. Arve's Part (Ballamy) 7. Steady Eddie (Food) 8. Too Wierd? (Food) 9. Floater (Ballamy) 10. Whistler (Food) 11. Medallion (Ballamy) 12. Technojoshi (Strønen) 2001; Feral Records; ASFA 104 |
ORGANIC & GM FOOD FOOD is: Iain Ballamy (sax) Arve Henriksen (tp, voice) Mats Eilertsen (el-b, double-b) Thomas Strønen (ds, per) 前作、1999年のノルウェー・モルデジャズフェスティバルでのライブ録音盤から2年、イギリス/ノルウェー混成ユニット "Food" の2作目。 2000年の5月〜6月に渡ってイギリスの各地で録音されているので、本作もライブ音源が使われているようだ。このグループの持つ不思議な色彩感覚はそのまま、4人でのライブを重ねたからか、セッションというより1つのグループとしてこなれたサウンドという印象を受ける。 このグループの持つ色彩、というのはかなり北欧的、どんよりしたくぐもった雰囲気が半分強。そして前作でも垣間見られた、キツいジョークのようなユーモアのセンス。本作では特にトランペットを吹いていないときの Arve Henriksen がこれを担当(?)していて、キレたクレイジーな意味不明な歌をノリノリで歌っている。今年(2001年)のモルデジャズフェスティバルでもヘン(失礼)な歌を熱唱していたが、このユーモアのセンスは彼自身のキャラクターもかなり反映しているようだ。あまりに美しい真面目な歌やトランペットとの差が大きい。 かなりシリアスなインプロビゼーションを主体とするユニットで、とんがった音楽性の反面、4人の持つ音そのものはとても人間的な温かみがある。Iain Ballamy のサックスと Arve Henriksen のトランペット/声の丸みを帯びた、まっすぐながら優しい音、まさしくウッドベースとは本来こういう音、という Mats Eilertsen のベース、アコースティックな音で、沈み込むような独特のビートを作る Thomas Strønen のドラム/パーカッション。 全体的にぎょっとするような前衛色は薄れたものの、相変わらず個性的な音。静かに美しく鋭いアンサンブル。ところどころに先のユーモアが登場する。ユニットのクレジットになった曲が多い中、Iain Ballamy のクレジットになっている曲は、恐らくクレジットを見なくとも、独特の柔らかいメロディーラインですぐにそれとわかるほど印象的。前作では個性的な曲を書いていたドラマーの Thomas Strønen、本作でも最終トラックの #12 が彼のクレジットになっている。和風エッセンス(歌舞伎調の声が入り、三味線もどきの音がベンベラと鳴り、尺八のようなトランペットが流れる)はともかく、ヘビーなビートのこの曲は、最後を強力に締める。 ところで、ライナーノートの中で、「イギリス人ミュージシャン」 Iain Ballamy が、ノルウェーのミュージシャンのスタンスが自分の持っているものとは相当に違っている、ということについて述べている。彼によると、普通、音楽を構成する要素を melody / groove / harmony / rhythm とすると、ノルウェー人ミュージシャンのそれは sound / noise / instinct / restraint ということになるそうだ。 |
Featuring Warren Mitchell as the director Elaine Pike as Julia Souad Faress as Inanna Dave McKean as Reed Fiona Torpington as the narrator Directed by Anne Edyvean original music composed + performed by Iain Ballamy (sax) Dave McKean (p, prog) Tony Osborne (double-b) 2000; Feral Records; ASFA 103 |
SIGNAL TO NOISE The radio adaptation of thed graphic novel by Neil Gaiman + Dave McKean Iain Ballamy とデザイナーである Dave McKean による Feral Records の3作目は、他のアルバムとちょっと性質が異なる。 最初にあったのは "Signal To Noise" という「グラフィック・ノベル」(1992年出版)。「グラフィック・ノベル」とは何かと思ったが、実際文字通りで、ストーリーの原作は Neil Gaiman が書いていて、それを Dave McKean による凝った絵、グラフィックデザインで構成したもの。セリフの吹き出しなんかもあるが、間違ってもコミックではない。どちらかというとアートブックの趣。 そしてこのグラフィック・ノベルをイギリス BBC RADIO3 がラジオ劇として製作したのが1996年で、それを Feral Records がアルバムとして2000年にリリースしたのが本作。 話は、癌におかされ、余命幾ばくもない映画監督が最後の脚本を書く、というもので、あらすじがあるというより内面を描くような切り方。ラジオ劇らしく、効果音が入ったり、遠くで Iain Ballamy のサックスが流れたり、ベースが重い雰囲気を出していたりする。このサウンドを担当したのがデザイナーである Dave Mckean 、ピアノを弾き、登場人物の1人として出演までしているので大変驚いた。 音はあくまでストーリーの中心となる 映画監督のモノローグのような声が中心で、これを担当する Warren Mitchell の声、響き、ブリティッシュアクセント、節回しが素晴らしく、絵を見ながら追うとかなり楽しめる。 デザイナーの Dave McKean はこれまでにこのようなグラフィック・ノベルやコミックの他、100枚を超えるCDのジャケット(Michael Nyman、Tori Amos、Fear Factory、Bill Bruford、Alice Cooper、FLA 等)を手がけている。もちろん共同オーナーである Feral Records の4枚のアートワーク(と呼ぶに相応しい)も全て手がけている。尚、CD版 "Signal To Noise" には原作にはない "Millenium" という章を描いた豪華なブックレットがついている。 |
| further recordings from Feral Records: ASFA 102 "Pepper St. Interldes" Iain Ballamy, Stian Carstensen, Norma Winstone, Martin France and Matthew Sharp ASFA 101 "Food" Iain Ballamy, Arve Henriksen, Mats Eilertsen and Thomas Strønen |