写真の左半分のカラフルな建物群は Bryggen (ブリッゲン、ノルウェー語で「埠頭」の意) と呼ばれる地区で、1979年にユネスコの世界遺産に登録されている。ノルウェー第2の都市ベルゲンの旧市街地の、湾に面したこの一帯は、この街がハンザ都市だったことをよく表している。他のハンザ都市のこうした倉庫群が石造りなのに対し、ここブリッゲンは木造建築なのが特徴的。一つずつの建物は間口より奥行きが深く、現在は土産物屋、レストラン、小さな博物館などに利用されている。
ところで、一般的な日本語表記「ベルゲン」というのはハンザ都市といえどもいささかドイツ語風で、ノルウェー人は「バルゲン」と発音する。一般的に日本からの旅行客にとって、首都オスロより魅力的な街のようで、なるほど美しい街で魚も美味しい良いところだ。
私がこの年ベルゲンに1週間以上も滞在したのは、大きなジャズフェスティバルとクラシックのフェスティバルのため。そうでなくても恐ろしく物価が高い国のとびきり物価が高い街に、年間最大級の人が押し寄せるためホテルの確保は大変だ。
ベルゲンは雨が多いことでも知られ、年間300日は雨、と揶揄されたりもする。この写真でも、中央奥の山のあたりで今にも雨が降り出しそうだ。ただ、5月末から6月初旬のフェスティバルシーズンのみ晴天率が高い、とは地元の人の弁。滞在中も霰が降ったりしたが、毎日雨、ということはなく、むしろ蒸し暑い日本の梅雨を避けた格好で、快適な滞在となった。
2007-05-25 / Bryggen, Bergen, Norway (ブリッゲン、ノルウェー・ベルゲン) / Nikon D70s / Sigma 15mm F2.8 EX DG Diagonal Fisheye / F9.0 / 1/320s