<< 2005 Vol. 3 (2005/06/14) >>
| NILS ØKLAND | |
![]() BLÅ HARDING 1996 Morild |
Nils Økland (hardanger fiddle, vln) Pål Thorstensen (contra-b) Lazlo Ratz (cimbalom) Berit Opheim (vo) Sigbjørn Apeland (org, vo) Torbjørn Økland (g) Nils Økland (b. 1961) の初リーダー作。14曲の収録曲のうち半数が Nils Økland によるもの、1曲がアンサンブルのメンバーとの共作、他の6曲は様々なトラッドを扱ったもの。トラッドを「静」とすると、オリジナルは「動」、クレジットを見なくともどちらかすぐに分かるほどのコントラストを持つが、違和感はない。後の作品から比べるとこの時点ではまだ随分トラッド寄りだったことが分かる。ハーダンゲルフィドル (hardingfele) はヴァイオリンの弦にさらに共鳴弦を加えた合計8弦のハーダンゲル地方 (Hardanger) の楽器で、その共鳴弦の響きに特徴があり、また視覚的にも美しい装飾が目を引く。このアルバムではピアノの原形を幾分とどめるハンガリーの楽器 cimbalon との組み合わせも面白い。Nils Økland の重要な音楽パートナーである Sigbjørn Apeland (b. 1966) や実弟(兄弟と書かれているが、恐らく弟と思われる) Torbjørn Økland とは既にこの頃から活動を共にしている。アルバムタイトルの "blå" は「青」、"harding" は「ハーダンゲル地方の人」の意。 |
![]() STRAUM 2000 Rune Grammofon RCD2015 |
Nils Økland (handanger fiddle, vln) Sigbjørn Apeland (harmonium, p, org) Sigbjørn Økland (g, tp) Pål Thorstensen (double-b) Åsne Valland Nordli (vo) with Berit Opheim (vo on #7) Ole Henrik Moe (hardanger fiddle on #7&15) Laszlo Racz (cimbalom on #10) Rune Grammofon からのセカンドアルバム。2000年の時点での同レーベルの作品としては異色と言える。メンバーは前作からあまり変化はないが、前15曲のうち10曲が Nils Økland によるもの、2曲が Sigbjørn Apeland 、1曲が Ole Henrik Moe との共作、そしてトラッドは2曲のみになったことからも分かるように、完全に独自色が出ている。楽曲の面ではオリジナルの前衛的な面、特に Sigbjørn Apeland による #9 は衝撃的なインパクトを持ち、演奏面でもその Sigbjørn Apeland の重厚なオルガンの音がトータルの音を決定付けている。ハーダンゲルフィドルとヴァイオリン、オルガンとその他の鍵盤楽器、時折挟まれる柔らかなトランペットや繊細な女性ヴォーカルなど、楽器の配置が絶妙。#1 は後に彼が参加する Christian Wallumrød Ensemble に直結する楽器構成なのが興味深い。アルバムタイトル "straum" はノルウェー語(Nynorsk)で「(水などの)流れ)」の意、英語の "stream" にあたる。 |
![]() BRIS 2004 Rune Grammofon RCD 2042 |
Nils Økland (hardanger fiddle, viola d'amore, vln, vla) Sigbjørn Apeland (harmonium) Per Oddvar Johansen (per) Håkon Mørch Stene (per) Mats Eilertsen (double-b) Rune Grammofon からの2作目、通算3作目となるこのアルバムでは、Sigbjørn Apeland のみ残し(ただしオルガンはなくハーモニウムのみ)、他は一新。Christian Wallumrød Ensemble で共演するドラマー/パーカッショニスト Per Oddvar Johansen、それにその Per Oddvar Johansen とは多くのユニットでコンビを組む Mats Eilertsen というジャズ方面からのミュージシャンに加え、クラシック/現代音楽の分野で現在ノルウェーでは大変注目されているパーカッショニスト Håkon Mørch Stene という顔ぶれ。収録曲からはトラッドナンバーは消え、1曲参加メンバーとの共作とクレジットされている以外は全て Nils Økland のオリジナル。序盤は Nils Økland の強い音によるソロを中心とし、やがてアンサンブルの演奏となる。前作でぶっ飛んだ音楽性を見せた Sigbjørn Apeland は相変わらず重要な役回りながら前作より控えめ、代わりに今作ではダブルパーカッションがアンサンブルの音楽に躍動感と表現の幅加える素晴らしい効果を見せ、ジャズとクラシックの若き名手を起用した Nils Økland のバンドリーダーとしての才覚が伺える。トラッドの伝えるその地の人々の素朴な温かみと強さを保ちつつ、現在の自分自身の新しい音楽として表現している。尚、アルバム収録曲には、Nils Økland が、Jon Fosse がノルウェーの画家 Lars Hertervig について書いた小説を元にした演劇 "Melankolia" のために書いた曲が含まれる。アルバムタイトルの "bris" は英語の "breeze" にあたる。 |
![]() 2005 Lindberg Lyd 2L24 |
BNB "BNB" Berit Opheim (vo) Nils Økland (hardanger fiddle, vln, viola d'amore) Bjørn Kjellemyr (b) 1998年から活動しているこのトリオの顔ぶれは、女性トラッドシンガー Berit Opheim、トラッドをベースにボーダーレスな音楽性を見せるフィドル奏者 Nils Økland 、そしてベテランジャズベーシスト Bjørn Kjellemyr。音楽はちょうど3人の音楽を持ち寄った風だ。Nils Økland の作品では女性ボーカルはアクセントを加える「声」としてのみ使われていたが、このアルバムでは歌詞のある歌を歌っている。楽曲はトラッドもあるが、スウェーデンの女流詩人 Karin Boye やノルウェーの Jon Fosse の詩に音楽をつけたオリジナルもある。Bjørn Kjellemyr の弾く力強いベースラインが全体をぐっとジャズ寄りのものにしている。 |
![]() 2003 ECM 1809 |
Christian Wallumrød Ensemble "Sofienberg Variations" Christian Wallumrød (p, harmonium) Nils Økland (vln, hardanger fiddle) Arve Henriksen (tp) Per Oddvar Johansen (ds) with Trygve Seim (ts on #1,6,14) more > pickup 2003 Vol. 3 |
![]() 2005 ECM 1901 |
Christian Wallumrød Ensemble "A Year From Easter" Christian Wallumrød (p, harmonium, toy p) Nils Økland (vln, hardanger fiddle, viola d'amore) Arve Henriksen (tp) Per Oddvar Johansen (ds) more > pickup 2005 Vol. 5 |
![]() 2001 Via Music VCD382 |
Åsne Valland Nordli "Himmelske Balsam Og Sødeste Drue" Åsne Valland Nordli (vo) Torbjørn Økland (g, mandolin, tp) Nils Økland (vln, hardanger fiddle, viola d'amore) Sigbjørn Apeland (org) Åsne Valland Nordli (b. 1975) はノルウェーのトラッドシンガーにしてはやや繊細な部類に入るであろう女性シンガーで、このアルバムが3作目となる。歌詞は全て Daniel A. Buli (1820-1900) の賛美歌から取られており、大半の曲はそれにトラッドのメロディーを合わせたもの。それぞれのミュージシャンは持ち味を発揮しているがあくまで脇役、素朴なメロディーにのせて綴られる歌とその向こうにあるものがあくまで中心だ。アルバムタイトルは "heavenly balm and sweetest grapes" 。 |
1986 Hot Club HCR 29 |
Nils Økland / Bjørnar Andresen "Nils Økland / Bjørnar Andresen" Nils Økland (vln) Bjørnar Andresen (b) with Carl Magnus Neumann (as, on #3) Kjell Fostvedt (ds, on #9) Espen Moen (per, on #3, 9) Arild Wikstrøm (vo, on #3, 9) 現在この作品は廃盤で入手困難。ノルウェー国立図書館のデータベースによると、全9曲中、2曲でゲストミュージシャンが入る以外は全て Nils Økland と Bjørnar Andresen のデュオとなっている。フリージャズの名手 Bjørnar Andresen 、ゲストには有名なサックス奏者(もちろんジャズミュージシャン) Carl "Calle" Magnus Neumann の名前もある。一体どんな作品なのだろう、想像もつかない。 |