<< 2007 Vol. 1 (2007/11/14) >>
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Rockettothesky To sing you apple trees |
| 1. You were in this wave (intro) 2. Barrie for Billy MacKenzie 3. Too many Emmas 4. Cigars 5. An army of flying dutchmen 6. God is underwater 7. A cute lovesong, please 8. They are bastards! (We are better!) 9. On cherry tree song 10. I stepped on a toothbrush 11. Deep 12. Sleeping Spines 13. To where it was sucked out from 14. A flock of chestshire cats Rockettothesky is Jenny Hval. All songs by Jenny Hval. Engineered by Audun Borrmann & Jan Martin Smørdal at Cabin Studios, Oslo. Produced and arranged by Jenny Hval, Jan Martin Smørdal and Audun Borrmann. Mastered by Morten Lund at Masterhuset. Jenny Hval (key, vo, ac-g, smarties, hand & footclaps, tapemachine, fire) Audun Borrmann (right hand keys, per, b, g, prog, hand & footclaps) Jan Martin Smørdal (el-g, left hand keys, hand & foodclaps, string arrangements) Andreas Paleologos (tromba amplificata, hand & footclaps, vib, ears) Even Ormestad (b, synth-b, add.protooling) Torstein Lofthus (ds) Inga Grytås Byrkjeland (cel, add.string arrangements) Kristine Tjøgersen (hand & footclaps) Lena Nymark (hand & footclaps) Cover design by Andreas Paleologos and Jenny Hval. 2006; Trust Me Records; TMR029 >> Rockettothesky @ MySpace.com >> Trust Me Records |
Rockettothesky。最初にその名前を目にした時は少々首を捻ったが、Roket-to-the-sky
と普通に読む。しかしバンド名ではない。Jenny Hval という女性シンガーのソロプロジェクトだ。彼女は、死んでしまった愛犬をロケットに乗せて宇宙に飛ばした…という歌を作り、その歌を
Rockettothesky と名づけ、それが彼女の "名前" になったという。そんな彼女は、ノルウェー出身ながら、オーストラリアにも長く住み、このデビューアルバムのクレジットにも(彼女の愛犬の名前と共に)、ノルウェーとオーストラリア・メルボルンの友人達の名前が並ぶ。 2006年、このデビューアルバムが既に地元ノルウェーで話題になっていた時、その歌を耳にした。最初は、何て痛々しい声なのだろう、と少ししり込みをした。北欧の女性シンガーと言えばスウィートなものばかりなどとは決して思っていないが、それでも彼女の声には驚いた。繊細さと凶暴性を同時に持ち合わせたむき出しの尖った声。その細い声で感情を搾り出すように歌う。 それでも、少し聴いただけで忘れられない不思議な歌だ。アルバムを通して聴いてみて、新たな印象も受けた。凛としているのにどこかドリーミーで、その名前 Rockettothesky のように、ちょっとメルヘンな雰囲気もある。尖った声は、ファルセットになるとほんの少しふわりと柔らかな手触りになる。そしてむき出しの声と歌には偽りの入り込む余地はなく、それが何より彼女の音楽を魅力的なものにしている。 声以外の演奏の部分は比較的シンプル。インディーポップと言えばそれまでだが、アコースティックギターや素朴なピアノなどを必要な部分に重ね、また意図的にラフな手触りに仕上げているのではと思う部分もある。しかし結構バラエティに富んだ音作りがされており、自身が共同プロデュースする作品にしては一筋縄ではいかない。 アルバムには Jaga Jazzist のベーシスト Even Ormestad や Shining のドラマー Torstein Lofthus、Dinosau や Florebius などのシンガー Lena Nymark などが参加しているが、ライブではアルバムにも参加しているインプロ系の活動が多いギタリスト Jan Martin Smørdal と、ギリシャ系スウェーデン人でアニメーター/デザイナーとして知られる Andreas Paleologos のみを従えたトリオ編成でこなす。Rockettothesky より一足先に名前が知られるようになったシンガー Hanne Hukkelberg と少し被る人脈なのが興味深い。 楽曲は、ちょっと寂寥感の漂うメロディアスなもので、素朴ながらしっかり耳に残る。中でも、アルバム中ほどのライブのような音作りの(もしかしたら本当にライブなのかもしれないが) "A Cute Lovesong, Please" での、ロック風でありながら、こぶしがどこか北欧のトラッドの節回しを彷彿とさせる強力な個性を放つ歌が、特に強い印象を与える。 このアルバムのリリース元 Trust Me Records はノルウェーのインディーロックレーベルだが、この作品はノルウェー・グラミーに相当する Spellemannprisen と「もう一つのグラミー」と称される Alarmprisen 両方のの新人賞部門にノミネートされ、各メディアに絶賛された。アルバムをリリース後、ノルウェー国内のみならず、長いイギリスツアーを行うなど、順調に国外での活動の範囲も広げている。 |